今日もまた、大田区の銭湯へ。
田園調布にある花の湯である。
田園調布と言いながらも沼部駅付近は庶民的な街並。住宅街が広がるが各邸宅の区画は狭く、アパートも多い。
多摩川線の線路のすぐ側にあるコインパーキングに駐車。
この辺は静かな雰囲気だ。
20:00以降は1時間100円というかなり良心的な価格設定である。
煙突を探しながら歩いていると目の前に月光に向かって刺すように伸びる煙突を発見。湯の香を感じないので定休日かと不安になりつつも、すぐに浴室らしき付近から灯りが漏れているのが分かり一安心。
花の湯はマンションの一階にある銭湯。
マンションは三階建でリヴァース田園というマンションだ。Rebirth(リヴァース)といえば再生や復活等を意味する言葉。何かこちらの建物を建てる時にそんな意味合いを込めたかったいきさつがあるのかもしれない。
下足入れに靴を預け、木札を手に取る。
中に入るとフロントに休憩スペース。5人ほどがテレビや漫画を見ながら休める広さ。今日は巨人ー日本ハムの日本シリーズ第1戦をやっている。
フロントの女将さんに湯賃をお渡しし、左手の男湯へ。
脱衣場は天井低め。ちょうどこの上はマンションの二階部分であるので当然低い訳である。外から見た分にはマンション二階は特に高い位置にある訳でもなかった。
天井には木の梁のようなオブジェ。これは太子堂の富士見湯で見たものと似ている。同じ業者さんかもしれない。
体重計はデジタルのものでTERAOKAと書かれている。その他レトロなものは見当たらず。基本的にさほど新しい訳ではないが和の趣はない銭湯だ。
中央部に置かれている畳1枚分くらいの長椅子は竹製で少し和まされる部分ではある。
パパッと服を脱ぎ浴室へ。
こちらは意外にも天井がかなり高い。マンションの二階部分までありそうである。かまぼこ型の天井で脇の部分で二段式になっている。ペンキが塗られている訳ではなくごつごつしたコンクリートがむき出しでワイルドな雰囲気。ただし色は少し白い。
島カランは二列で外壁側より6-6-6-7-4。女湯境には立ちシャワーが4基並んでおり、もう一つある一基はボディシャワー。
外壁側一列には体つきのごつい格闘家のような若者がずらり並び体を洗っている。大声で話をしているが、声はかまぼこ型の天井にうまく反射され、さほどやかましいという感じは受けず。
体をしっかりと洗い、若者たちが浴槽を占拠してしまう前に巡る。
三槽ある浴槽の外壁側はやや広めの浅い浴槽。バイブラがボコボコと泡を噴出している。
中央部分は「高温」と書かれ、女湯境側は「中温」。低温がないけど、外壁側がそうなのかもしれない。
女湯境側の壁にはサウナ室がある。有料であることはどこにも書かれておらず、無料である様子。
まずはバイブラの浴槽へ。
湯温は42℃ほど。全ての浴槽はバスクリンの緑色をしているが、特に何の香であるとそういうお知らせは書かれていない。格闘系の若者たちはひたすらしゃべりながら体を洗い続けている。時折奇声を発したりもしている。
続いて「中温」浴槽へ。こちらは座ジェットになっており、やはりバスクリン色をしている浴槽。湯温は42℃ほど。裏手にあった建築廃材で沸かした湯であるだけに(バスクリンや泡のせいもあるだろうけど)柔らかく体を包み込む心地の良い湯だ。
体が温まった所でカランの水でクールダウンし、続いて「高温」浴槽へ。密かに期待していた高温浴槽だがそんなには高温ではない。43℃ほどか。縁に背を付け、背景をじっくりと拝む事にする。
こちらの銭湯の背景はヨーロッパの自然豊かな街並。丸みを帯びた人々が小さく、たくさん描かれており、表情までは見て取れないが幸せそうな雰囲気ではある。壁紙なのであまり感動はない。端の方で少しめくれていたりもするし、傷みが気になる所。
続いてサウナ室へ。
3人が入ると窮屈なほど狭いスペースではあるけど充分。90℃の乾式サウナで12分計も元気に稼働している。
温まった所で浴室に出ると全身入れ墨のお方が体を洗っておられる。気のせいか若者たちのしゃべり声が静かになっている。
サウナの後は冷水ボディシャワーへ。
ボタンを押すと全身を痛いくらいに細い水流が体を流してくれる。威力が強いのやら弱いのやらばらつきがあるのが気になるところ。
さて浴室を出て休憩スペースで日本シリーズ。初戦は巨人が辛勝。フロントは親父さんにお代わりになられており競馬新聞を見つつも野球を見ているが、そんなに巨人ファンではないようだ。巨人の勝ちが決まった所で少々悔しがったりしている。
花の湯。
屋号ほどには花を感じる事はなかったが(浴槽外側のタイルの模様くらいか)、住宅街の中に実用的な銭湯として活きているイメージだ。
大きな地図で見る
2009年10月31日土曜日
2009年10月30日金曜日
130.大田区矢口 森の湯
大田区銭湯、森の湯を訪れた。
武蔵新田駅の目と鼻の先にある銭湯。あるいて30秒くらいか。
千鳥破風の屋根が垣間見えるが、手前に入口がせり出すように作られており、宮造りはよく見えない。
武蔵新田の街は非常に不思議な空間が広がっている。
古めかしい蒲焼割烹という店や、地元密着型の居酒屋や中華料理屋がいくつか立ち並んでいる。時間にして22時頃なので街もひっそりしているが、どことなく昭和の香りが漂っている。
お腹もすいていたので森の湯から線路を渡り、ラーメン日本一へ。
味噌ラーメンと餃子を頂くが、野菜の口当たりと控えめな味噌の濃さがよく合い、美味。ぎょうざは野菜がたっぷりでこれまたうまい。
キッチン「ゲレンデ」という店も気になるがまた今後機会があれば寄ってみよう。
暖簾がない森の湯の入口を潜り、下足入れに靴を預け木札を手に取る。その数は138まである。かなり混雑して下足入れも足りないってくらいの時期もあったに違いない。
中に入り、フロントの親父さんに湯賃をお渡し。メガネをかけられており、音楽はクラシックが聞こえてくる。
フロント前の休憩スペースにはテレビがあり、ソファには4,5人ほどが休憩できそうな広さ。銭湯検定公式テキストや漫画などがテーブルに置かれている。
男湯は左手。
脱衣場は狭めである。サウナ室がせり出して来ており、フロントも後から設置したためか脱衣場が少々犠牲になっている模様。浴室を狭くするのを避けたのかもしれない。
ローラーむき出しのおなじみクラシックなマッサージチェアと、TANAKAのアナログ体重計(これは結構新しい)、天井は格天井だがどことなくモダンな雰囲気だ。格子の部分以外には紙が貼られており◇の模様である上に、照明がやや落ち着いた色であることから昭和のモダンな雰囲気が流れているのかもしれない。
クラシックが流れているのも手伝って、どことなく音楽室にいるような雰囲気がある。
パパッと服を脱ぎ浴室へ。
浴室は天井高く二段式。
ペンキでなくポリプロピレン(よくある家庭用の風呂蓋)のような天井。なのでやはり和風ではない。しかも灯りがガス灯の形をした(中は白熱電球)電灯が雰囲気を出している。
それに加えて背景は10cmのタイルがずらっと並び広大な絵を構成している。ナイアガラの滝だろうか。大きな船が浮かんでいるのも見える。
カランは女湯境は8つ並び、あとは外壁側から横に並んでいる。こちらは4-4。
浴槽は奥の壁から外壁にかけてL字型に配置されている。
シャワーが若干熱い。なのにカランの方はぬるいお湯。逆の方がいい気もするがすぐに慣れる。
立ちシャワーは一基。ボディシャワーも完備で、同じ空間に普通のシャワーも設置されている。
お客は4人ほど。皆静かに思い思いの銭湯ライフを楽しんでいる。カランの数は多くない銭湯だが、お互いがお互いの視界に入る事なく、適度な距離を保ってそこに存在している。
さて浴槽へ。
こちらは広い浴槽が奥の壁に沿って配置され、外壁沿いに2mほど進んだ位置まで黒湯の浴槽がある。広い浴槽にはバイブラ、ジェット、電気風呂がある。
まずは広い浴槽を楽しむ。湯温は42℃ほど。
浴槽の縁はヒノキ製。これがまたモダンな演出を魅せられてきたこれまでと違う味付け。しかしやはり肌触りは良く、浴槽に腰掛けて首をヒノキにもたれかけるとその温もりのある優しい触り心地に心が癒される。一週間働いた仕事の疲れもふっと抜けていくようである。
バイブラのある位置に移動し、細かい泡に身を委ねると、ちょうど付近に熱い湯の噴き出し口があり少々驚く。こちら付近の湯温は44℃ほど。気をつけた方がいいだろう。お客の中にはあつ湯を求めてわざとバイブラ辺りに陣取る方もいらっしゃる。
ジェットは強力な一穴式で、すぐ側に手すりもあるので体をホールドして腰や背にジェットを浴びる事ができる。背景も仰ぎ見ながら至福の一時だ。
続いて隅に配置されている電気風呂に移動する。
こちらは残念な事に電気力が非常に弱い。当方電気風呂はどちらかといえば弱い方だが、それでも電極にべったりと体を押し付ける事ができた。
一度カランの水を浴びク−ルダウン。
続いては黒湯浴槽だ。
薄めの黒湯。1m先くらいまでは何があるかが見える、というくらいだ。その分さらっとした入浴感。目の前に壁があり、外壁側も近いので閉塞感がある。しかし背景を見るにはいい位置だろう。
湯から上がり、サウナ室へ。大田区銭湯はサウナが無料の所も多いが、森の湯も例に漏れず。4人入ると窮屈な程度の狭いサウナ室だがテレビもあり、90℃ほどの清潔なサウナ。テレビは電源が切られていたが、待機電源はついているので必要に応じて自分で電源を入れるのかもしれない。脱衣場からテレビの入っている棚の扉を開ける事ができると思われる。自分はそこまで長くサウナを利用しないし、見たいテレビも思いつかないので特に何もせず。
12分計があるが、これまた止まった状態。こちらはテレビと違いどうしようもないだろう。
立ちシャワーでクールダウン。
しばしサウナ室と立ちシャワーを往復し、浴室から出る事にする。
休憩所で奥さんを待つ。今日は奥さんも一緒に来ているのである。
女湯はお客が誰もいなかったとの事で背景等、写真に収める事ができたとの事。
バイブラ、電気風呂、黒湯浴槽
女湯の背景
立ちシャワー兼ボディシャワー
無料サウナ室(テレビ完備)
森の湯、昭和でモダンな銭湯だ。サウナもあり、黒湯もある。親父さんの接客も最高で、街の雰囲気も独特で何度か訪れてみたい感じだ。金曜の夜、いつもより少しばかり贅沢なひと時を過ごす事が来た気がする。
大きな地図で見る
武蔵新田駅の目と鼻の先にある銭湯。あるいて30秒くらいか。
千鳥破風の屋根が垣間見えるが、手前に入口がせり出すように作られており、宮造りはよく見えない。
武蔵新田の街は非常に不思議な空間が広がっている。
古めかしい蒲焼割烹という店や、地元密着型の居酒屋や中華料理屋がいくつか立ち並んでいる。時間にして22時頃なので街もひっそりしているが、どことなく昭和の香りが漂っている。
お腹もすいていたので森の湯から線路を渡り、ラーメン日本一へ。
味噌ラーメンと餃子を頂くが、野菜の口当たりと控えめな味噌の濃さがよく合い、美味。ぎょうざは野菜がたっぷりでこれまたうまい。
キッチン「ゲレンデ」という店も気になるがまた今後機会があれば寄ってみよう。
暖簾がない森の湯の入口を潜り、下足入れに靴を預け木札を手に取る。その数は138まである。かなり混雑して下足入れも足りないってくらいの時期もあったに違いない。
中に入り、フロントの親父さんに湯賃をお渡し。メガネをかけられており、音楽はクラシックが聞こえてくる。
フロント前の休憩スペースにはテレビがあり、ソファには4,5人ほどが休憩できそうな広さ。銭湯検定公式テキストや漫画などがテーブルに置かれている。
男湯は左手。
脱衣場は狭めである。サウナ室がせり出して来ており、フロントも後から設置したためか脱衣場が少々犠牲になっている模様。浴室を狭くするのを避けたのかもしれない。
ローラーむき出しのおなじみクラシックなマッサージチェアと、TANAKAのアナログ体重計(これは結構新しい)、天井は格天井だがどことなくモダンな雰囲気だ。格子の部分以外には紙が貼られており◇の模様である上に、照明がやや落ち着いた色であることから昭和のモダンな雰囲気が流れているのかもしれない。
クラシックが流れているのも手伝って、どことなく音楽室にいるような雰囲気がある。
パパッと服を脱ぎ浴室へ。
浴室は天井高く二段式。
ペンキでなくポリプロピレン(よくある家庭用の風呂蓋)のような天井。なのでやはり和風ではない。しかも灯りがガス灯の形をした(中は白熱電球)電灯が雰囲気を出している。
それに加えて背景は10cmのタイルがずらっと並び広大な絵を構成している。ナイアガラの滝だろうか。大きな船が浮かんでいるのも見える。
カランは女湯境は8つ並び、あとは外壁側から横に並んでいる。こちらは4-4。
浴槽は奥の壁から外壁にかけてL字型に配置されている。
シャワーが若干熱い。なのにカランの方はぬるいお湯。逆の方がいい気もするがすぐに慣れる。
立ちシャワーは一基。ボディシャワーも完備で、同じ空間に普通のシャワーも設置されている。
お客は4人ほど。皆静かに思い思いの銭湯ライフを楽しんでいる。カランの数は多くない銭湯だが、お互いがお互いの視界に入る事なく、適度な距離を保ってそこに存在している。
さて浴槽へ。
こちらは広い浴槽が奥の壁に沿って配置され、外壁沿いに2mほど進んだ位置まで黒湯の浴槽がある。広い浴槽にはバイブラ、ジェット、電気風呂がある。
まずは広い浴槽を楽しむ。湯温は42℃ほど。
浴槽の縁はヒノキ製。これがまたモダンな演出を魅せられてきたこれまでと違う味付け。しかしやはり肌触りは良く、浴槽に腰掛けて首をヒノキにもたれかけるとその温もりのある優しい触り心地に心が癒される。一週間働いた仕事の疲れもふっと抜けていくようである。
バイブラのある位置に移動し、細かい泡に身を委ねると、ちょうど付近に熱い湯の噴き出し口があり少々驚く。こちら付近の湯温は44℃ほど。気をつけた方がいいだろう。お客の中にはあつ湯を求めてわざとバイブラ辺りに陣取る方もいらっしゃる。
ジェットは強力な一穴式で、すぐ側に手すりもあるので体をホールドして腰や背にジェットを浴びる事ができる。背景も仰ぎ見ながら至福の一時だ。
続いて隅に配置されている電気風呂に移動する。
こちらは残念な事に電気力が非常に弱い。当方電気風呂はどちらかといえば弱い方だが、それでも電極にべったりと体を押し付ける事ができた。
一度カランの水を浴びク−ルダウン。
続いては黒湯浴槽だ。
薄めの黒湯。1m先くらいまでは何があるかが見える、というくらいだ。その分さらっとした入浴感。目の前に壁があり、外壁側も近いので閉塞感がある。しかし背景を見るにはいい位置だろう。
湯から上がり、サウナ室へ。大田区銭湯はサウナが無料の所も多いが、森の湯も例に漏れず。4人入ると窮屈な程度の狭いサウナ室だがテレビもあり、90℃ほどの清潔なサウナ。テレビは電源が切られていたが、待機電源はついているので必要に応じて自分で電源を入れるのかもしれない。脱衣場からテレビの入っている棚の扉を開ける事ができると思われる。自分はそこまで長くサウナを利用しないし、見たいテレビも思いつかないので特に何もせず。
12分計があるが、これまた止まった状態。こちらはテレビと違いどうしようもないだろう。
立ちシャワーでクールダウン。
しばしサウナ室と立ちシャワーを往復し、浴室から出る事にする。
休憩所で奥さんを待つ。今日は奥さんも一緒に来ているのである。
女湯はお客が誰もいなかったとの事で背景等、写真に収める事ができたとの事。
バイブラ、電気風呂、黒湯浴槽
女湯の背景
立ちシャワー兼ボディシャワー
無料サウナ室(テレビ完備)
森の湯、昭和でモダンな銭湯だ。サウナもあり、黒湯もある。親父さんの接客も最高で、街の雰囲気も独特で何度か訪れてみたい感じだ。金曜の夜、いつもより少しばかり贅沢なひと時を過ごす事が来た気がする。
大きな地図で見る
2009年10月28日水曜日
129.大田区新蒲田 秀の湯
大田区新蒲田にある秀の湯を訪れた。
車で行ったのだが、100mほど離れた位置にコインパーキングがある。
民家の立ち並ぶ街並で高層ビル等はない。
車通りも少なめで、静かで過ごしやすそうな一帯だ。
秀の湯は大きな民家のような屋根をしている。
右手にはコインランドリーがあり、暖簾はオリジナルのもの。
「天然鉱泉」と書かれている暖簾だ。
男湯は右手。
下足を預け、木札を手に取る。
正面には傘立て。番台裏の天井部分には招き猫が大小二匹。お客を招き入れている。
脱衣場へは自動ドアであるが、マットを踏み重みで開くタイプのもの。昔はよくこのタイプの自動ドアも街で見たものだが、このところは赤外線のセンサーばかりである。
中から番台で話し声がする。すぐに終わるかと思われたがなかなか話も途切れないため中に入る。案の定番台前にお客がおり、私が入る事で話を途切れさせてしまう。
親父さんに湯賃をお支払いすると無事会話は再開された。
番台は低めだが衝立がされており、女湯を覗く事ができないよう完璧に視界は遮られている。番台からもよく見えないのではないかというくらい幅広の衝立だ。
脱衣場は天井高いが船底のように中央部分へ傾斜する形になっている。
厠への扉を開けるとコインランドリーへの扉もある。元はコインランドリーはなく庭か縁側かがあったのかもしれない。
ロッカーを一つ確保し、パパッと服を脱ぐ。
脱衣場には歌謡曲が流れている。親父さんの好みであろうか。
それにしても親父さんとお客さんの会話がやまない。
体重計はアナログのもので、非常にレトロ。静かにお乗りくださいと書かれているが、文字盤にメーカー名等は書かれていない。周りをいろいろ調べてみたが見つけられず。他のお客に変な目で見られだした所で調査を終了。
浴室に入ると広々と快適な空間。
二段式の天井でどちらの天井もやや丸くかまぼこのようになっている。
そしてペンキ絵も素晴らしい。「伊豆 早川」と書かれている。富士と岩に当たる波しぶきが荒々しく描かれている。
島カランは二列。女湯境より7-6-6-6-6-5。立ちシャワーは二基である。
横幅が広い銭湯で、島カランが二列でありながらもゆったりとした通路スペースが確保されている。タイルもきれいに輝いており、貝がらの内側のように光の辺り具合によってはきらきらと光っている。
体をしっかり洗うと浴槽へ。
数は3つ。
外壁側に黒湯の深風呂。
中央にバイブラ、女湯境側には座ジェットが二基ある。
バイブラから楽しむ事にする。湯温は41℃ほどでやや塩素の匂い。しかし細かい泡のおかげと早川氏のペンキ絵を仰ぎ見つつ、至福のひとときを過ごす。
座ジェットはジェットの力が弱めであるが水枕は適度に冷たい。ただ高さがありすぎるので姿勢をかなり良くしないと恩恵には預かれず。
最後に黒湯浴槽へ。
こちらの黒湯はさらっとしている。色もやや薄い気がするが肌触りはマイルド。ジェットがぼこぼこ出ており、バイブラ浴槽のように賑やかな浴槽である。
水曜日の7時から8時に掛けての滞在だったが終始お客は6人ほど。湯がぬるめのせいもあってか浴槽で長湯を楽しむ方が多く、黒湯は特に入りたくても行きづらいタイミングが何度かあった。しかし湯は最高に気持ちいいのでお客の気持ちもよくわかるのである。
さてしっかり温まった所で湯から出る。
脱衣場で親父さんとしばし会話をさせて頂く。
「こちらの銭湯は昭和12年から始めている」
「代沢でも銭湯を持っていたがやめてしまった」
「弟も銭湯をやっていたがやめてしまった」
「背景は早川氏の生前最後の作品である」
「中島氏の事は嫌いである(ケンカを良くしたとの事)」
「設備を増やすと維持費がかかるのでシンプルにやっていきたい」
などなどお聞かせいただいた。
途中、5人の男の子をお連れになっているお父さんがいらっしゃり、脱衣場は一気に賑やかになる。ちなみにそのご家族は男の子ばかりで奥さんの方は一人でのんびり湯を楽しむとの事。
最後に銭湯の親父さんは「大田区銭湯が全てなくなってもうちだけはやめない」とおっしゃっていた。笑顔で楽しそうに他のお客ともお話をされている。秀の湯は元気にいつまでも経営が続きそうな、素晴らしい銭湯である。
大きな地図で見る
車で行ったのだが、100mほど離れた位置にコインパーキングがある。
民家の立ち並ぶ街並で高層ビル等はない。
車通りも少なめで、静かで過ごしやすそうな一帯だ。
秀の湯は大きな民家のような屋根をしている。
右手にはコインランドリーがあり、暖簾はオリジナルのもの。
「天然鉱泉」と書かれている暖簾だ。
男湯は右手。
下足を預け、木札を手に取る。
正面には傘立て。番台裏の天井部分には招き猫が大小二匹。お客を招き入れている。
脱衣場へは自動ドアであるが、マットを踏み重みで開くタイプのもの。昔はよくこのタイプの自動ドアも街で見たものだが、このところは赤外線のセンサーばかりである。
中から番台で話し声がする。すぐに終わるかと思われたがなかなか話も途切れないため中に入る。案の定番台前にお客がおり、私が入る事で話を途切れさせてしまう。
親父さんに湯賃をお支払いすると無事会話は再開された。
番台は低めだが衝立がされており、女湯を覗く事ができないよう完璧に視界は遮られている。番台からもよく見えないのではないかというくらい幅広の衝立だ。
脱衣場は天井高いが船底のように中央部分へ傾斜する形になっている。
厠への扉を開けるとコインランドリーへの扉もある。元はコインランドリーはなく庭か縁側かがあったのかもしれない。
ロッカーを一つ確保し、パパッと服を脱ぐ。
脱衣場には歌謡曲が流れている。親父さんの好みであろうか。
それにしても親父さんとお客さんの会話がやまない。
体重計はアナログのもので、非常にレトロ。静かにお乗りくださいと書かれているが、文字盤にメーカー名等は書かれていない。周りをいろいろ調べてみたが見つけられず。他のお客に変な目で見られだした所で調査を終了。
浴室に入ると広々と快適な空間。
二段式の天井でどちらの天井もやや丸くかまぼこのようになっている。
そしてペンキ絵も素晴らしい。「伊豆 早川」と書かれている。富士と岩に当たる波しぶきが荒々しく描かれている。
島カランは二列。女湯境より7-6-6-6-6-5。立ちシャワーは二基である。
横幅が広い銭湯で、島カランが二列でありながらもゆったりとした通路スペースが確保されている。タイルもきれいに輝いており、貝がらの内側のように光の辺り具合によってはきらきらと光っている。
体をしっかり洗うと浴槽へ。
数は3つ。
外壁側に黒湯の深風呂。
中央にバイブラ、女湯境側には座ジェットが二基ある。
バイブラから楽しむ事にする。湯温は41℃ほどでやや塩素の匂い。しかし細かい泡のおかげと早川氏のペンキ絵を仰ぎ見つつ、至福のひとときを過ごす。
座ジェットはジェットの力が弱めであるが水枕は適度に冷たい。ただ高さがありすぎるので姿勢をかなり良くしないと恩恵には預かれず。
最後に黒湯浴槽へ。
こちらの黒湯はさらっとしている。色もやや薄い気がするが肌触りはマイルド。ジェットがぼこぼこ出ており、バイブラ浴槽のように賑やかな浴槽である。
水曜日の7時から8時に掛けての滞在だったが終始お客は6人ほど。湯がぬるめのせいもあってか浴槽で長湯を楽しむ方が多く、黒湯は特に入りたくても行きづらいタイミングが何度かあった。しかし湯は最高に気持ちいいのでお客の気持ちもよくわかるのである。
さてしっかり温まった所で湯から出る。
脱衣場で親父さんとしばし会話をさせて頂く。
「こちらの銭湯は昭和12年から始めている」
「代沢でも銭湯を持っていたがやめてしまった」
「弟も銭湯をやっていたがやめてしまった」
「背景は早川氏の生前最後の作品である」
「中島氏の事は嫌いである(ケンカを良くしたとの事)」
「設備を増やすと維持費がかかるのでシンプルにやっていきたい」
などなどお聞かせいただいた。
途中、5人の男の子をお連れになっているお父さんがいらっしゃり、脱衣場は一気に賑やかになる。ちなみにそのご家族は男の子ばかりで奥さんの方は一人でのんびり湯を楽しむとの事。
最後に銭湯の親父さんは「大田区銭湯が全てなくなってもうちだけはやめない」とおっしゃっていた。笑顔で楽しそうに他のお客ともお話をされている。秀の湯は元気にいつまでも経営が続きそうな、素晴らしい銭湯である。
大きな地図で見る
2009年10月25日日曜日
128.西東京市ひばりが丘 みどり湯
秋も深まり肌寒さも徐々に増して来た10月下旬の日曜日。
愛車で西東京市のみどり湯を訪れた。
みどり湯には駐車場が3台分完備されている。
しかし1台分の駐車場は奥まったとこにあるため、前に1台駐車されている場合はそれを移動させる必要がある。
どうするのだろうとフロントの親父さんにお伺いすると車のキーを預かるとの事。なるほど、ホテルのバレーパーキングのように親父さんが移動させてくれるのだろう。
車を駐車するが付近に煙突が見当たらない。
奥に看板があり、「当湯(みどり湯)はガス燃料の為 薪(廃材)は一切燃せませんので絶対に置かないで下さい みどり湯」とのこと。
ガスなのでご安心くださいというのでなく、薪を置くなというのは意外である。どこかでできてしまった廃材を捨て置いて行ってしまう人間がいるということだろう。
みどり湯は千鳥破風が垣間見える建築。しかしフロント形式に改装されており、よく宮造り建築を拝めない。
そして看板は巨大。
「癒しの湯」「2倍楽しい週替わり銭湯」などなど。紫色の看板で少し怪しげである。
中に入り、下足を預け木札を手に取る。
自動ドアを潜るとフロントに親父さんがお座りになられている。
休憩スペースにはテレビがあり、畳の長腰掛けが一つ。江戸時代のお団子屋さんの表にあるようなものである。
湯賃をお渡しし、左手の男湯へ。
脱衣場入口の上には「雲海」と記されている。女湯側は「睡蓮」。男女が入れ替わる事もあるのかもしれない。
脱衣場は天井やや高く、折上げ式格天井。
レトロな体重計もあり、「ISHIDA」の股の高さくらいまでのもの。
厠はサッシから縁側に出ていくタイプ。洋式の新しいトイレで広く清潔だ。
庭もあり、池もある。水草がびっしり池に生えており、その隙間を気持ち良さそうに金魚が泳いでいる。この池はフロントの休憩スペースからも見る事ができる。
様々な種類の薬湯が計画されているのが貼り紙で知らされている。
さて緑色に塗装されたロッカーを確保。パパッと服を脱ぎ、浴室へ。
二段式の天井でかなり高い。上の天井はややかまぼこ型にカーブしている。
島カランは一列で外壁側には浴槽があるのでカランはない。外壁側から5-5-8。立ちシャワーは二基。お客は6人ほど。皆さん静かにお入りになられている。なぜか女湯境側のカランにお客が集中しているが、なにか湯の出がいいなど理由があるのかもしれない。
体をしっかりと洗いつつ、女湯境壁にあるタイルを眺める。
つい最近行ったINAXのタイル博物館にあるような西洋風のタイルが貼られている。
紺色で、模様がとてもモダン。それらは白い無地のタイルの中に、少なめに中央寄りに配置されている。
さて浴槽を巡ろう。
奥の壁、外壁に向かってL字型に配置されている。
女湯側には薬湯槽で「米ぬかオリーブ湯」。小さめの浴槽である。
隣は広い浴槽で、バイブラ・緑と赤の赤外線ライト・電気風呂・座ジェット・寝ジェット・スーパージェット(立って浴びる強力なジェット)が並んでいる。そして冷水風呂がある。
向かいにサウナ室があるが、こちらは有料。
外壁に引戸があり、外には露天がある。設備的には至れり尽くせりのフルコースだ。
まずは露天から。
岩風呂であり、かなり大きめの岩もある。ちょろちょろと小さい滝もある。湯温は40℃ほど。ぬるめであるが、外気を浴びながら長湯をじっくりと楽しむ。
4人はゆったり入れる大きめの浴槽だ。
続いてジェット等。
湯温はややぬるめの41℃ほど。バイブラを浴びつつ、赤外線ライトを背中に受ける。
赤外線が体にどう作用するのかは分からないが、何か浸透していくようなイメージを描きつつ湯を楽しむ。
電気風呂は自分にとっては強めである。端の方で控えめに電気を楽しむが、お客の中には深々と壁に背を付け電気を浴びているお方もいらっしゃる。
しっかり体も温まった所で冷水風呂で一度クールダウン。
水温は20℃ほど。体を冷やしながらも背景を眺める。
こちらの背景はペンキ絵。しかしよく銭湯で出会うペンキ絵師によるものではないように見える。富士があり、鶴がおり、今まさに羽ばたこうとしているものもいるが、いまいち迫力に欠けている。いわゆる何も描かれていない空白の部分においても、ただスペースがあるだけで、たとえば空を描くとか、地面を描くとかのベース部分の書き込みが足りないように見える。
どなたが書かれたものだろうか。迫力はないがとても繊細な筆致で他のペンキ絵があるならぜひ見てみたいものだ。
さて最後に米ぬかオリーブ湯へ。
とろみのある黄緑色の湯で、肌がすべすべになるようである。浴槽は狭めで一人か二人でもう次に入るのは勇気が必要といった感じである。
さて湯から上がり休憩スペースで一休み。
畳のイスは風流なもので、時折窓から庭を眺めつつ、火照った体を静かに冷ましていく、そんな贅沢な時間の過ごし方もまた楽しいものだ。
車のキーを受け取り駐車場を見ると、私の車の後ろに一台駐車されている。
すると親父さんがすぐに来てくれ、その車をバックで表通りまで出してくれた。私もバックで路地を抜け、表通りへ。
申し訳ない気分になりつつも、親父さんは笑顔で車の中から手を振って頂けた。一連の動きだけでも今振り返ってみると一つのエンターテイメントとして思い出される。駐車場の扱いづらさはマイナスかもしれないが、それにより一つ借りを作ったような、そんな気分である。
みどり湯は時代に逆らう事なく新しい設備を備え、湯客を迎えてくれる。控えめに物影に隠れている千鳥破風も自己主張はしないが何かを語りかけてくるようである。サウナもあるのでまた来る時はそちらを楽しむ事にしよう。
大きな地図で見る
愛車で西東京市のみどり湯を訪れた。
みどり湯には駐車場が3台分完備されている。
しかし1台分の駐車場は奥まったとこにあるため、前に1台駐車されている場合はそれを移動させる必要がある。
どうするのだろうとフロントの親父さんにお伺いすると車のキーを預かるとの事。なるほど、ホテルのバレーパーキングのように親父さんが移動させてくれるのだろう。
車を駐車するが付近に煙突が見当たらない。
奥に看板があり、「当湯(みどり湯)はガス燃料の為 薪(廃材)は一切燃せませんので絶対に置かないで下さい みどり湯」とのこと。
ガスなのでご安心くださいというのでなく、薪を置くなというのは意外である。どこかでできてしまった廃材を捨て置いて行ってしまう人間がいるということだろう。
みどり湯は千鳥破風が垣間見える建築。しかしフロント形式に改装されており、よく宮造り建築を拝めない。
そして看板は巨大。
「癒しの湯」「2倍楽しい週替わり銭湯」などなど。紫色の看板で少し怪しげである。
中に入り、下足を預け木札を手に取る。
自動ドアを潜るとフロントに親父さんがお座りになられている。
休憩スペースにはテレビがあり、畳の長腰掛けが一つ。江戸時代のお団子屋さんの表にあるようなものである。
湯賃をお渡しし、左手の男湯へ。
脱衣場入口の上には「雲海」と記されている。女湯側は「睡蓮」。男女が入れ替わる事もあるのかもしれない。
脱衣場は天井やや高く、折上げ式格天井。
レトロな体重計もあり、「ISHIDA」の股の高さくらいまでのもの。
厠はサッシから縁側に出ていくタイプ。洋式の新しいトイレで広く清潔だ。
庭もあり、池もある。水草がびっしり池に生えており、その隙間を気持ち良さそうに金魚が泳いでいる。この池はフロントの休憩スペースからも見る事ができる。
様々な種類の薬湯が計画されているのが貼り紙で知らされている。
さて緑色に塗装されたロッカーを確保。パパッと服を脱ぎ、浴室へ。
二段式の天井でかなり高い。上の天井はややかまぼこ型にカーブしている。
島カランは一列で外壁側には浴槽があるのでカランはない。外壁側から5-5-8。立ちシャワーは二基。お客は6人ほど。皆さん静かにお入りになられている。なぜか女湯境側のカランにお客が集中しているが、なにか湯の出がいいなど理由があるのかもしれない。
体をしっかりと洗いつつ、女湯境壁にあるタイルを眺める。
つい最近行ったINAXのタイル博物館にあるような西洋風のタイルが貼られている。
紺色で、模様がとてもモダン。それらは白い無地のタイルの中に、少なめに中央寄りに配置されている。
さて浴槽を巡ろう。
奥の壁、外壁に向かってL字型に配置されている。
女湯側には薬湯槽で「米ぬかオリーブ湯」。小さめの浴槽である。
隣は広い浴槽で、バイブラ・緑と赤の赤外線ライト・電気風呂・座ジェット・寝ジェット・スーパージェット(立って浴びる強力なジェット)が並んでいる。そして冷水風呂がある。
向かいにサウナ室があるが、こちらは有料。
外壁に引戸があり、外には露天がある。設備的には至れり尽くせりのフルコースだ。
まずは露天から。
岩風呂であり、かなり大きめの岩もある。ちょろちょろと小さい滝もある。湯温は40℃ほど。ぬるめであるが、外気を浴びながら長湯をじっくりと楽しむ。
4人はゆったり入れる大きめの浴槽だ。
続いてジェット等。
湯温はややぬるめの41℃ほど。バイブラを浴びつつ、赤外線ライトを背中に受ける。
赤外線が体にどう作用するのかは分からないが、何か浸透していくようなイメージを描きつつ湯を楽しむ。
電気風呂は自分にとっては強めである。端の方で控えめに電気を楽しむが、お客の中には深々と壁に背を付け電気を浴びているお方もいらっしゃる。
しっかり体も温まった所で冷水風呂で一度クールダウン。
水温は20℃ほど。体を冷やしながらも背景を眺める。
こちらの背景はペンキ絵。しかしよく銭湯で出会うペンキ絵師によるものではないように見える。富士があり、鶴がおり、今まさに羽ばたこうとしているものもいるが、いまいち迫力に欠けている。いわゆる何も描かれていない空白の部分においても、ただスペースがあるだけで、たとえば空を描くとか、地面を描くとかのベース部分の書き込みが足りないように見える。
どなたが書かれたものだろうか。迫力はないがとても繊細な筆致で他のペンキ絵があるならぜひ見てみたいものだ。
さて最後に米ぬかオリーブ湯へ。
とろみのある黄緑色の湯で、肌がすべすべになるようである。浴槽は狭めで一人か二人でもう次に入るのは勇気が必要といった感じである。
さて湯から上がり休憩スペースで一休み。
畳のイスは風流なもので、時折窓から庭を眺めつつ、火照った体を静かに冷ましていく、そんな贅沢な時間の過ごし方もまた楽しいものだ。
車のキーを受け取り駐車場を見ると、私の車の後ろに一台駐車されている。
すると親父さんがすぐに来てくれ、その車をバックで表通りまで出してくれた。私もバックで路地を抜け、表通りへ。
申し訳ない気分になりつつも、親父さんは笑顔で車の中から手を振って頂けた。一連の動きだけでも今振り返ってみると一つのエンターテイメントとして思い出される。駐車場の扱いづらさはマイナスかもしれないが、それにより一つ借りを作ったような、そんな気分である。
みどり湯は時代に逆らう事なく新しい設備を備え、湯客を迎えてくれる。控えめに物影に隠れている千鳥破風も自己主張はしないが何かを語りかけてくるようである。サウナもあるのでまた来る時はそちらを楽しむ事にしよう。
大きな地図で見る
2009年10月24日土曜日
127.大田区西蒲田 池上温泉
大田区の西蒲田にある黒湯温泉「池上温泉」を訪れた。
池上温泉とはいえ、表向きは至って普通の建築である銭湯。
すぐ隣にコインパーキングあり。銭湯マップには駐車場ありとなっているが、銭湯の側に細い道路があるものの、駐車場というはっきりとしたものは存在しない様子。建物にピッタリ横付けすれば停められないでもないだろうが。
もし銭湯の駐車場を利用したい場合は直接確認する必要があるだろう。
私は平和主義者(ただの面倒くさがり)なので、コインパーキングへ駐車する。
こちらの駐車場からは銭湯の雄大な煙突を麓から一望できる。なかなかの迫力に包まれている。
池上温泉のオリジナル暖簾を潜り中へ。
下足を預け、プラスチックの札を取る。フロント形式で右手が女湯、左手が男湯。そして休憩スペースは広く7人ほどはゆったりソファに腰掛け休憩が可能だ。テレビもあるし、なぜか松井秀喜のサインや写真が飾られている。
フロントにお座りになられているのはメガネの女将さん。非常に丁寧な接客で心のこもった笑顔を投げかけてくれる。
脱衣場は天井はさほど高くない白塗りの平凡な建築。体重計もデジタルで腰の高さのもの。特にレトロなものはないかなと思っていると、大きな首振り扇風機は味のあるものだった。SANYOと書かれている昭和を感じる重厚感のある扇風機だ。
パパッと服を脱ぎ浴室へ。
天井は高めで二段式。べたべたっと厚く塗られた白ペンキが銭湯らしさを醸し出している。島カランは二列で女湯境から5−5□5−4□4−2(□は島)。立ちシャワーは二基だ。
外壁側の2つあるカランは黒湯浴槽のすぐ側にあり、黒湯を楽しむにはいい位置にあるのでこちらを確保。金曜の夜11時頃だがお客は5人ほど。ご老人から学生まで幅広い構成だ。
体をしっかり洗い浴槽を巡る。
女湯境側に白湯の浴槽。広めで浅いバイブラが控えめにぼこぼこしているところと、座ジェットが二基。
どちらも湯温は43℃ほど。柔らかく非常にいい湯である。背景が特になく、ラインがぐねぐねと水道管のように描かれているのみ。少し退屈だが、こちらの浴槽には高さ45cmほどの位置から湯が滝のように流れ落ちてくる演出があるので、それを眺めつつしばし時を過ごす。
座ジェットは水枕もついているが、残念な事に全く機能していない。
湯温は変わらず。
体がやや温まったので立ちシャワーでクールダウン。
さて続いては黒湯浴槽だ。
ぬる湯と熱めの湯の浴槽に分かれている。黒湯を違う温度で楽しめるというのは贅沢な楽しみ方と言えるだろう。
黒湯は濃いめでさらっとしている。少し浸かるだけでも芯からぽかぽかと体が温まる。不思議である。
あつ湯の方も心地よい。毎日入れば体にいい事がきっとあるだろう。
3人組の学生が黒湯を楽しんでいたが、「この黒いのって漢方か何かか?」と話している。教えてやりたい気持ちもあったが、自然と正解に近づいていくのが好ましいだろう。いつか黒湯のなれそめに気づいてくれるとありがたい。東京にいるなら余計黒湯に関しては知っておいてほしい知識である。
端には露天スペースがあり、空を眺めつつ外気浴を楽しむ事ができる。
10月も下旬に入ってくると外気も随分冷たく、クールダウンにはうってつけである。
さて湯から上がり休憩スペースで一休み。
ドリンク類は豊富でフルーツ牛乳を頂く。明治乳業のものだが、よくみるとフルーツ牛乳でなく「フルーツ」と書かれている。しかも清涼飲料水と書かれている。フルーツ牛乳とばかり思っていつも飲んでいたが、少々違ったようである。
池上温泉は黒湯を熱めとぬるめと二パターン楽しめる贅沢で気軽に入れる銭湯。女将さんの接客も心地よく、休憩スペースでのひと時ものんびり楽しめる。また訪れたい素晴らしい湯を沸かす銭湯である。
大きな地図で見る
池上温泉とはいえ、表向きは至って普通の建築である銭湯。
すぐ隣にコインパーキングあり。銭湯マップには駐車場ありとなっているが、銭湯の側に細い道路があるものの、駐車場というはっきりとしたものは存在しない様子。建物にピッタリ横付けすれば停められないでもないだろうが。
もし銭湯の駐車場を利用したい場合は直接確認する必要があるだろう。
私は平和主義者(ただの面倒くさがり)なので、コインパーキングへ駐車する。
こちらの駐車場からは銭湯の雄大な煙突を麓から一望できる。なかなかの迫力に包まれている。
池上温泉のオリジナル暖簾を潜り中へ。
下足を預け、プラスチックの札を取る。フロント形式で右手が女湯、左手が男湯。そして休憩スペースは広く7人ほどはゆったりソファに腰掛け休憩が可能だ。テレビもあるし、なぜか松井秀喜のサインや写真が飾られている。
フロントにお座りになられているのはメガネの女将さん。非常に丁寧な接客で心のこもった笑顔を投げかけてくれる。
脱衣場は天井はさほど高くない白塗りの平凡な建築。体重計もデジタルで腰の高さのもの。特にレトロなものはないかなと思っていると、大きな首振り扇風機は味のあるものだった。SANYOと書かれている昭和を感じる重厚感のある扇風機だ。
パパッと服を脱ぎ浴室へ。
天井は高めで二段式。べたべたっと厚く塗られた白ペンキが銭湯らしさを醸し出している。島カランは二列で女湯境から5−5□5−4□4−2(□は島)。立ちシャワーは二基だ。
外壁側の2つあるカランは黒湯浴槽のすぐ側にあり、黒湯を楽しむにはいい位置にあるのでこちらを確保。金曜の夜11時頃だがお客は5人ほど。ご老人から学生まで幅広い構成だ。
体をしっかり洗い浴槽を巡る。
女湯境側に白湯の浴槽。広めで浅いバイブラが控えめにぼこぼこしているところと、座ジェットが二基。
どちらも湯温は43℃ほど。柔らかく非常にいい湯である。背景が特になく、ラインがぐねぐねと水道管のように描かれているのみ。少し退屈だが、こちらの浴槽には高さ45cmほどの位置から湯が滝のように流れ落ちてくる演出があるので、それを眺めつつしばし時を過ごす。
座ジェットは水枕もついているが、残念な事に全く機能していない。
湯温は変わらず。
体がやや温まったので立ちシャワーでクールダウン。
さて続いては黒湯浴槽だ。
ぬる湯と熱めの湯の浴槽に分かれている。黒湯を違う温度で楽しめるというのは贅沢な楽しみ方と言えるだろう。
黒湯は濃いめでさらっとしている。少し浸かるだけでも芯からぽかぽかと体が温まる。不思議である。
あつ湯の方も心地よい。毎日入れば体にいい事がきっとあるだろう。
3人組の学生が黒湯を楽しんでいたが、「この黒いのって漢方か何かか?」と話している。教えてやりたい気持ちもあったが、自然と正解に近づいていくのが好ましいだろう。いつか黒湯のなれそめに気づいてくれるとありがたい。東京にいるなら余計黒湯に関しては知っておいてほしい知識である。
端には露天スペースがあり、空を眺めつつ外気浴を楽しむ事ができる。
10月も下旬に入ってくると外気も随分冷たく、クールダウンにはうってつけである。
さて湯から上がり休憩スペースで一休み。
ドリンク類は豊富でフルーツ牛乳を頂く。明治乳業のものだが、よくみるとフルーツ牛乳でなく「フルーツ」と書かれている。しかも清涼飲料水と書かれている。フルーツ牛乳とばかり思っていつも飲んでいたが、少々違ったようである。
池上温泉は黒湯を熱めとぬるめと二パターン楽しめる贅沢で気軽に入れる銭湯。女将さんの接客も心地よく、休憩スペースでのひと時ものんびり楽しめる。また訪れたい素晴らしい湯を沸かす銭湯である。
大きな地図で見る
2009年10月12日月曜日
126.世田谷区南烏山 増穂湯
一年に一度、10月10日の銭湯の日には地元世田谷の藤の湯へ。
しかし世田谷では10月11日が世田谷ふろ祭となっており、特別に何かイベントをやっているわけではない模様。
そこで11日には増穂湯を訪れた。こちらは表向きは平屋建築。脱衣場・浴室部分は天井の高い建築になっているようだが宮造りではない。
中に入ると大きな犬のぬいぐるみ。
下足入れに靴を預け、木札を手に取る。
左へ向かって自動ドアがあり、中にはフロントと6人くらいが休める休憩スペースがある。
壁一面に大きな富士の写真があり目を奪われるが、他にも鉄道模型があったり、またもや犬のぬいぐるみがあったりする。
親父さんに湯賃をお渡し。今日は奥さんも一緒なので二人分で900円だ。
くじを引くと自分ははずれで缶コーヒー。奥さんは水色(三等)で銭湯タオルだった。
増穂湯は一等から三等までに加え、当店賞とハズレというのがあり、当店賞はビール。ハズレは缶コーヒーである。
通常の銭湯ではハズレがないので少し損をした気分だが、こちらの増穂湯は湯客が多いためすぐに割り当てられた分のタオルがなくなってしまうのかもしれない、と前向きに解釈してみる。
ソファの背もたれの上に衛生上に優秀であることを保健所が証明したものが飾られている。これはかなり期待できる。
フロントを中央にして左手が男湯。
脱衣場は天井は低めであり、特に木の天井と言うわけでなく普通の白いもの。床は木製でピカピカに磨きあげられている。
時計が置かれる浴室寄りの女湯境壁上には液晶テレビが備え付けられている。
トイレをお借りするが非常に綺麗な洋式トイレ。パパっと服を脱ぎ、浴室に足を踏み入れるがこちらも眩しいばかりに綺麗な浴室である。
まず天井の白ペンキがつい昨日塗られたばかりのようであり、床のタイルやカラン、鏡、どれをとっても輝きがあるのである。
さすが衛生上優秀な浴場である。
お客は10人ほど。日曜日の夜7時過ぎ、なかなか繁盛しているようだ。
ケロリン桶と風呂椅子を手に取りカランを確保。島カランは一列で外壁より7-5-5-5の構成である。
立ちシャワーは二基。女湯境の脱衣場寄り壁際に設置されている。
サウナ室はその反対側、外壁側にある。
カランの湯は軟水。そのトロ味たるやかなりのハイレベルである。シャワーの湯量が若干心もとないが、すぐ慣れる。
さて浴槽へ。
こちらは二槽式であるが境の壁を越えて湯が流れているので隔たりはあまり感じない。
今日はラベンダーの湯である。
まずは広めの浅い浴槽から。湯温は42℃ほど。バイブラ部分と外壁側には檻があり、中にはお決まりの石があり湯がそれに当たっている。麦飯石と書かれているだけなので、どんな効能があるのかは全く伝わっては来ないが多少有り難みは感じるものである。
ラベンダーの香りに包まれ、さらに軟水と言うこともあり心地のよいひとときを堪能する。
背景は見事な中島氏のペンキ絵。女湯側は富士であるが男湯側は湖に松やヨットなどが浮かんでいたりするだけで取り立てて注目すべき対象物はない。
左下に『20.10.31』とだけ記されている。
女湯側の富士は中腹でへこんでいるような描かれ方をしている。後で奥さんに聞き込みをするも、やはりへこみが描かれているがそれが何を意味しているかは解らなかったとのこと。
ペンキ絵の下には三種類のタイル絵で飾られている。
外壁側より、「東都日本橋」、「富嶽三十六景 深川万年橋下」、「佃島」である。大きさもあり見応え充分。
体も温まった所で立ちシャワーでクールダウン。
続いて中央寄りの浴槽へ。
こちらは座ジェット二基である。
浅い浴槽になっており、ほぼ寝浴状態。
こちらも湯温は42℃ほどで快適。
さて湯から上がり休憩スペースで一休み。
フロントの親父さんはお代わりになられており先ほどは息子さんであったのかもしれない。接客も非常に良く、次々に来られるお客さんにくじを薦め、楽しそうにお仕事をされている。
軟水も素晴らしいが接客も良く、楽しいひとときを過ごせる銭湯。
近くにコインパーキングもあり駅も近い。クルマで来るのにも電車で来るのにも最高のロケーションである。
ぜひまた訪れたい銭湯であった。
大きな地図で見る
しかし世田谷では10月11日が世田谷ふろ祭となっており、特別に何かイベントをやっているわけではない模様。
そこで11日には増穂湯を訪れた。こちらは表向きは平屋建築。脱衣場・浴室部分は天井の高い建築になっているようだが宮造りではない。
中に入ると大きな犬のぬいぐるみ。
下足入れに靴を預け、木札を手に取る。
左へ向かって自動ドアがあり、中にはフロントと6人くらいが休める休憩スペースがある。
壁一面に大きな富士の写真があり目を奪われるが、他にも鉄道模型があったり、またもや犬のぬいぐるみがあったりする。
親父さんに湯賃をお渡し。今日は奥さんも一緒なので二人分で900円だ。
くじを引くと自分ははずれで缶コーヒー。奥さんは水色(三等)で銭湯タオルだった。
増穂湯は一等から三等までに加え、当店賞とハズレというのがあり、当店賞はビール。ハズレは缶コーヒーである。
通常の銭湯ではハズレがないので少し損をした気分だが、こちらの増穂湯は湯客が多いためすぐに割り当てられた分のタオルがなくなってしまうのかもしれない、と前向きに解釈してみる。
ソファの背もたれの上に衛生上に優秀であることを保健所が証明したものが飾られている。これはかなり期待できる。
フロントを中央にして左手が男湯。
脱衣場は天井は低めであり、特に木の天井と言うわけでなく普通の白いもの。床は木製でピカピカに磨きあげられている。
時計が置かれる浴室寄りの女湯境壁上には液晶テレビが備え付けられている。
トイレをお借りするが非常に綺麗な洋式トイレ。パパっと服を脱ぎ、浴室に足を踏み入れるがこちらも眩しいばかりに綺麗な浴室である。
まず天井の白ペンキがつい昨日塗られたばかりのようであり、床のタイルやカラン、鏡、どれをとっても輝きがあるのである。
さすが衛生上優秀な浴場である。
お客は10人ほど。日曜日の夜7時過ぎ、なかなか繁盛しているようだ。
ケロリン桶と風呂椅子を手に取りカランを確保。島カランは一列で外壁より7-5-5-5の構成である。
立ちシャワーは二基。女湯境の脱衣場寄り壁際に設置されている。
サウナ室はその反対側、外壁側にある。
カランの湯は軟水。そのトロ味たるやかなりのハイレベルである。シャワーの湯量が若干心もとないが、すぐ慣れる。
さて浴槽へ。
こちらは二槽式であるが境の壁を越えて湯が流れているので隔たりはあまり感じない。
今日はラベンダーの湯である。
まずは広めの浅い浴槽から。湯温は42℃ほど。バイブラ部分と外壁側には檻があり、中にはお決まりの石があり湯がそれに当たっている。麦飯石と書かれているだけなので、どんな効能があるのかは全く伝わっては来ないが多少有り難みは感じるものである。
ラベンダーの香りに包まれ、さらに軟水と言うこともあり心地のよいひとときを堪能する。
背景は見事な中島氏のペンキ絵。女湯側は富士であるが男湯側は湖に松やヨットなどが浮かんでいたりするだけで取り立てて注目すべき対象物はない。
左下に『20.10.31』とだけ記されている。
女湯側の富士は中腹でへこんでいるような描かれ方をしている。後で奥さんに聞き込みをするも、やはりへこみが描かれているがそれが何を意味しているかは解らなかったとのこと。
ペンキ絵の下には三種類のタイル絵で飾られている。
外壁側より、「東都日本橋」、「富嶽三十六景 深川万年橋下」、「佃島」である。大きさもあり見応え充分。
体も温まった所で立ちシャワーでクールダウン。
続いて中央寄りの浴槽へ。
こちらは座ジェット二基である。
浅い浴槽になっており、ほぼ寝浴状態。
こちらも湯温は42℃ほどで快適。
さて湯から上がり休憩スペースで一休み。
フロントの親父さんはお代わりになられており先ほどは息子さんであったのかもしれない。接客も非常に良く、次々に来られるお客さんにくじを薦め、楽しそうにお仕事をされている。
軟水も素晴らしいが接客も良く、楽しいひとときを過ごせる銭湯。
近くにコインパーキングもあり駅も近い。クルマで来るのにも電車で来るのにも最高のロケーションである。
ぜひまた訪れたい銭湯であった。
大きな地図で見る