2015年3月23日月曜日

184.北区豊島 宝泉湯

北区の銭湯、宝泉湯を訪れた。

日曜日の22時頃、UR都市機構のマンションが立ち並ぶ側にファミリーマートが一軒。
その隣にコインパーキング(21時以降一時間100円)があるので車を停める。
ここから宝泉湯までは歩いて3分ほど。東京成徳大学高校の裏にある。


3階建てマンションの一階。窓の奥に女将さんがフロントにお座りになられているのが見える。右手の下足入れに靴を預けると自動ドアから中へ。
女将さんにご挨拶し、右手の男湯の暖簾を潜る。
女将さんは丁寧な物腰で接客をされている。
フロント前にはテレビとドリンクケースが二つ。湯上りにのんびりできるスペースとなっている。

脱衣場は島ロッカーが一つ。クラシカルではないが、最新式でもない中期マッサージチェア一基。体重計はANDの腰までの高さのデジタル式。
壁側にもロッカーが並んでいるが、高さ160cmほどのもの。銭湯のロッカー上といえば忘れ物や埃などで汚いところもたまにあるものの、こちらのロッカー上はとても清潔。忘れ物など一つもないし、目に見える埃もない。
ロッカーのうち鍵が壊れたのか注意書きが貼られているだけの箇所がある。丁寧な字で「身体を洗ってから入ってください」というような内容が記載されている。
おそらく女将さんの字であろうと推測の域は出ないが、そう思う。

ロッカーを一つ確保し、パパッと服を脱ぐと浴室へ。
浴室は天井はマンション銭湯だけに低いが、奥の壁が少し高くなっている。
島カランが2つ。女湯境壁より3ー6□6ー4(ーは通路、□はは島)で合計19。立ちシャワーは二基。椅子と「宝泉湯」と書かれた黄桶を手に取るとカランを確保する。
湯客はこの時点で4人ほど。
カランで湯を作り、全身に浴びる。天井を仰ぎ見るとツタのようなものが窓の外から内部に入り込んできている。程よい遺跡感が醸し出されている。

さて、湯を巡る。
こちらの銭湯は奥の壁に広い浅風呂(ミクロバイブラ)の浴槽が一つ、女湯境壁側に電気風呂、座風呂の浴槽、脱衣場に寄ったところに水風呂、そしてサウナ室がある。

それともう一つ、露天風呂もありミクロバイブラの浴槽の脇にある扉から行くことができる。

まずは座風呂へ。
湯温は40.5度ほど。ぬるすぎず、長く入るとしっかりと温まる。水枕が適度に冷えており位置もちょうど良いため心地よい。
隣の電気風呂も浴槽が同じなので湯温はほぼ同じだが、若干ぬるめ。電極は両脇についているが壁を背にして左側は完全にオフになっている。右手のみビリビリと感じるが威力は弱め。恐れることなくじっくり浸かることができる。

続いてミクロバイブラ湯へ。
広い浴槽であるので両手両足を存分に伸ばして楽しむことができる。バイブラの勢いは噴出口の真上にあぐらをかいても安定して座っていられる程度。
ここで背景を探すが見当たらず。しかしながら座風呂の背後の壁に鷺が描かれたタイルがある。

続いて露天風呂へ。
湯温はぐっとぬるくなり39度ほど。
打たせ湯もあって落ちる湯の音が響く。壁は板で閉ざされて視界はゼロだが時折涼しい風が吹き抜ける。
打たせ湯は肩幅のサイズで2つ湯が注ぎ落ちてくる。しばし湯に打たれていると勢いが弱まったり、強まったりする。強くなってくるとさらにどばっと湯が落ちてきそうで少しわくわくする。しかし湯の勢いは弱まる。

気づくと体は温まっており湯から上がることにする。
時刻は23時を過ぎており湯客も皆帰られている。日曜の静かな夜に一人でゆっくり湯を楽しむことができた。賑やかさはなかったがバラエティー豊かな浴槽があり、近くに寄った際はまた訪れたい銭湯。背景がないのは少々寂しいものの、露天風呂に浸かり外気を感じながら至福のひと時を過ごすことができる。

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