今日はおふくろのマンションがある千駄ヶ谷へ。
一泊させてもらうため近くの銭湯へ向かう。時間は23時少し前といったところ。鶴の湯は23時半までが営業時間のようだ。早歩きでグリーンモールを抜ける。
99円ショップがあり、郵便局が見えてくる。
その先に鶴の湯は居を構えている。
敷地内にコインランドリーもある。
破風造に雰囲気も高まるところだ。暖簾をくぐり、右手の男湯へ。
正面の傘置きがよく置いてあるスペースにはチラシを置くスペースになっている。
さて、下足を預け、戸を中へ。
女将さんの大きくはないが、丁寧な「いらっしゃいませ」に気を良くしつつ、湯賃をお支払いする。
一応閉店時間を確認。23時半とのことだが、24時を回ると掃除をさせていただきますが、それでもかまわないならどうぞ入ってらっしゃってくださいとのこと。
それを聞いて、のんびり湯を楽しもうかと気分にゆとりが出てくる。
さて、天井はそれほど高くはないが、格天井で、木材のいい色がでている。天井扇風機がとても古そうで、止まってしまってはいるが、今にも動きそうな感じである。ちなみに女湯側も止まっている。
振り子時計が立派に男女境の壁に張り付き、すぐその下には気持ちよいほどの笑顔で大黒様。
お、外には庭があるではないか。縁側もあり、池もある。金魚も泳いでいる。
これは湯上がりはここで牛乳でも飲みながら風情を楽しむとしようかな。
女将さんが鍵をくれた。
「ロッカーは鍵ある?」とのことだが、たくさん鍵は付いていたが、とりあえずいただくことにする。
その鍵は縦長ロッカーの鍵で、上着を畳むことなくぶら下げることができる程度の大きさ。ただ、ハンガーは付いていなかったが。
パパッと服を脱ぎ浴室へ。
お客は5人ほど。年齢層は若めで30代、40代といったところ。
正面にどーんと富士山。素晴らしいが、珍しく湖や海などの「水」が描かれていない。これはホントに珍しい。今まで入浴してきた銭湯でペンキ絵があって水が描かれていなかったのは初めてじゃないだろうか。しかも富士山に水がないってのは変な感じだ。
でも、迫力はあるので問題なし。しかし、水は湯船の水とつながるイメージなので重要なものと感じていたが、水を描かなかったことになにか意図はあるのかな。
答えは闇の中だが。
外壁側は大きめの窓がならんでおり、昼間は採光が良さそうだ。
女湯側は建物が建っており、窓があっても光は入ってこないだろうな。男湯側には庭もあるし、窓から光も入るし、男でよかったと感じる銭湯かもしれない。
浴室の天井はかなり高い。脱衣場の高さよりもグンと高い気がする。
浴槽は二つ。深風呂、ジェット二基、赤外線が緑のライトがひとつ。
体を洗い、まずは浅い風呂のジェットから。
湯の温度は・・・これはなかなかのアツ湯。44℃ほど。
それでも万才湯ほどではないが。
ジェットを背中に当て、じっくり湯を楽しむ。
あ〜極楽。
そういえば「あ〜極楽の銭湯史」というのを最近テレビでやっている。全四回だ。銭湯の歴史を学べて面白い。
それはさておき、しっかり火照った体を立ちシャワーで冷ます。
立ちシャワーは二基完備。
さて、次は深風呂だ。
浅風呂が44℃ほどで、こちらはもっと熱いかと思ったが、かなりぬる湯状態で41℃ほど。誰かが水を埋めたのかな?それともこちらはぬる目の設定にしているのだろうか。
しばらく浸かっていると奥の方がどんどん湯温が上昇してきているのを感じる。うむ、もとはアツ湯だったのだろう。よしよし、がんばって熱くなれよ。
さて、30分ほど浴室にいると、徐々にお客が入り、混みだしてきているのがわかる。
この時点でお客は10人ほど。
もう閉店時間は過ぎているのに増加しているというのはなかなかお店側のことを考えないお客が多いもんだ。って自分も遅い時間にやってきているから人のことは言えないな。
さて、ここで女将さんが戸を開けこちらに顔を出し、「お兄さんお兄さん」とお呼びになっている。私のことか。
聞くと、お財布を落としたでしょうとのこと。お客が番台に持ってきてくれたそうだ。私のロッカーの前にあったそうで、声をかけてくれたそうだ。これは助かった。
届けてくれるとは素晴らしいお方だ。
また、番台という形式も少なからずいい面を出したかもしれない。フロントだったら財布拾っても番台の目がないだけに持って行かれてしまいそうだ。
いやいや、それでもそのお方は届けてくれたかもしれない。とにかく素晴らしいお方だ。
しばらく湯を楽しみ、上がると女将さんからお財布を受け取り、そのままビン牛乳100円を購入。お財布の中身がなくなっていないか調べてくれとのことだが、もちろん問題なし。まぁ1000円くらいしか入ってなかったし、そんなに心配はしていなかったのだ。
庭では池を金魚が泳いでいる。
牛乳を飲みながら、金魚を眺める。
池は始め静かな状態だったが女将さんが電源を入れてくれたのかちょろちょろと水が岩を伝って流れてきた。
脱衣場を見ると12時を回っているのにお客が入ってくる。
浴室には10人以上のお客がいるではないか。
なんと盛り上がっていることか、土曜夜の鶴の湯は。若めのお客さんが多いようである。
女将さんに頭を下げ、外へ出る。
すっと暖簾はしまわれたが、それでもお客が入って行くのが見えた。
この辺の住民にとても必要とされている銭湯であるようだ。
湯も熱めで心地よく、庭も楽しめる。これはかなりオススメな千駄ヶ谷の銭湯であった。
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