ゴールデンウィークの最中、六郷温泉へ。
環八を南下し、仲六郷へ。多摩川の湾曲部分に六郷土手駅はある。
駅からは徒歩一分、駐車場もあるようだが非常に狭いので少し離れたコインパーキングを利用した。
駅前は小規模ながら商店街がある。車の往来がけっこうあるので落ち着いて歩いてもいられないがそのうちの中華料理屋「天龍」に何となく入店。ニラレバ炒め定食を頂く。奥さんも今日は一緒だがチャーハンを注文。地元の素朴な味わいながらおいしい中華。ただ少し値段の割に量は少なめだろうか。
それはさておき、六郷温泉へ。
垣根の向こうに六郷温泉の煙突が見える。
温泉という屋号からして少々期待を膨らませてしまうが、その歴史を翻ればかなりの利用客で賑わった時期もあるのだろう。下足入れの数はゆうに100を越え150ほどもある。
正面にはフロントがあり、ソファが備えてある休憩スペース。犬がお好きな方がいらっしゃるようでやたらと犬の置き物がある。しかもリアル系の置き物である。入ってまず柴犬の置き物、そしてテレビが置いてあるスペースにはズラッと何十体も並び、フロント脇にもシュナウザーの置き物が置かれている。
しっかりとお化粧を施し、色気を持ち、しゃなりとフロントに腰掛けている女将さんに湯賃をお渡しする。二人で1100円との事。900円のはずだが、通常銭湯料金より割高である。何も言わずに銭湯料金以上の金額を徴収するとは何事だろうか。
なんにせよ、何か理由があるのかもしれないと右手の男湯へ。
脱衣場はロッカー数が多く、大型で人も入れそうなほどのそれもある。体重計はアナログ式のKEIHOKUのもの。イスがあり休憩スペースがあり、小さいながらも庭がある。写真は女湯側の庭スペース。
六郷温泉はビル銭湯であり、天井は低い。フロントスペース脇に大広間への入口とあり二階への階段があったがおそらく上の階は休憩スペースがあるはずだ。後で行ってみよう。
パパッと服を脱ぎ浴室へ。
想像していた温泉という名のついたその屋号からしてみれば、ずいぶん狭いと感じる浴室。
奥行きは中型銭湯ほどか。島カランは二列あり、7-6-6-6-0。立ちシャワーの数は随分多く5基ある。そのうち一つの立ちシャワーは30センチほど高い段の上にあり、なぜそこに立ちシャワーが一段高くなって存在しているのか謎であった。誰も利用していないので、余計謎である。柱を挟んで隣に同じ段がありそこはベンチスペースとなっているので、その続きなのかもしれないがなぜシャワーを付けたのだろう。
カランを一つ確保し体を入念に洗う。
お客の入りはなかなか良く、時間は11時ほどなのだがよく会話や挨拶を交わしている方達が多いのでそのほとんどが常連さんなのだろう。カランは3分の1ほどが埋まっている。
さて、浴槽へ。
数としては五つ、外壁側にサウナ室がありその前に黒湯で水風呂、隣に白湯の高温槽、そして角に白湯の低温槽、中央部分に黒湯の高温槽があり、女湯境側に黒湯の低温層がある。温度と湯の種類で分けるというなんとも贅沢な浴槽群。素晴らしい。ただオーバーフローの仕組みではないのでやや湯の流れが淀んでいる部分には汚れも目立つか。
まずは白湯の低温槽。こちらには座ジェットが二基、イスが二基ある。イスには背もたれがあり一見電極かなとも思われたが残念ながらそうではなかった。腰部分に電極がある電気風呂ならぜひ利用してみたいのだが、なかなかそういう電気風呂に出会う事がない。どこかにあるだろうか。
湯温は41℃ほど。柔らかくいい湯である。しかし若干は塩素の香も漂う。
続いて白湯高温の浴槽へ。深風呂になっており、湯温は43℃ほど。
背景を探してみるが、こちらにはそういうものはない。
端の島カランの背中部分にタイル絵があるくらいである。
続いて黒湯の低温層へ。
こちらにはうたせ湯、イスが二基ある。
黒湯はさらさらのものでやや薄く感じる。黒湯特有のオイリーな感じはさほどない。肌触りが良い。目を閉じ、明るい浴室をまぶたに閉じ込める。女湯側からは常連同士のお元気な声が響き聞こえてくる。かつての六郷温泉の繁盛ぶりを思い浮かべてみる。
続いて黒湯の高温槽へ。
こちらにもイスが二基あるが、ジェット系はなく、静かに湯の成分を体に染み込ませることができる。背景がないので目を閉じひたすらストイックに時を過ごす事にする。しかし黒湯はいいものだ。
続いて黒湯の水風呂へ。源泉のままの湯温であろうか、水温は21℃ほど。蛇口をひねると黒湯が出てくる。当然の事かもしれないが。
自分の家の蛇口にも黒湯の蛇口がぜひ欲しいものだ。
こちらの銭湯は大田区銭湯としては珍しくはないものの、なんとサウナが無料。
中は6人ほどが座れる大きさで檜の香が漂う乾式サウナ。砂時計が一つあり5分計と書いてある。すぐ外には黒湯の水風呂。このローテーションは最高である。何度か往復し芯から温まり、そのポカポカを封じ込める事ができた。水風呂でクールダウンできるといつまでも汗が吹き出す事なく、風邪もひきにくいというものだ。
湯から上がり二階の大広間へ。
こちらは数十人の宴会が開けるような広間となっている。カラオケもあり、忘年会などを開けば楽しそうである。が、今の時間は誰もおらず、厨房の中にも誰もいない。おでんやビールなど、若干のメニューも書かれている。
黒湯温泉に大広間、マッサージをして休憩する。一日を通してゆったりと疲れを取る事ができる温泉施設だ。今で言えばスーパー銭湯がそれに取って代わって人気を博しているが、昔ながらのこじんまりとした銭湯も捨てたものではない。今度は夜の、大広間で賑やかに宴が開かれている時にその様子を見に来たい。窓からは六郷の街並が見える。近くには高層建築もなく、落ち着いた雰囲気。いつまでもその景観を守り続けて行ってもらいたいものだ。
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初めまして、>湯賃をお渡しする。二人で1100円との事。900円のはずだが・・・15時前に行かれませんでしたか?10時~15時迄は朝湯料金で100圓割り増しの550圓です。(10時~17時迄入浴料金のみで大広間利用可能)通常料金450圓は15時からです。(15時~17時迄入浴料金のみで大広間利用可能)其れにしても六郷住民なのに毎日六郷土手から通勤しているのに何年も六郷温泉行ってませんね。六郷付近は5カ所も温泉銭湯があるのに・・・良く行くのが太平湯ですね。比較的昔ながらのシンプルな銭湯なので
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