2008年9月20日土曜日

14.野沢 ノザワランド

銭湯不毛な二子玉川より自転車で出発。

時間は夕方のころ。
ゆっくりと風呂につかり、一週間の疲れを取りたいところだ。

玉川通りを上り、246へ。
さらにずいずい進むと右手に栗の湯。
ここもまだ行った事はないが、まだ足に余裕があるのでさらに前進。
出発より15分くらいのところで駒沢大学駅に到着。
この辺りには左手に鶴巻湯。右手に明の海、ノザワランド。
さて、では少し駅より離れた位置にあるノザワランドヘ行く事にしよう。











破風造の銭湯であるが、改装されている。
右手にあるコインランドリーも経営者は一緒のようだ。
そのさらに右にあるラーメン屋の名前が気になりつつも(珍々ラーメン)、下足入れの100番に靴をしまい込む。

自動ドアをくぐるとマッサージチェアが三台、ソファがあるロビー。そして親父さんとおばあさんがフロントに収まっている。
おばあさんは親父さんの後ろに静かに腰掛けている。顔が上げられないのか、そのままうつむいた姿勢でいらっしゃいませと言っていただいた。

湯賃をお渡しし、左手の男湯へ。うむここは左手が男湯か。

脱衣場は天井高く、さすがビル銭湯と違い開放感あり。
服を脱いだ時天井が高いとさあ風呂に入るかという空気を全身に感じる事ができる。

テレビがあるが背を向いている。
どうやら裏がサウナとなっている模様。

浴室へ入ると、銭湯であるが数々の種類の浴槽がある。
ふむふむ、こりゃ近代銭湯に見事に昇華した、まさに生まれ変わった銭湯だな。

カランは22。
体を洗い、浴槽へとGO。
浴室奥から左手にかけてL字型に配置されている。
右手より、薬湯。紫色なのでラベンダーだな。
続いて二つ目の浴槽は広めの浴槽でジェットが3基。手すり付きで、深湯になっている。
それからミクロバイブラ。
一人分のスペースで電気風呂もある。
三つ目の浴槽は水風呂。
十分な設備だ。

全身シャワーが二基あり、左手奥にサウナ室。
まずはジェットに腰掛ける。
自転車で少しふくらはぎが痛くなっているのでジェットを当てる。
当方背が少し高いのでうまくふくらはぎに当たらない。
昔の大人の体の大きさに合わせた造りかいな。
まぁ、どこもそうなので仕方あるまい。

湯温は41℃ほど。
ぬるいなぁと思っていると子供と入浴しているお父さんが、入る浴槽入る浴槽ドバドバと水を埋めていっている。
こりゃ仕方あるまい。

続いてバイブラ。
ボコボコ心地よく体に細かい泡の粒子が当たってくる。
お〜癒されるなぁと目を閉じしばし入浴。
ふと目を開けると先ほどの子供が指を指してこちらを見ている。
むむ、ここに入りたいのか。
しかたあるまい。
そこを立ち去り、いざ露天へ。
そう、ノザワランドには露天風呂があるのである。

サッシを開けて外へ。
ひんやりと外の風が心地よい。
季節は9月。
銭湯にはちょうどよい季節だな。って銭湯は一年中いつでも季節を問わない訳だけど。

岩風呂で5人ほどはゆったりと足を伸ばせるスペース。
なんとここにもカランが(3つ)。
しかも眼前にはノザワランドの煙突。
壁で他の景色は見えないが、空と煙突が見えればそれだけで十分ではないか。

女湯より男湯の方が煙突に近いので、その分この巨大な筒をじっくりと眺める事ができる。
温度は40℃ほど。
しかし、10分ほど浸かっているとぐんぐん湯温が上がり41℃ほどに。
さてはここにも水を埋めたな。

極楽である。
横になり煙突を見上げる。
いつから空に突き出し、何年間駒沢の街を見下ろしているのか。
問いかけても答えは返ってこないけど、まさに無言こそが答えのようにこちらに心が響いてくる。

もう空は闇だけど、昼の青空の元にこの露天に浸かるのもまたいいだろう。
またこよっと。

それでは中に入り、全身シャワーを浴びる。
もちろん水だ。
クールダウンさせてのぼせるのを防ぐ。

次は薬湯。
ラベンダーのほのかな香りに包まれ、浴室内を見渡してみる。
客数は7人ほど。
そこで常連客同士かおじいさん二人組の会話が耳に入ってくる。
「今ね、かなり空いたんだよ。さっきまでは混んでた」
その後、ラグビーの話をしている。

そうか、さっきまでは混んでたのか。少しラッキーかも。

ラベンダーの湯は色の割に薄いようだ。
しかしとても心地よく、ゆったりとその効能が身に染みたようだ。
足の疲れもほぼ取れてしまった。

そういえばここには背景はない。
ペンキ絵はここの浴場の雰囲気に合わないだろう。
昭和のニュー銭湯と行った感じなので、壮大な富士山とかはイメージに合わない。
タイルに花が描かれており、それがちらほらとあるくらい。

次は電気風呂へ。
くぅ、ビリビリというよりズシンズシンと電気が来る。
こりゃ強い。
ほどほどに退出。

サウナもなかなかよさそうだ。
しかし、今日のところはここで出るとしよう。

ロビーではニュースを見ているようだ。
今日は巨人ー阪神戦をやっているのでみんなで観ているのかなと思いきやそうでないので外に出る事にする。

すぐ目の前にはサミット。
お風呂に浸かり、サミットで買い物して家へと帰る。
そんな生活風景が頭に浮かぶようだ。
家に立派な風呂を備えていても、いつまでも銭湯を利用し続けるような日本人でありたいと思わせる非常に自分にとって有益な銭湯であった。

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