2011年4月16日土曜日

--.港区南青山 清水湯


港区銭湯、清水湯を訪れた。

約2年ぶり、2度目である。
前回来た時は改装が完了し、再オープンしたての清水湯であったが今日はどうだろうか。
(前回の記事は>>こちら

自宅より自転車にまたがり、9時頃到着。
マンション銭湯である清水湯は半地下に専用駐車場と駐輪場、コインランドリーを備えている。都心の銭湯でありながらもクルマで訪れる事も可能なのである。
ここで自転車の鍵を忘れた事に気づく。今更鍵の為に帰宅するのも面倒くさいのでそのまま駐輪。もし盗まれてしまったらどうしようかと湯を楽しむ前に負の思考に陥りそうになる。
湯を楽しむ前にそれは良くないので、もし自転車を盗まれたなら「もっと性能のいい自転車を買おう」と前向きに考えつつ・・入店する。

入浴チケットを購入し、下足入れのキーを預ける代わりにロッカーキーを受け取る。
ロビースペースには10人ほどのお客がドリンクを飲んだり、テレビを見たりしながら火照った体をクールダウンさせている。

暖簾を潜り脱衣場へ。
こちらにもお客は多い。2年前よりも知名度も上がりなかなか繁盛している様子である。
パパッと服を脱ぎ中へ。

カランは石壁により完全に隔離され、ぱっと見たところでは何人お客がいらっしゃるのかは把握できない。おそらく10人ほど。浴室内には静かにイージーリスニング調のBGMが流れている。
身体をしっかりと洗いながらこちらの銭湯が軟水であった事を思い出す。
泡立ちが良いが、調子に乗っていると流した泡が通路に溢れ、お隣のカランスペースにまで広がってしまう。ご迷惑をおかけしないように気をつける必要がある。

さて浴槽を巡るが湯温は40℃前後。ぬる湯である。
時間をかけてゆっくりと身体を温める。柔らかい湯のおかげで肌触りは非常にマイルド。
途中、タオルを持ったまま入浴する客あり。さながらスーパー銭湯である。

柔らかな光が湯面に明かりを優しく落とす。そしてミクロバイブラのジェット音。癒される空間だ。湯客が多く、なかなか2年前のようにはのんびりとはできないが。

そして途中、タトゥーをいれた湯客も入ってくる。入口の扉に「入れ墨(タトゥー含む)お断り」の文字があったはずだが恥も外聞もなしといったところか。

銭湯は湯を楽しみながら自分と向き合うところと考えている。
一日の振り返り、一週間の反省、明日からの振る舞いを思い描きながら、身体を温める。温めながら考える事は何かと前向きに気持ちが働くのでいい方向に進みやすい。
できれば地元の銭湯に行く時は近所の人々とコミュニケーションを図る、といった事をしたいものだがそこまで自分は社交的でないので、これは今後の課題である。

それはさておき、なかなか身体が温まらないなと思いながらも湯から上がる。
しかしそれは気のせいで、実は芯から温まっており、なかなか湯冷めをしない事が後で実感できる。

駐輪場に行くと、自転車の鍵をかけていないことを思い出した。そういった細かい事を忘れてしまうほどにこちらの銭湯を楽しむ事ができたという事だ。


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2011年4月3日日曜日

--.港区芝 万才湯

田町での会議の後、2年半ぶりに万才湯を訪れた。


田町駅の北西側にある西口を出て飲屋街へ通じる細い道(慶応仲通り)に入る。感じの良い飲み屋がいくつも並ぶ雰囲気のある通り。さすがに日曜日なので人通りは少なく、節電の影響もあり灯りも控えめ。








しばらく進むと「ゆ」のマーク。こちらの看板は電気が点っている。
万才湯オリジナルの垂れの長い暖簾を潜り、引き戸から中へ。
左手に下足入れがあり、親父さんがフロントにお座りになられている。
以前来た時と同じ光景である。
湯賃をお渡しし、中へ。


脱衣場には5人ほどのお客。
そして女湯側脱衣場への壁は磨りガラス。KEIHOKUの体重計、そしてクラシカルなローラー付きマッサージ機。はだか泥棒参上の注意書き。まさに寸分違わぬ位置に、そのままの情景と空気感。落ち着くものである。


女湯側脱衣場の体重計も透けて少しその姿が見えるのだが、男湯側にある体重計よりも背の低い体重計である。腰の位置の高さくらい。


パパッと服を脱ぎ中へ。
少し狭めの浴室には湯客が7人ほど。
常連のお客が多いようだがお互い無駄口を叩く事なく静かに湯を楽しんでおられる。
ケロリン桶を手に取り、端のカランを確保してしっかり身体を洗う。


こちらの銭湯はとにかく湯が熱く、そしてそのシビアな状況にも関わらず背景はレインボーブリッジ。
さてまず浅い方の湯船へ。
湯温は44℃ほど。さすがに熱く感じるが湯の質が肌に突き刺さるようである。以前来た時よりは様々な湯を経験し、長く楽しめるようになった。また多くの人が水を埋めているのでぬるくなっているというのもある。


さて続いて薬湯へ。
本日は「ゆず」である。湯がぬるめの浴槽なのでこちらには常に浸かっている湯客がおり、なかなか入る事ができなかった。ゆずの香りはさほど感じられないが背景を楽しみながらしばし湯を味わう。
佐怒賀次男師のレインボーブリッジ。湯煙でよく見えないのだが、それがまた幻想的な情景となって演出されている。


さて、水をかぶり深風呂へ。
30分ほど観察していてもどなたもお入りにならない浴槽である。とにかくアツ湯。そして湯が突き刺さってくるのである。
30秒ほど何とか耐えるも次々と熱い湯が注ぎ込まれてくるようで厳しさはさらに増してくる。正に苦行。そんな中、照明が落ちてミストシャワーが浴室に降り注ぐ。
修行は今終了を迎えたのだ。湯から上がると肌がピリピリと悲鳴を上げている。
2年半前は全く浸かる事もできなかったので、少しは上達したと言えるだろうか。


こちらの立ちシャワーは水がしっかりと冷たく、クールダウンするにはもってこいである。しばし悲鳴を上げていたお肌に休息を与える。


田町の万才湯。こちらに来る時は魅力的な飲み屋に立ち寄った後来る等して、少々お酒が入った状態である可能性もあるかもしれないが、くれぐれもアツ湯にはご注意ください。


湯から上がると暖簾の裏側から写真を一枚。




さて家に帰り明日からの仕事に備えよう。
今日もまたいい湯に浸かり疲れを取る事ができた。
またぜひ訪れたい素晴らしい銭湯である、