土曜日の夜、このところよく雨が降るが今日も霧雨のような小雨が降り続いている。
世田谷線の若林駅の目の前に天神湯はある。
今日は車なのでコインパーキングに駐車するが一番近いところでも260m離れている。少々道に迷いながらも天神湯の正面へ。
表向きはビル銭湯のようだが、裏手に回り全体を把握してみるとしっかりと一軒の銭湯である。
緑色をした透明の蓋である下足入れに靴を入れ、中へ。
フロントが左手にある。狭い休憩場があるが、奥にテレビがあり死角の向こうに休憩所が広がっているようだ。
フロントは番台を裏側にした位置。メガネの親父さんがにこやかにお仕事をされている。革張りの座り心地の良さそうなイス(社長イス)に腰掛けておられる。
左手の男湯へ。
脱衣場は天井低く、窮屈なイメージ。
HOKUTOWのアナログ体重計があり、どこからともなく演歌が聞こえてくる。
壁にはダンナーズという名前のグループが余興で歌を歌っている写真。ご老人がたくさん見ているので老人ホームとかだろうか。楽しそうである。ひょっとしたらこちらのご主人が参加されているのかもしれないが、識別不能。
さて、パパッと服を脱ぎ浴室へ。
浴槽は幅は狭いが奥行きがある。
天井は逆への字型で浴槽も外壁に沿ってL字型で配置されているので全体的に他と違った形。
島カランは1列だが、外壁から4-3-8-6。立ちシャワーは二基。
8もカランが並んでいる背中側はたった3つのカランしかない。これは浴槽が外壁にあるのでカランを置かずに通路にしている為だ。
WAGURIのカランで比較的新しい設備。お湯の方が少しふっくら大きい湯口でどことなく愛嬌がある。この丸みはとても親しみ深い。カランもいいが、浴槽に設置されている蛇口もいい。将来的には自宅の蛇口は同じものにしたいものだ。
シャワーは軟水感がある。肌触りがいい。
体をしっかり洗い、浴槽へ。
サウナ室は脱衣場にせり出す形で外壁側にあり、水風呂が4つのカランの隣にある。そして広い浴槽がL字型に配置され、女湯境に個室の浴槽。
まずは広い浴槽から。
こちらは端に寝ジェット。湯温は42℃ほど。奥行きがない浴槽なので足がつかえてしまうが、それでも座り心地はなかなか。残念ながら設置されている水枕はまったく冷たくない。
つづいてミクロバイブラ。泡のきめ細かさは本物で肌を撫でるように泡が全身を駆け巡っていく。こちらの広い浴槽は本日ラベンダー&カモミールの湯。うすい紫の色で香もほのかに漂い鼻をくすぐる。
続いて滝の湯がある。幅1mほどのもので落差は30分ほど。
下に腰掛け湯を浴びるがさほど気持ちよさはない。滝なら上半身は湯に浸からず、背を滝に浸す・・というイメージがあるがここはそうではない。落差もないし、物理的な心地よさもなかった。それよりも誰も利用しないこの滝を使っている自分が少々気恥ずかしい。
そういえばお客は10人弱。若者からお爺さままで、広い範囲でなかなか賑わっている様子だ。
さて広い浴槽の端はジェットの浴槽。
右から左から、背中から腰からジェットが出ている。こちらも奥行きが足りず完全に足が伸ばせないのが残念だが、ヘリから足を投げ出せば何とかなる。少し行儀が悪く見えてしまうのが難点だ。
さて、一旦水風呂でクールダウン。
こちらは2人入れるほどの正方形の浴槽で水温は20℃ほど。しっかりオーバーフローしてもいいような構造になっている。湯が流れ出す先の排水溝には小石が敷き詰められており、見栄えもいい。髪の毛などが詰まっているのが見えると興ざめであるので、とても粋な演出である。
続いて個室の方へ。
サッシを開けるとその先は照明のないやや薄暗い部屋。
ミストが噴出されており、室温が高い。
湯温も高めで座ジェットの浴槽になっているこちらにも機能していない水枕がある。
香はないがミストを浴びながらひたすらストイックに熱めの湯を楽しむ事ができる。
そして水風呂でクールダウン。この繰り返しはとても気持ちのよいひとときである。
さて湯から上がる。
伝統的なレトロ銭湯を期待しているファンには物足りないかもしれないが、ある程度次の世代に向けた楽しさのある銭湯。
そういえば浴室の壁面には4カ所ポスターが貼られており、小唄と景色がペンキ絵のようなタッチで描かれていた。それが少し銭湯という雰囲気を醸し出していただろうか。
表に出ると雨はやんでいる。
似たような住宅が並ぶ街並の、狭い道を抜け、何度か迷いながらもなんとかコインパーキングへたどり着く。今日は帰ってビールでも飲むとしよう。
また新しい銭湯との出会いがある。そんな喜びを胸に秘めつつ、帰宅の途に付く。
2009年5月31日日曜日
2009年5月30日土曜日
104.大田区南千束 八幡浴場
金曜の夜。
一週間働いた疲れを銭湯で癒す。
サラリーマンにとってこれ以上のシチュエーションはない。
東京は一昨日から雨が降り続いており、地元の銭湯に行こうと思う。しかしあいにく一番近い用賀の藤の湯は金曜は定休日。
となると用賀の栄湯か上野毛の錦湯という事になる。
二子玉川の駅から上野毛に行こうかと思うが、駅に到着し、電光掲示板を見ると次に発車する大井町線は急行であったので大岡山の八幡浴場に行こうと決めた。
大岡山といえば東京工業大学。駅の上には東急病院があり、駅から出る事なく病院に行く事ができる。駅前にはしゃれたカフェテラスのようなものもできており、近代的な雰囲気がある。しかし少し歩けば商店街があり、大岡山浴場という銭湯もある。なかなか個性的ないい銭湯であった。
さて、東工大の脇を直進し、本屋を過ぎると左へ曲がる。トータルで6分ほど歩いただろうか。八幡浴場は路地裏にひっそりと佇んでいる。
2006年に改築されたという八幡浴場は表向きはモダンな感じとなっている。
下足を預け、中へ入ると番台を裏返した形でフロントがある。休憩所は横一列にベンチのような形で腰掛けるスペースがある。6人くらいは並んで座れるだろう。女の子二人とお母様がドリンクを飲みながらフロントの女将さんとお話されている。
テレビもあり、その台になっているのは古く、とても価値がありそうな箪笥。
全体的にとてもきれいである。ものに溢れている感じもなく、シンプルで清潔。観葉植物も所々にありさわやかなイメージを抱く。
女将さんに湯賃をお渡し。にこやかで人懐っこい接客をされる。常連さんとお話ししている様子を見ても、仕事を楽しんでやっているという感じだ。
さて男湯は左手。
脱衣場の天井は高く、格子ではないが平行に木材が何本か渡されている。白い天井。
庭があり、鉢植えがいくつか。休憩するスペースもあって縁側でのんびりできそうだ。畳のベンチもあり、しかも新しくきれいだ。体重計はTANAKAの比較的新しいアナログ式。
パパッと服を脱ぎ、浴室へ。
中も清潔。気持ちがよい。
二段式の高い天井。島カランは1列で4-5-5-5。立ちシャワーが一基。
お客は2人しかいらっしゃらない。今日は天気は悪いが金曜日だからもう少しいらっしゃってもいいような気がする。
しかし、いつもこの銭湯は金曜日が休みとの事。今日は金曜日だが、第5金曜日は営業されるようだ。それを知らない人が多いのかもしれない。
空いているのでカランを余裕で確保。桶は黄色いけど無地のもの。ケロリン桶より何ミリか小さい気がする。WAGURIの新しいカランは光り輝いている。
こちらの水は軟水で、泡立ちもいい。肌にトロトロと染み込んでいく。
さて、体もしっかり洗ったところで浴槽へ。
奥の壁に浴槽は並んでいるが外壁の隅は壁がせり出しており、外壁の少し手前に半個室のような形で設置されている。この浴槽は天井がさらに低く、実質三段式の天井といってもいいかもしれない。
この半個室浴槽はミクロバイブラ。窓はあるが目張りがされておりやや閉塞感がある。しかし開放的な他の部分と違い、こちらはこちらで落ち着く雰囲気はある。バイブラに体を揺すられながらしばし心地よい入浴時間を楽しむ。
この浴槽は広く、ジェットが噴出している奥壁のスペースにまで続いている。浅い浴槽ではあるが壁からジェットが噴出している。丸形ボディジェットもありはまり込んで体にジェットを浴びせる事ができる。こちらの広い浴槽は湯温が42℃ほど。軟水の浴槽だ。
そういえば、軟水の効能はどこにも書かれていない。軟水は何も知らなければいつまでも石鹸がついたままのようなトロトロした感じが気になって嫌な気分になるかもしれない。知っていればいいが、知らないお方の為にもひと言軟水に関して注意書きがあってもいいかもしれない。
なにもそういった触れ書きがないのもこの銭湯の良さの一つだが。
さて、立ちシャワーでクールダウンし、続いて深風呂の方へ。こちらは淡水と書かれている。軟水の反対は硬水かとばかり思っていたが、それは飲み水の世界の話かもしれない。淡水は「桃の葉湯」と書かれほんのり緑色をしている。座ジェットが二基あり、スイッチを押すとスタートする仕組み。
湯温は若干高めで43℃ほど。こちらで背景をじっくり眺めようと思う。
八幡浴場の背景はランダムチップタイルの夕陽。ヤシの木も見える。夕陽といえば世田谷用賀の栄湯を思い出す。あちらもランダムチップタイルであったから、ひょっとしたら同じ業者様かもしれない。
しっかりと温まり湯から上がる。
脱衣場はよく聞くと有線で昭和歌謡のような音楽が流れている。近くには大学もあるし、日によっては学生で賑わう時もあるだろう。そんなときは雰囲気も大きく変わってくるはず。
今日はお客も少なく、静かにゆっくり入浴する事ができた。たまにはにぎわいお客の声でやかましいほどの銭湯もいいかなとふと考える。
清潔で女将さんの人懐っこさが印象的な銭湯。大岡山周辺には銭湯も少なく、貴重である。八幡浴場、ぜひまた訪れたい銭湯の一つである。
一週間働いた疲れを銭湯で癒す。
サラリーマンにとってこれ以上のシチュエーションはない。
東京は一昨日から雨が降り続いており、地元の銭湯に行こうと思う。しかしあいにく一番近い用賀の藤の湯は金曜は定休日。
となると用賀の栄湯か上野毛の錦湯という事になる。
二子玉川の駅から上野毛に行こうかと思うが、駅に到着し、電光掲示板を見ると次に発車する大井町線は急行であったので大岡山の八幡浴場に行こうと決めた。
大岡山といえば東京工業大学。駅の上には東急病院があり、駅から出る事なく病院に行く事ができる。駅前にはしゃれたカフェテラスのようなものもできており、近代的な雰囲気がある。しかし少し歩けば商店街があり、大岡山浴場という銭湯もある。なかなか個性的ないい銭湯であった。
さて、東工大の脇を直進し、本屋を過ぎると左へ曲がる。トータルで6分ほど歩いただろうか。八幡浴場は路地裏にひっそりと佇んでいる。
2006年に改築されたという八幡浴場は表向きはモダンな感じとなっている。
下足を預け、中へ入ると番台を裏返した形でフロントがある。休憩所は横一列にベンチのような形で腰掛けるスペースがある。6人くらいは並んで座れるだろう。女の子二人とお母様がドリンクを飲みながらフロントの女将さんとお話されている。
テレビもあり、その台になっているのは古く、とても価値がありそうな箪笥。
全体的にとてもきれいである。ものに溢れている感じもなく、シンプルで清潔。観葉植物も所々にありさわやかなイメージを抱く。
女将さんに湯賃をお渡し。にこやかで人懐っこい接客をされる。常連さんとお話ししている様子を見ても、仕事を楽しんでやっているという感じだ。
さて男湯は左手。
脱衣場の天井は高く、格子ではないが平行に木材が何本か渡されている。白い天井。
庭があり、鉢植えがいくつか。休憩するスペースもあって縁側でのんびりできそうだ。畳のベンチもあり、しかも新しくきれいだ。体重計はTANAKAの比較的新しいアナログ式。
パパッと服を脱ぎ、浴室へ。
中も清潔。気持ちがよい。
二段式の高い天井。島カランは1列で4-5-5-5。立ちシャワーが一基。
お客は2人しかいらっしゃらない。今日は天気は悪いが金曜日だからもう少しいらっしゃってもいいような気がする。
しかし、いつもこの銭湯は金曜日が休みとの事。今日は金曜日だが、第5金曜日は営業されるようだ。それを知らない人が多いのかもしれない。
空いているのでカランを余裕で確保。桶は黄色いけど無地のもの。ケロリン桶より何ミリか小さい気がする。WAGURIの新しいカランは光り輝いている。
こちらの水は軟水で、泡立ちもいい。肌にトロトロと染み込んでいく。
さて、体もしっかり洗ったところで浴槽へ。
奥の壁に浴槽は並んでいるが外壁の隅は壁がせり出しており、外壁の少し手前に半個室のような形で設置されている。この浴槽は天井がさらに低く、実質三段式の天井といってもいいかもしれない。
この半個室浴槽はミクロバイブラ。窓はあるが目張りがされておりやや閉塞感がある。しかし開放的な他の部分と違い、こちらはこちらで落ち着く雰囲気はある。バイブラに体を揺すられながらしばし心地よい入浴時間を楽しむ。
この浴槽は広く、ジェットが噴出している奥壁のスペースにまで続いている。浅い浴槽ではあるが壁からジェットが噴出している。丸形ボディジェットもありはまり込んで体にジェットを浴びせる事ができる。こちらの広い浴槽は湯温が42℃ほど。軟水の浴槽だ。
そういえば、軟水の効能はどこにも書かれていない。軟水は何も知らなければいつまでも石鹸がついたままのようなトロトロした感じが気になって嫌な気分になるかもしれない。知っていればいいが、知らないお方の為にもひと言軟水に関して注意書きがあってもいいかもしれない。
なにもそういった触れ書きがないのもこの銭湯の良さの一つだが。
さて、立ちシャワーでクールダウンし、続いて深風呂の方へ。こちらは淡水と書かれている。軟水の反対は硬水かとばかり思っていたが、それは飲み水の世界の話かもしれない。淡水は「桃の葉湯」と書かれほんのり緑色をしている。座ジェットが二基あり、スイッチを押すとスタートする仕組み。
湯温は若干高めで43℃ほど。こちらで背景をじっくり眺めようと思う。
八幡浴場の背景はランダムチップタイルの夕陽。ヤシの木も見える。夕陽といえば世田谷用賀の栄湯を思い出す。あちらもランダムチップタイルであったから、ひょっとしたら同じ業者様かもしれない。
しっかりと温まり湯から上がる。
脱衣場はよく聞くと有線で昭和歌謡のような音楽が流れている。近くには大学もあるし、日によっては学生で賑わう時もあるだろう。そんなときは雰囲気も大きく変わってくるはず。
今日はお客も少なく、静かにゆっくり入浴する事ができた。たまにはにぎわいお客の声でやかましいほどの銭湯もいいかなとふと考える。
清潔で女将さんの人懐っこさが印象的な銭湯。大岡山周辺には銭湯も少なく、貴重である。八幡浴場、ぜひまた訪れたい銭湯の一つである。
2009年5月24日日曜日
103.渋谷区西原 大黒湯
今日は渋谷の大黒湯へ。
大黒湯、とても縁起の良さそうな屋号だ。
代々木上原駅の側、踏切を抜けコインパーキングに車を駐車する。
大きなビルの一階に大黒湯があった。ビルの上には「サウナ 大黒湯」のネオンサインが見える。
土曜の夜23時頃に到着。
コインランドリーが店頭に並んでおり、パイプ椅子がいくつか置かれお客が二名ほど洗濯が終わるのをケータイをいじりながら待っている。
暖簾をくぐると下足入れ。左右下足入れが備わっており、入口は別なのだが中のフロントでつながっている。一瞬番台なのかと思う作りである。
フロント前は細い廊下のようになっており、女湯の方に椅子が二脚あり休憩できるスペースとなっている。
フロントには若めの親父さん。とてもハキハキと元気な接客である。自然な様子でとても好印象。間違って大田区銭湯のスタンプノートを出してしまい、スタンプを頂いてしまった。本来のスタンプノートに正しく押してもらったが、紙を貼るとかしてくださいねとのこと。
さて左手の男湯へ。
脱衣場には置物がいろいろあり、犬の等身大置きもの、大黒様、象牙、象、置物以外では安倍総理の父親のサインがある。安倍総理が現役の時に頂いたものであろう、「元」と書かれていなかったので。
サウナ室、というのがあり暖簾の先に休憩室がある。サウナ客のみ利用ができるようだ。今度訪れる時はぜひサウナを試してみよう。
体重計はTANITAのデジタル体重計が浴室入口側にあり、もう一つMORIYAのアナログ体重計が置いてある。どちらも腰の高さほどまでの背の低い体重計だ。MORIYAのアナログ体重計は初めて見た。古くなってきているが、現役でお客の体重をしっかり測っている模様。
天井は低めで、演歌が流れている。お客は土地柄若めのお客が多いようだが、演歌はこの置物群の雰囲気にぴったり合致しているようだ。
パパっと服を脱ぎ浴室へ。
浴室は中型銭湯。奥行きは特に狭い方だ。島カランは二列あるが外壁側は立ちシャワーと浴槽が配置されているのでカランがなく、4-4-4-4-5の配置。立ちシャワーは3基ある。
カランの一つを確保し、体を洗う。
浴室にお客は4人ほど。
浴槽に行くことにしよう。
外壁側に大きめの水風呂、隣の浴槽に座ジェットがあり、女湯境部分に小部屋が設置されておりサッシの向こうに浴槽がある。
さてまず座ジェット。
こちらは3基のジェットがあり、深めの風呂。水枕もあるが、高い位置なのであまり恩恵には預かれず。しかもやや冷たい程度。
湯温は42℃ほど。地下水を汲み上げて温めているとそこかしこに書かれている。
湯はとろみがある軟水とは対極にあるような湯。肌で感触を確かめると非常にシコシコしている。
さて幾分温まったところで水風呂へ。
水温は20℃ほど。なぜか水風呂にミクロバイブラがあり、元気に泡を噴出している。
そしてガリウム石もなぜか水風呂に流れ出す仕組みとなっており、よく見る石和田教授の名前も例のごとく書かれている。
ジェット浴槽にもガリウム石の仕組みが設置されている。しかし水風呂の方がしっかりした設備。
続いて別室の熱めの湯と書かれた浴槽へ。
こちらはミストシャワーが常時噴出しており、深い浴槽には備長炭もセットされているとの掲示。匂いもいいが、ミストも心地よい。
また深い風呂には電極も配備されており、二段式浴槽の背中部分に電極があるので腰掛けて背中に電気を当てることができる。これはかなり気分が良い。
やや狭い別室なので一人でいると独占してしまっているようで心苦しくなるが、それを感じるまではのんびりと楽しむことができる。
湯温は他の浴槽と水中でつながっているので劇的な変化はなし。43℃ほど。
さて最後に背景を楽しむ。
こちらはチップタイル画で森が描かれている。
空にはジェット機。別室の中までもチップタイルが連続してきている。
それから女湯境壁にタイル画。清水寺、金閣寺が描かれているが端から端まで規模の大きなタイル画。これもまた別室にまでせり出している。前に見たことのある画風だが、繊細さはやや薄れる感じ。それでも所々は細かく色使いは綺麗で美しく感動する。
さて湯から上がる。
脱衣場には竹籠もいくつか。
誰も使ってはいないがいつでも使えるようにスタンバイされている。お客が少なければ使ってもいいだろうが、次々と若めのお客が入ってくるので、とても繁盛している様子。脱衣場から出る頃にはお客も10人ほどになっている。
ビル銭湯ながらもレトロ感あふれる少し変わった面白い銭湯。いい意味で癖がある。来るたびに細かい部分で新しい発見がありそうだ。サウナ室、その先にもいろいろ楽しいものがありそう。また来たい銭湯である。
2009年5月17日日曜日
102.大田区北嶺町 調布弁天湯
大田区銭湯、調布弁天湯を訪れた。
御嶽山駅より徒歩一分、線路のすぐ側、3階建マンションの一階部分に調布弁天湯は収まっている。
クルマで訪れたが、すぐ裏にスーパーオオゼキがあり、そのお隣にあるコインパーキングを利用。一時間で400円ほどである。
一瞬銭湯とは判別しがたい玄関。
「ゆ」のマークで銭湯だなと思う。以前より浴場組合のマーク、「ゆ」はどうしてもipと読めてしまうなと感じていた。私はIT関連の仕事をしているのでipアドレスを思い起こしてしまう事もしばしば。
さて下足を預け中へ。
右に折れる形で中に入ると休憩所が広がっており、フロントには女将さんがお座りになっている。湯賃をお支払いする。休憩スペースにはソファがあり、庭を望める。池はないが、木々が青々と茂り、砂地は白い丸石。こちらには室内にも岩が置かれ、庭のようなスペースがある。坪庭といった所か。
さて右手の男湯へ。
脱衣場は天井低く、スピーカーから演歌が流れている。
財布の盗難があるという大きな貼り紙が何カ所にもあり、自ずと身構えてしまうがさほど大金も持ち合わせていないのですぐに警戒を解く。
茶色のロッカーがいくつも並び、ぶら下がり健康機もある。やってみたいとも思うが、脱衣場は混雑しておりとても照れくさくてできない。
パパッと服を脱ぎ浴室へ。
中もマンション銭湯だけに天井は低め。フラットな天井だけど、ほんとにかすかにかまぼこ型をしているような気もしないでもない。
カランはかなり混雑状態。島カランが一列で8-8-8-3の構成。立ちシャワーは3機。一つはボディジェットのシャワーだ。
なんとか窮屈ながらもカランを確保し体を入念に洗う。
比較的年配の方々でカランは埋め尽くされている。地元民に愛されている銭湯であるなぁと勝手に憶測してみる。
さて浴槽へ。
女湯境側に座ジェット二基、そして「湯とん」のある浴槽。お隣は広めの浴槽でミクロバイブラと赤外線ライトが二基設置されている。もう一つは温泉浴槽。黒湯(メタケイ酸)ではあるけれど、色は非常に薄い。
まずはミクロバイブラから。湯温は43℃ほどで、勢いもなかなか。ただきめ細かさはさほどではない。こちらの銭湯の背景はランダムチップタイルの鶴。天井が低いので迫力はないが浴槽のすぐ上から始まっているのでかなり大きなタイル画だ。
ちなみに鶴は21羽。湯を楽しみつつも数を数えてしまった。
湯から上がり立ちシャワーでクールダウン。
なんとシャワーは温泉である。17℃なので冷たいがクールダウンするにはうってつけ。水風呂があればなおさらだが、これでも十分だろう。冷たいと感じるお方は湯のシャワーもご利用くださいとある。
さて続いて座ジェットへ。
湯温は変わらず、やや強めのジェット。
特筆すべきはやはり「湯とん」だ。
ボタンを押し、出っ張りに背中を押し付けるととんとんとツボを刺激してくれる。
これはまさに上野毛にある錦湯と同じものだけれど、あちらは一定の強さで動いているものだが、こちらの調布弁天湯の湯とんは押し付ける強さにより強弱が変わってくる。なので背中を押し付けるために足を踏ん張る必要があり多少面倒くさい。
さて続いて温泉浴槽へ。
とても広い浴槽で5人は入れるだろう。壁にはご丁寧に富士山のポスター(富士山巡りの景品であるものか)、温泉の成分表が掲載されている。湯温は43℃ほど。
さらっとした湯で、大田区銭湯でよく出会う黒湯とは質が異なる。
さすがに体の温まりは白湯と比べ段違いにいいようだ。なんども温泉シャワーとの行き来を繰り返した。やはり水風呂が恋しくなる・・。
その他、壁にはニューヨークのポスターがある。これはシャレなのかもしれない。
終始10人以上のお客がご利用されていて混み合った浴室から脱出。サウナを利用しているお方も非常に多かった。こちらのサウナは無料ではなく100円だけど、それだけの価値があるのだろう。脱衣場で一休みしてふたたびサウナに向かう方や、カランでぐったりしている方もいる。
さて湯から上がる。
温泉、温泉シャワーの王道パターンが楽しい銭湯。演歌の流れる脱衣場の雰囲気もなかなか下町銭湯の雰囲気が出ていていい。
外に出るとどこからともなくいい匂いが漂ってくる。餃子かラーメンか。隣には中華料理屋があるのである。しかし銭湯の近くにはラーメン屋が必ずと言っていいほど存在する気がしてならない。ラーメンを食べて銭湯に、湯に浸かってからビールとラーメン。こんな王道パターンも銭湯を楽しむ身としては外せないポイントの一つとしてあげられるのだ。
大きな地図で見る
御嶽山駅より徒歩一分、線路のすぐ側、3階建マンションの一階部分に調布弁天湯は収まっている。
クルマで訪れたが、すぐ裏にスーパーオオゼキがあり、そのお隣にあるコインパーキングを利用。一時間で400円ほどである。
一瞬銭湯とは判別しがたい玄関。
「ゆ」のマークで銭湯だなと思う。以前より浴場組合のマーク、「ゆ」はどうしてもipと読めてしまうなと感じていた。私はIT関連の仕事をしているのでipアドレスを思い起こしてしまう事もしばしば。
さて下足を預け中へ。
右に折れる形で中に入ると休憩所が広がっており、フロントには女将さんがお座りになっている。湯賃をお支払いする。休憩スペースにはソファがあり、庭を望める。池はないが、木々が青々と茂り、砂地は白い丸石。こちらには室内にも岩が置かれ、庭のようなスペースがある。坪庭といった所か。
さて右手の男湯へ。
脱衣場は天井低く、スピーカーから演歌が流れている。
財布の盗難があるという大きな貼り紙が何カ所にもあり、自ずと身構えてしまうがさほど大金も持ち合わせていないのですぐに警戒を解く。
茶色のロッカーがいくつも並び、ぶら下がり健康機もある。やってみたいとも思うが、脱衣場は混雑しておりとても照れくさくてできない。
パパッと服を脱ぎ浴室へ。
中もマンション銭湯だけに天井は低め。フラットな天井だけど、ほんとにかすかにかまぼこ型をしているような気もしないでもない。
カランはかなり混雑状態。島カランが一列で8-8-8-3の構成。立ちシャワーは3機。一つはボディジェットのシャワーだ。
なんとか窮屈ながらもカランを確保し体を入念に洗う。
比較的年配の方々でカランは埋め尽くされている。地元民に愛されている銭湯であるなぁと勝手に憶測してみる。
さて浴槽へ。
女湯境側に座ジェット二基、そして「湯とん」のある浴槽。お隣は広めの浴槽でミクロバイブラと赤外線ライトが二基設置されている。もう一つは温泉浴槽。黒湯(メタケイ酸)ではあるけれど、色は非常に薄い。
まずはミクロバイブラから。湯温は43℃ほどで、勢いもなかなか。ただきめ細かさはさほどではない。こちらの銭湯の背景はランダムチップタイルの鶴。天井が低いので迫力はないが浴槽のすぐ上から始まっているのでかなり大きなタイル画だ。
ちなみに鶴は21羽。湯を楽しみつつも数を数えてしまった。
湯から上がり立ちシャワーでクールダウン。
なんとシャワーは温泉である。17℃なので冷たいがクールダウンするにはうってつけ。水風呂があればなおさらだが、これでも十分だろう。冷たいと感じるお方は湯のシャワーもご利用くださいとある。
さて続いて座ジェットへ。
湯温は変わらず、やや強めのジェット。
特筆すべきはやはり「湯とん」だ。
ボタンを押し、出っ張りに背中を押し付けるととんとんとツボを刺激してくれる。
これはまさに上野毛にある錦湯と同じものだけれど、あちらは一定の強さで動いているものだが、こちらの調布弁天湯の湯とんは押し付ける強さにより強弱が変わってくる。なので背中を押し付けるために足を踏ん張る必要があり多少面倒くさい。
さて続いて温泉浴槽へ。
とても広い浴槽で5人は入れるだろう。壁にはご丁寧に富士山のポスター(富士山巡りの景品であるものか)、温泉の成分表が掲載されている。湯温は43℃ほど。
さらっとした湯で、大田区銭湯でよく出会う黒湯とは質が異なる。
さすがに体の温まりは白湯と比べ段違いにいいようだ。なんども温泉シャワーとの行き来を繰り返した。やはり水風呂が恋しくなる・・。
その他、壁にはニューヨークのポスターがある。これはシャレなのかもしれない。
終始10人以上のお客がご利用されていて混み合った浴室から脱出。サウナを利用しているお方も非常に多かった。こちらのサウナは無料ではなく100円だけど、それだけの価値があるのだろう。脱衣場で一休みしてふたたびサウナに向かう方や、カランでぐったりしている方もいる。
さて湯から上がる。
温泉、温泉シャワーの王道パターンが楽しい銭湯。演歌の流れる脱衣場の雰囲気もなかなか下町銭湯の雰囲気が出ていていい。
外に出るとどこからともなくいい匂いが漂ってくる。餃子かラーメンか。隣には中華料理屋があるのである。しかし銭湯の近くにはラーメン屋が必ずと言っていいほど存在する気がしてならない。ラーメンを食べて銭湯に、湯に浸かってからビールとラーメン。こんな王道パターンも銭湯を楽しむ身としては外せないポイントの一つとしてあげられるのだ。
大きな地図で見る
2009年5月16日土曜日
101.港区南青山 清水湯
以前、訪れたときに建築中であった南青山の清水湯へ。
2009.4.22にリニューアルオープンしたとのこと。表参道にクルマを駐車し、歩いて向かう。
21時過ぎ。食事や遊びの帰り、にこやかに仲間同士で駅までの道を歩く人々。みな服装に気を使い、実におしゃれである。そんな中、私は銭湯へ向かう。
清水湯は青山で創業100年以上の歴史を持つ。
そんな伝統銭湯がどのように改装されたんだろうか。
青山通りより路地に入ると、右手に白いマンションが見えてくる。6階建てのマンションは半地下に駐車場を備え、入居者募集と書かれている。そう、このマンションに清水湯は入っているのだ。マンション名は「ア・コルソ」。
白塗りの壁には「ゆ」という字が象形文字のように変形させて描かれている。
入口までは階段が据えられており、スロープもある。
スロープということは車椅子でも・・と思ったが車椅子で行くには幅が狭いスロープ。飾りとしてみせるデザインとしてスロープを設計したのだろうか。
下足入れに靴を預ける。どこを見てもオープンしたてだけあって綺麗だ。
中に入ると縦に細長いロビースペース。
フロントはバースペースにもなっており、お酒やソフトクリームも売っている。それらのチケットや入浴料はすべて券売機で購入する模様。
券売機は二台あり、入浴グッズもいろいろ販売されている。サウナは別料金550円。
フロントのおばさまにチケットをお渡しし、脱衣場へ。
脱衣場への暖簾もなにやら円形を複数連続させて描かれたデザイン。入口の「ゆ」の文字といい何か統一されたセンスを感じる。
左手が男湯で、中に入るとロッカーが50ほど並んでいる。
フロントで受け取った電子鍵を使いロッカーのボタンを押すと解錠される。使い方が書かれた文字も小さく、爺さまにはわかりづらい鍵だろう。
TANITAのデジタル体重計があり、浴室へのサッシともう一つの浴槽部屋へ窓がついている。こちらの窓は磨りガラスになっており、裸婦と鳥が描かれている。この裸婦の磨りガラスは見栄えがいい。ペンキ絵などはないようだけど、こういった絵を眺めることができるのは入浴中に楽しみが増えるというものだ。
パパっと服を脱ぎ浴室へ。
中は天井が低めだが二段式で高くなっている部分もある。
照明は抑えられているが、湯へのスポットライトが効果的に使われているため天井に水面の反射光が渋く照り輝いてゆらゆらと揺れている。
カランはしきりがついていて椅子も高い。いちいち運ばずともどのカランにも椅子、桶が置かれたまま。カランの数は14。TOTOのもので、湯温も変えることができるタイプでシャワーもうたせ湯にもミスト状にもできる最新式。シャワーもカランも時限式なので数秒で止まってしまう。WAGURIのカランに慣れていると少し使いづらい。しかし最近のスーパー銭湯はどこもこのタイプだから、こちらの方が使いやすいというお方も多いだろう。
水は明らかに軟水。とろみが心地よい。シャワー、カランで少しとろみに違いを感じる。石けんの泡立ちが非常によく、肌も喜んでいるようだ。
体をしっかり洗い、浴槽へ。
入浴スペースは浴室半分を埋めるほどの大浴槽ともう一つ、脱衣場に並んだ形で配置されている二つの浴槽。こちらには引き戸を開けていく必要がある。
まずは広い浴槽から。
手前にミクロバイブラがある。湯温は41℃ほど。
奥にはリラックスジェット、ボディジェット、ハイパージェットという風に書かれている。
リラックスジェットはいわば座ジェット。水枕はないが座り心地がいい。広い浴槽で他にお客も少なかったため、ゆったりと湯を楽しむ。
ボディジェットは強烈なジェット。ゆったりとはしていられないが腰に当てるとマッサージ効果は強力なもの。
ハイパージェットもボディジェットとほぼ同じものだがジェット噴出口の位置が変わっている。
引き戸を開け、もうひとつの入浴スペースへ。
こちらには浴槽が二つあり、「高濃度人工炭酸泉」と「シルク風呂」がある。
まずは「炭酸泉」から。
湯温はやはり41℃ほど。
水中に二酸化炭素を多く含み、皮膚が炭酸ガスを吸収することで血行改善や疲労物質の分解が早まるとのこと。
よく見ると湯は確かに炭酸であり、泡がはじけている。肌触りはやや柔らかいが普通に入浴すれば白湯とさほどの違いは感じられない。長く入ると体の温まりはさすがに違うような気がする。
つづいてお隣の「シルク風呂」へ。
細かいミクロ単位の白い泡が毛穴の老廃物を除去するとのこと。こちらの湯は他の銭湯でも何度か目にしたことがある。例えば清瀬の喜多の湯であったり、杉並の小杉湯などなど。
こちらの浴室は女風呂と天井がつながっており、よく話し声が聞こえてきた。女湯側はお客が非常に多いようだ。うるさいくらいの話し声が入浴中ずっと続いていた。時折笑い声も入り交じり、やかましいほどである。話の中で「おちつかない銭湯ね」という声が聞こえてきたが、確かにあなたたちのおかげで落ち着いて入浴ができない。
浴室には水風呂もある。水温は18℃ほど。非常に冷たく心地の良い水風呂。サウナ室もあるが、誰も利用していない模様。水風呂もあるので、サウナの利用価値も高くなるというものだ。
ロビースペースで一休み。
液晶テレビも高い壁に設置されており、限られた敷地を有効に活用している。洗練された銭湯だ。近くに住んでいれば頻繁に利用したいところ。ただ、入浴する上で人と人のつながりを感じる伝統的番台銭湯とは違い、カランのしきりに見られるように人と人をなるべく交わらせないように設計されているため、時折マナーの悪いお客を見るとカチンと来てしまう。
落ち着いた入浴の究極計は内風呂となる訳だが、その一歩手前まで来ている銭湯だろう。
こちらの対極にあるのが伝統的番台銭湯であるという訳だ。
100年の歴史がある清水湯、今後100年間を生き抜いていく形として一つの回答を得たと思える。しかし次はぜひ下町にある昔ながらの銭湯に行きたいと思う。心にぽっかり穴があいた気分なのだ。湯は非常にいいのでぜひ一度訪れていただきたいと思う。
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2009年5月10日日曜日
100.新宿区北新宿 天神湯
北新宿の住宅街にある銭湯、天神湯を訪れた。
コインパーキングは一番近くても200mは離れている。
車を駐車し、銭湯まで歩いていく途中JT跡というのがあり、一面原っぱになっていた。公園にしてほしいという張り紙がいくつもあったが、実際どうなるのだろう。
車を駐車し、銭湯まで歩いていく途中JT跡というのがあり、一面原っぱになっていた。公園にしてほしいという張り紙がいくつもあったが、実際どうなるのだろう。
さて天神湯は全面にせり出す形でコインランドリーと入口があり、屋根の形は道路から見ることができない。下足を預け、自動ドアをくぐると休憩スペースがあり右手にフロント。
4人ほどが座れるスペースにテレビがあり、大きなショーケースに入浴グッズがいろいろ販売されている。
親父さんに湯賃をお渡しし、左手の男湯へ。
フロントは番台を逆さにしたような形だ。脱衣場の天井は高いのでもともとは伝統的な銭湯建築だったのだろうと推測される。
格天井ではないが天井扇が元気よく回転している。
女湯境の壁の上にテレビが設置されており、島ロッカーが一基。洗面所が新しいもので清潔だけど、洗濯機は昔ながらのSANYO製で4台、改装される前から長らく使用されているものだろう。
パパっと服を脱ぎ浴室へ。
こちらの天井も高く、二段式でペンキは綺麗に塗られている。
島カランは一列。タイルもカランも鏡もピカピカである。床のタイルは貝の裏のように甘く輝いている。7-5-5-6、立ちシャワー2基がある中で、お客は10人ほどいらっしゃる。
立ちシャワーは脱衣場にせり出す形で設置されている。
カランを確保し体をしっかりと洗う。こちらの湯はかなり熱い。シャワーはそれほどでもないが、カランの方は80℃くらいあるんじゃないかと思われる。タオルをつけておけば殺菌ができそうだ。しかし湯と水の割合を考えながらうまいこといい配分の湯を作り上げるのは非常に楽しい。最近は湯がぬるいところが多く、特に水を混ぜることもなかったりする場合が多いのでこれはこれでいいかもしれない。
さて浴槽へ。
三層の構造となっており、まず外壁側には広く浅い浴槽。中央には座ジェット(あつめ)、女湯境側には薬湯スペースとなっており漢方の湯(宝寿湯)だ。
まずは浅い方から。
こちらの湯温は41℃ほど。ミクロバイブラである。そして壁に「岩盤泉(7つの秘密)」と書かれている。一瞬何のことかと思うが、端の方に黒い椅子があり、そこのことを岩盤泉と言っているようだ。腰掛けてみるが非常に浅い椅子なので座り心地は悪い。それでも7つの秘密とやらを読みながら座っていると少しいい気分にはなってくる。つまりは効能がいろいろあるよということだ。
続いて中央の座ジェットへ。
二基ある座ジェットのうち、外側は二穴の片方の出が悪いようなので反対側へ。
熱めと書かれているだけあり、湯温は44℃ほど。いい湯である。こちらの浴槽は縁の部分が高いので首を預けることができずのんびりできない。洗い場側の縁はさすがに低いのでそちらに行けばいいが、お客が湯船に入ってくる部分なのであまり頭を預ける訳にも行かない。
あつめの浴槽は首を預けることができる縁になっているので助かるが、他の浴槽もその辺を考えられていればと思う。
あと、浴槽のタイルは普通のブルーのタイルなので味っ気がない。伝統的銭湯のよさにはタイルの美しさもポイントにあげられるだけに残念だ。
しかしこちらの銭湯には立派な背景がある。
ペンキ絵であり、富士である。中島氏の作でお弟子さんのブログにも公開されている(→こちら)。2008年3月10日の掲載なので一年以上経っているもののかなり状態はいい様子。
さて薬湯へ。こちらは宝寿湯と書かれており、漢方の匂いが漂う。いくつかの銭湯で宝寿湯にはお目にかかっている。湯温は42℃ほど。深い浴槽でペンキ絵を拝みながら長湯が楽しめる程度の湯温である。
さて湯から上がり休憩スペースで一休み。今日は奥さんも一緒であったが、話を聞くと女湯側は見附島であったとのこと。先ほどリンクを貼った中島氏の見習いさんのブログにも書いてあったので知ってはいたけど、実際見てみたいものだ。
向かいにあるコンビニで買物をして帰ろうかと思ったが既に閉店。24時を過ぎると閉店となってしまうようだ。
さて駐車場まで200mを歩く。
途中コンビニを始め、店が全くなく、ひたすら住宅、マンション、アパートが続く。
2009年5月9日土曜日
--.渋谷区千駄ヶ谷 鶴の湯
千駄ヶ谷の鶴の湯へ。
15時半から営業が始まるが、今日は16時に到着。
浴室には10人ほどのお客がいらっしゃる。どなたも70歳ほどか。
以前閉店間際に訪れたときは大学生くらいの若者ばかりだったので、時間帯によりかなり年齢層が変わる銭湯である。
西から日が差し込み浴室はかなり明るい。
湯温は43℃ほど。深浅両方の浴槽があるが底の部分でつながっており、湯温は大きく変わらず。深い浴槽はジェットが無く静かな水面。背景の富士を眺めながらゆったりと入浴できる。
続々とお客が入ってくるが、徐々に年齢層が若くなっていくような気がする。ご年配ほど一番風呂にこだわりを見せるのかもしれない。
湯から上がり縁側で一休み。
金魚の大きいのがゆらゆら泳いでいる。
今日の東京は最高気温が27℃。縁側で池を眺めていると一足先に夏の到来を感じる。
帰宅は鳩森八幡神社の前を通り、もう何ヶ月も続いている社務所工事を横目に、本当の夏が来るのが早いか、社務所の工事が終わるのが早いか、誰にも影響を及ぼさない程度に小さな賭を心の中でしつつ、歩を進めた。
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2009年5月6日水曜日
--.世田谷区玉川台 藤の湯
今日はこどもの日、銭湯では菖蒲湯のサービスを行っている。
しかし東京はあいにくの雨。
どちらの銭湯ヘ行こうか悩んだが、行きつけの藤の湯ヘ行こうと決めた。
フロントではいつものように親父さんがお座りになられている。
いつも午後11時頃になると女将さんとフロント業務を交代になられる。
今日はヤクルトを先着200名に配るとの知らせが世田谷区より出ていた。ヤクルトはまだ50本ほど余っているようである。時間は現在22時半。天気が悪くなればもっとヤクルトの数も減っていただろうに。
菖蒲は檜風呂にのみ束が浮かんでいる。
お客は3人ほど。女湯からは音がしてこない。
帰り道雨足は少し収まっていた。明日で連休もおしまいである。
休みの疲れはほぼない。菖蒲湯に浸かり、仕事に向けて準備は万端である。
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しかし東京はあいにくの雨。
どちらの銭湯ヘ行こうか悩んだが、行きつけの藤の湯ヘ行こうと決めた。
フロントではいつものように親父さんがお座りになられている。
いつも午後11時頃になると女将さんとフロント業務を交代になられる。
今日はヤクルトを先着200名に配るとの知らせが世田谷区より出ていた。ヤクルトはまだ50本ほど余っているようである。時間は現在22時半。天気が悪くなればもっとヤクルトの数も減っていただろうに。
菖蒲は檜風呂にのみ束が浮かんでいる。
お客は3人ほど。女湯からは音がしてこない。
帰り道雨足は少し収まっていた。明日で連休もおしまいである。
休みの疲れはほぼない。菖蒲湯に浸かり、仕事に向けて準備は万端である。
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2009年5月4日月曜日
99.世田谷区三宿 三宿浴場
本日は三宿にある銭湯、三宿浴場を訪れた。
246号、三宿交差点より歩いて数分、住宅街の中に三宿浴場はある。
駐車場はないので近くにある小田急OXの地下駐車場へ。こちらは1500円以上の買物で90分無料で駐車可能だ。帰りにこちらで買物をして帰ることにする。
しかしいつの間に小田急OXができたのだろう。昔はこんなところにスーパーはなかったのに。
三宿浴場の正面へ。
コインランドリーがあり、全面は改築されモダンな銭湯になっている。けど、奥の方に伝統的な破風造の屋根も垣間みることができる。
下足入れに靴を預け、中へ。
右手にフロントがあり左手に休憩スペース。フロント脇にお花の鉢植えがいくつも飾られている。浴場組合のサイトの紹介文に「いつも花が咲いている店です」と書かれているだけある。
湯賃を親父さんにお渡しし、左手の男湯へ。
中は焦げ茶色のロッカーがずらっと並ぶ。
体重計はYAMATOのデジタル体重計。女湯境に立派な振子時計があるが残念ながら8時で停止してしまっている。
ロッカー上にテレビが置かれており、巨人ー阪神戦をやっている。なんと阪神は巨人に11連敗中。しかし今日は5-0で阪神がリードしている模様だ。
パパっと服を脱ぎ浴室へ。
時間は9時頃。お客は4人ほど。
島カランは一列で外壁側より5-7-7-8。立ちシャワーは一基。
さっそく体を洗い、湯船へ向かう。
まず女湯境に薬湯兼電気風呂、お隣は座ジェットが二基、外壁側の角にはミクロバイブラ、それから低温浴槽が配置されている。サウナ室が脱衣場にせり出す形であり、そのすぐお隣に水風呂もある。平均的銭湯の規模ながらも設備はばっちりだ。
まずは薬湯へ。
こちらには電極もセットされており、しかも深風呂の二段式で腰掛けると背中(腰)に電極を当てることができる。電気風呂は平均的に腰掛けても左右に電極があり両腕をビリビリさせる銭湯が多いものだが、こちらでは腰にトラブルを抱えている人にはぜひお試しいただきたい銭湯である。
電気力もなかなか強く、まだまだ経験不足な自分にはぴったり電極に腰を押し付けることはできず。10センチほど離れても十分にビリビリと刺激を与えることができる。
湯温は42℃ほど。柔らかく心地の良い湯である。
壁に軟水を利用しているとの張り紙がしてある。確かにややとろみがあるようだが、ぬるぬるしているほどでもないので軟水度は低めか。
さて、続いてお隣の座ジェットへ。
こちらには少々位置が高いものの水枕も完備。冷たさはさほどでもないが、十分である。片方の座ジェットからは脱衣場のテレビを見ることもできる。どうやら巨人戦の中継は終了してしまったようである。
さて、いったん立ちシャワーでクールダウンし、続いて低温浴槽へ。湯温は40℃ほど。
水枕が設置されているが中は空洞。ただの枕である。浴槽自体も狭く、子供用といった趣だ。
しかしこちらの浴槽の湯は激しく洗い場へオーバーフローしており、見ていて気持ちがよい。
続いてミクロバイブラへ。
こちらの浴槽には檻があり、中に石が置かれている。
プレートに「・・ウム」とあるのでおそらくガリウム石だろう。石の数は少なく、どれも小さいことからひょっとしたら長年湯を掛け続けたので削られてしまったのではないかと思う。まさかそんなことはないか。
湯温は42℃ほど。
こちらの背景はランダムチップタイル画。
離れ島に山が見える。利尻富士だろうか。
十分に温まったところで水風呂へ。
水温は21℃ほど。ややぬるいが、あるとないとでは大違い。温まる体をぎゅっと閉じ込め、いつまでも冷えない、汗が吹き出ない体へと変身する。
湯から上がり、フロント前で一休み。親父さんから大女将さんへ交代されている。ずっと下を向いているが帳面でも確認しているのだろうか。
女湯に行っていた奥さんが戻ってきた。聞き込みをすると浴槽が一つ封鎖され使えないようになっていたそうだ。檜風呂の様で、使用されていないとかなりもったいない事態である。檜が古くなり使えなくなったのであろうか。できれば新しくされることを望むが費用もかかるだろうし何とも言えない。しかも男風呂にはないのでどっちにしろ味わうことはできず。無念である。
女湯のテレビ
ちなみに女湯の脱衣場にあるテレビはノイズが激しく、まったく見ることができない中、音声だけがこだましているとのこと。男湯側のテレビの受信状態は最良だったので少しかわいそうな環境である。ぜひなんとかしてあげてほしいものだ。
帰りに小田急OXで買物をする。二階には洋服や生活雑貨も売られており、高品質なスーパーマーケットであった。庶民的ではないので、もう少し安く買物をしたい方は近くのオオゼキへ行くだろう。すぐ隣に薬局もあるし便利だ。
連休も後二日。明日は菖蒲湯である。どこの銭湯へ行こう。今日はそれを考えながら帰ってビールでも飲もうと思う。
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2009年5月3日日曜日
98.渋谷区東 改良湯
渋谷にある銭湯、改良湯を訪れた。
明治通りから一本路地に入りすぐ目の前。コインパーキングが正面にある。
こちらにクルマを駐車し、改良湯の正面に立つ。
マンション銭湯になっており、コインランドリーは一階に。そして二階には女性専用のコインランドリーもある。
全体的には白塗りで、窓が円形であったり勘亭流のような書体で「湯」と壁面に大きく描かれている。
下足を預け、中に入ると正面にフロント。右手に休憩スペースが広がりソファが設置され6人ほどが休憩できる広さになっている。
女将さんがお座りになられていて、笑顔はないものの丁寧な接客をされている。
では右手の男湯へ。
脱衣場はテレビが一台、ロッカーの上におかれている。
お客がなかなか多く、繁盛している模様。脱衣場には5人ほどいらっしゃる。浴室にはざっと10人ほど。
日曜の夜6時頃、連休の真っ最中ではあるがこちらの銭湯を必要としている方はかなりいるようである。
パパっと服を脱ぎ、浴室へ。
天井はやはり低いが、ゆるやかなかまぼこ型天井。島カランは2列で端より3-6-6-6-3。立ちシャワーは三基もある。
カランにものを置く棚がついているが、体を受け入れられるように正面部分がへこんでいる。これで幅を稼げるので、浴室の全幅を有効に使えるというものだ。
体をしっかり洗っている間に親父さんが一名、体も流さずに浴槽へ直行なさっている。しかもそんな御仁に限って、風呂イスを座る前に必要以上に洗い流していたり、浴槽に浸かれば水面の湯を外に掻きだしたりして水質をあげようとしている。あなたの体が一番汚いのではないのかと問いたくなる。
さて深く気にせず浴槽へ。
こちらは女湯境側より「バイブラ浴槽(高温)」、「座ジェット三基」、「超音波座風呂」、「水風呂」の構成。
まずはバイブラから。湯温は43℃ほど。肌にちくりとくる湯の触り。しかしバイブラのおかげで多少柔らかさのある湯。とても気持ちよい。
深風呂であり、背景を見ながらしばし湯を楽しむ。
こちらの背景は「白樺」の壁紙。あまり面白みはないが、何もないよりはとその白樺の中に何か発見を見いだそうとしばらく思いふけってみる。
続いて座ジェットへ。
威力はさほどでもないが座り心地がよく、水枕もあり冷たさは合格点。
湯温は42℃ほど。
続いて超音波座風呂へ。
浅めの設計になっており、座るというよりは寝るに近い形となる。赤外線ライトが二色浴槽を彩り、バイブラの泡とともにとても美しい浴槽となっている。体もしっかり温まり、そしてここで水風呂へ。
水温は20℃ほど。水がやや井戸水なのか濁っている。それが効果的に体へ作用していくようなイメージを与えてくれる。広さは3人ほど入れる大きさだが、長方形なので実質様子を見ながら皆さん一人ずつ利用している。
改めて水風呂があるかないかは非常に重要であると感じる。特にサウナ、高温浴槽がある銭湯に限ってはなくては困るといったレベルだ。
芯までしっかりと温まった後、湯から上がりロビーへ。
のんびりしようかと思うが、喫煙している方がいらっしゃったので早めに退散。
玄関口に灰皿があるのでロビーでは禁煙かと思ったのだがそうではない様子。皆が休憩するスペースなのだからぜひ禁煙にしてもらいたいものだ。
風呂上がりの一発目にタバコのにおいを服や体にしみ込まされる事ほど嫌な気分のする事はない。昔は自分も喫煙者であったが、そのときは全く考えない事だった。
話がそれたが、こちらの銭湯は都心の一等地にも関わらず地道にこれまで立派に営業されてきたと思う。浴槽は広さも形も洗練されており、ぜひまた訪れたい銭湯の一つとなった。
帰り際、コインパーキングの料金は40分で600円。さすがに駐車料金も高い一等地だ。
2009年5月2日土曜日
97.大田区仲六郷 六郷温泉
ゴールデンウィークの最中、六郷温泉へ。
環八を南下し、仲六郷へ。多摩川の湾曲部分に六郷土手駅はある。
駅からは徒歩一分、駐車場もあるようだが非常に狭いので少し離れたコインパーキングを利用した。
駅前は小規模ながら商店街がある。車の往来がけっこうあるので落ち着いて歩いてもいられないがそのうちの中華料理屋「天龍」に何となく入店。ニラレバ炒め定食を頂く。奥さんも今日は一緒だがチャーハンを注文。地元の素朴な味わいながらおいしい中華。ただ少し値段の割に量は少なめだろうか。
それはさておき、六郷温泉へ。
垣根の向こうに六郷温泉の煙突が見える。
温泉という屋号からして少々期待を膨らませてしまうが、その歴史を翻ればかなりの利用客で賑わった時期もあるのだろう。下足入れの数はゆうに100を越え150ほどもある。
正面にはフロントがあり、ソファが備えてある休憩スペース。犬がお好きな方がいらっしゃるようでやたらと犬の置き物がある。しかもリアル系の置き物である。入ってまず柴犬の置き物、そしてテレビが置いてあるスペースにはズラッと何十体も並び、フロント脇にもシュナウザーの置き物が置かれている。
しっかりとお化粧を施し、色気を持ち、しゃなりとフロントに腰掛けている女将さんに湯賃をお渡しする。二人で1100円との事。900円のはずだが、通常銭湯料金より割高である。何も言わずに銭湯料金以上の金額を徴収するとは何事だろうか。
なんにせよ、何か理由があるのかもしれないと右手の男湯へ。
脱衣場はロッカー数が多く、大型で人も入れそうなほどのそれもある。体重計はアナログ式のKEIHOKUのもの。イスがあり休憩スペースがあり、小さいながらも庭がある。写真は女湯側の庭スペース。
六郷温泉はビル銭湯であり、天井は低い。フロントスペース脇に大広間への入口とあり二階への階段があったがおそらく上の階は休憩スペースがあるはずだ。後で行ってみよう。
パパッと服を脱ぎ浴室へ。
想像していた温泉という名のついたその屋号からしてみれば、ずいぶん狭いと感じる浴室。
奥行きは中型銭湯ほどか。島カランは二列あり、7-6-6-6-0。立ちシャワーの数は随分多く5基ある。そのうち一つの立ちシャワーは30センチほど高い段の上にあり、なぜそこに立ちシャワーが一段高くなって存在しているのか謎であった。誰も利用していないので、余計謎である。柱を挟んで隣に同じ段がありそこはベンチスペースとなっているので、その続きなのかもしれないがなぜシャワーを付けたのだろう。
カランを一つ確保し体を入念に洗う。
お客の入りはなかなか良く、時間は11時ほどなのだがよく会話や挨拶を交わしている方達が多いのでそのほとんどが常連さんなのだろう。カランは3分の1ほどが埋まっている。
さて、浴槽へ。
数としては五つ、外壁側にサウナ室がありその前に黒湯で水風呂、隣に白湯の高温槽、そして角に白湯の低温槽、中央部分に黒湯の高温槽があり、女湯境側に黒湯の低温層がある。温度と湯の種類で分けるというなんとも贅沢な浴槽群。素晴らしい。ただオーバーフローの仕組みではないのでやや湯の流れが淀んでいる部分には汚れも目立つか。
まずは白湯の低温槽。こちらには座ジェットが二基、イスが二基ある。イスには背もたれがあり一見電極かなとも思われたが残念ながらそうではなかった。腰部分に電極がある電気風呂ならぜひ利用してみたいのだが、なかなかそういう電気風呂に出会う事がない。どこかにあるだろうか。
湯温は41℃ほど。柔らかくいい湯である。しかし若干は塩素の香も漂う。
続いて白湯高温の浴槽へ。深風呂になっており、湯温は43℃ほど。
背景を探してみるが、こちらにはそういうものはない。
端の島カランの背中部分にタイル絵があるくらいである。
続いて黒湯の低温層へ。
こちらにはうたせ湯、イスが二基ある。
黒湯はさらさらのものでやや薄く感じる。黒湯特有のオイリーな感じはさほどない。肌触りが良い。目を閉じ、明るい浴室をまぶたに閉じ込める。女湯側からは常連同士のお元気な声が響き聞こえてくる。かつての六郷温泉の繁盛ぶりを思い浮かべてみる。
続いて黒湯の高温槽へ。
こちらにもイスが二基あるが、ジェット系はなく、静かに湯の成分を体に染み込ませることができる。背景がないので目を閉じひたすらストイックに時を過ごす事にする。しかし黒湯はいいものだ。
続いて黒湯の水風呂へ。源泉のままの湯温であろうか、水温は21℃ほど。蛇口をひねると黒湯が出てくる。当然の事かもしれないが。
自分の家の蛇口にも黒湯の蛇口がぜひ欲しいものだ。
こちらの銭湯は大田区銭湯としては珍しくはないものの、なんとサウナが無料。
中は6人ほどが座れる大きさで檜の香が漂う乾式サウナ。砂時計が一つあり5分計と書いてある。すぐ外には黒湯の水風呂。このローテーションは最高である。何度か往復し芯から温まり、そのポカポカを封じ込める事ができた。水風呂でクールダウンできるといつまでも汗が吹き出す事なく、風邪もひきにくいというものだ。
湯から上がり二階の大広間へ。
こちらは数十人の宴会が開けるような広間となっている。カラオケもあり、忘年会などを開けば楽しそうである。が、今の時間は誰もおらず、厨房の中にも誰もいない。おでんやビールなど、若干のメニューも書かれている。
黒湯温泉に大広間、マッサージをして休憩する。一日を通してゆったりと疲れを取る事ができる温泉施設だ。今で言えばスーパー銭湯がそれに取って代わって人気を博しているが、昔ながらのこじんまりとした銭湯も捨てたものではない。今度は夜の、大広間で賑やかに宴が開かれている時にその様子を見に来たい。窓からは六郷の街並が見える。近くには高層建築もなく、落ち着いた雰囲気。いつまでもその景観を守り続けて行ってもらいたいものだ。
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環八を南下し、仲六郷へ。多摩川の湾曲部分に六郷土手駅はある。
駅からは徒歩一分、駐車場もあるようだが非常に狭いので少し離れたコインパーキングを利用した。
駅前は小規模ながら商店街がある。車の往来がけっこうあるので落ち着いて歩いてもいられないがそのうちの中華料理屋「天龍」に何となく入店。ニラレバ炒め定食を頂く。奥さんも今日は一緒だがチャーハンを注文。地元の素朴な味わいながらおいしい中華。ただ少し値段の割に量は少なめだろうか。
それはさておき、六郷温泉へ。
垣根の向こうに六郷温泉の煙突が見える。
温泉という屋号からして少々期待を膨らませてしまうが、その歴史を翻ればかなりの利用客で賑わった時期もあるのだろう。下足入れの数はゆうに100を越え150ほどもある。
正面にはフロントがあり、ソファが備えてある休憩スペース。犬がお好きな方がいらっしゃるようでやたらと犬の置き物がある。しかもリアル系の置き物である。入ってまず柴犬の置き物、そしてテレビが置いてあるスペースにはズラッと何十体も並び、フロント脇にもシュナウザーの置き物が置かれている。
しっかりとお化粧を施し、色気を持ち、しゃなりとフロントに腰掛けている女将さんに湯賃をお渡しする。二人で1100円との事。900円のはずだが、通常銭湯料金より割高である。何も言わずに銭湯料金以上の金額を徴収するとは何事だろうか。
なんにせよ、何か理由があるのかもしれないと右手の男湯へ。
脱衣場はロッカー数が多く、大型で人も入れそうなほどのそれもある。体重計はアナログ式のKEIHOKUのもの。イスがあり休憩スペースがあり、小さいながらも庭がある。写真は女湯側の庭スペース。
六郷温泉はビル銭湯であり、天井は低い。フロントスペース脇に大広間への入口とあり二階への階段があったがおそらく上の階は休憩スペースがあるはずだ。後で行ってみよう。
パパッと服を脱ぎ浴室へ。
想像していた温泉という名のついたその屋号からしてみれば、ずいぶん狭いと感じる浴室。
奥行きは中型銭湯ほどか。島カランは二列あり、7-6-6-6-0。立ちシャワーの数は随分多く5基ある。そのうち一つの立ちシャワーは30センチほど高い段の上にあり、なぜそこに立ちシャワーが一段高くなって存在しているのか謎であった。誰も利用していないので、余計謎である。柱を挟んで隣に同じ段がありそこはベンチスペースとなっているので、その続きなのかもしれないがなぜシャワーを付けたのだろう。
カランを一つ確保し体を入念に洗う。
お客の入りはなかなか良く、時間は11時ほどなのだがよく会話や挨拶を交わしている方達が多いのでそのほとんどが常連さんなのだろう。カランは3分の1ほどが埋まっている。
さて、浴槽へ。
数としては五つ、外壁側にサウナ室がありその前に黒湯で水風呂、隣に白湯の高温槽、そして角に白湯の低温槽、中央部分に黒湯の高温槽があり、女湯境側に黒湯の低温層がある。温度と湯の種類で分けるというなんとも贅沢な浴槽群。素晴らしい。ただオーバーフローの仕組みではないのでやや湯の流れが淀んでいる部分には汚れも目立つか。
まずは白湯の低温槽。こちらには座ジェットが二基、イスが二基ある。イスには背もたれがあり一見電極かなとも思われたが残念ながらそうではなかった。腰部分に電極がある電気風呂ならぜひ利用してみたいのだが、なかなかそういう電気風呂に出会う事がない。どこかにあるだろうか。
湯温は41℃ほど。柔らかくいい湯である。しかし若干は塩素の香も漂う。
続いて白湯高温の浴槽へ。深風呂になっており、湯温は43℃ほど。
背景を探してみるが、こちらにはそういうものはない。
端の島カランの背中部分にタイル絵があるくらいである。
続いて黒湯の低温層へ。
こちらにはうたせ湯、イスが二基ある。
黒湯はさらさらのものでやや薄く感じる。黒湯特有のオイリーな感じはさほどない。肌触りが良い。目を閉じ、明るい浴室をまぶたに閉じ込める。女湯側からは常連同士のお元気な声が響き聞こえてくる。かつての六郷温泉の繁盛ぶりを思い浮かべてみる。
続いて黒湯の高温槽へ。
こちらにもイスが二基あるが、ジェット系はなく、静かに湯の成分を体に染み込ませることができる。背景がないので目を閉じひたすらストイックに時を過ごす事にする。しかし黒湯はいいものだ。
続いて黒湯の水風呂へ。源泉のままの湯温であろうか、水温は21℃ほど。蛇口をひねると黒湯が出てくる。当然の事かもしれないが。
自分の家の蛇口にも黒湯の蛇口がぜひ欲しいものだ。
こちらの銭湯は大田区銭湯としては珍しくはないものの、なんとサウナが無料。
中は6人ほどが座れる大きさで檜の香が漂う乾式サウナ。砂時計が一つあり5分計と書いてある。すぐ外には黒湯の水風呂。このローテーションは最高である。何度か往復し芯から温まり、そのポカポカを封じ込める事ができた。水風呂でクールダウンできるといつまでも汗が吹き出す事なく、風邪もひきにくいというものだ。
湯から上がり二階の大広間へ。
こちらは数十人の宴会が開けるような広間となっている。カラオケもあり、忘年会などを開けば楽しそうである。が、今の時間は誰もおらず、厨房の中にも誰もいない。おでんやビールなど、若干のメニューも書かれている。
黒湯温泉に大広間、マッサージをして休憩する。一日を通してゆったりと疲れを取る事ができる温泉施設だ。今で言えばスーパー銭湯がそれに取って代わって人気を博しているが、昔ながらのこじんまりとした銭湯も捨てたものではない。今度は夜の、大広間で賑やかに宴が開かれている時にその様子を見に来たい。窓からは六郷の街並が見える。近くには高層建築もなく、落ち着いた雰囲気。いつまでもその景観を守り続けて行ってもらいたいものだ。
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