2009年3月14日土曜日

86.杉並区和泉 大黒湯

杉並の大黒湯を訪れた。
入口にはコインランドリーがあり、屋根は普通の建築。













開いたままの引戸を潜り、下足に靴を預ける。
下足入れは皆赤字の数字。反対側には黒字で書かれた数字の下足入れがあったのかもしれない。

反対側にはなぜか台所がある。
フロント前の休憩スペースには3人ほどが休める木製のベンチ。
テレビもあり、コインランドリーの防犯カメラを映しているモニターもある。
番台を裏返した形の、一人が収まるので精一杯の窮屈なフロントが正面に。左手が男湯だ。
女将さんに湯賃をお渡しし、脱衣場へ。

天井は低めで、洋風。ぐにゃぐにゃした輪郭のアメーバみたいな天井が二段式になって貼り付いている。
全体的に狭い脱衣場。ロッカーも外壁側にしかなく、窮屈だ。
休憩スペースはこちらにもあり、フロントに行かずとものんびりできる。

さてパパッと服を脱ぎ、浴室へ。
外壁側の一畳半くらいのスペースにサウナ室がある。入口に50円と書かれている。安いが、それだけに狭いサウナだ。今度来た時に利用してみよう。

天井は二段式で高い。浴室自体の面積は狭いものの、開放感は十分にある。脱衣場の天井が低く心配したが、こちらにきてほっとした。
島カランは一列で外壁側から2-5-5-6。立ちシャワーは一基。カランも20いかないと少ない感じだ。お客は5人ほどなので空きカランを探すのも容易。さっそく体を洗い始める。
ケロリン桶が20個くらいある。これだけあればカランが満杯になっても余裕だろう。

浴槽は二つ。
浅い浴槽と深い座ジェットの浴槽。
浅い方には赤外線ライトが一基発光している。そしてミクロバイブラも。単なる四角の浴槽でなく、浅い浴槽の方は洗い場の方に丸くせり出す形になっており広々としている。
湯温は43℃弱。柔らかく心地の良い湯。
背景を眺めてみると(西伊豆)19年9月5日とある。
松の木の詳細に描かれている所や富士の繊細な画風が丸山氏か早川氏を思わせる。富士の高さが控えめである。

座ジェットの方も湯温は同じほど。
水枕も完備されているけど、やや冷たい程度。しかも位置が少し高いので居心地が良くない。

湯から上がると時間は23時半。表の電気は消され、女将さんは何やら台所で洗いものをはじめている。一体何を洗っているんだろう。
壁には太極拳を3月15日(日)に開催すると書かれている。15名は太極拳の後100円で入浴できるとのこと。なかなかいいサービス。行ってみたいがそんな勇気は今の所ない。10年か20年ほどしたら湧いてくるだろうか。

全体的に物寂しさが漂う銭湯。そして目の前の商店街。昼間来たらまた雰囲気も違うだろう。今日は雨であるし、風も強い金曜の夜なのだ。家路を急ぎ、ビールでも飲んだ後ぐっすり眠ろうと月も隠す分厚い雨雲に誓うのであった。


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