大井町の駅で銭湯を探す。
平日の5時だ。
今日は銭湯に行く予定ではなかったが、仕事も早く終わり、しかも大井町線が人身事故でストップしているので帰るに帰れない為銭湯マップを広げた。
この辺だと、末広湯、東京浴場、朝日湯といったところ。
どこにしようかなぁと考えていると末広湯は本日お休みで東京浴場は少し歩くので、ここは朝日湯にいくことにした。
JR東口を出て左へ。
LAOXの目の前の通りをしばらく歩くと左手に朝日湯だ。
途中に横丁が広がっており、かなり興味をそそられる。
昔職場の先輩が横丁好きで小便横丁や思い出横丁あたりに何回か連れて行ってもらったものだ。
しかしまだ空は明るいので、雰囲気は夜になってからよくなる感じ。
さて、朝日湯に入ろう。
破風造の構えは近づくとよくわからないが、改装される前は立派であったのだろう。
入口だけを見るとそうでもないが、中に入ると昔の匂いが漂ってくる。
右手が男湯。
改装されているので、フロント形式かなと思ったが銭湯マップにも書いてある通りここは番台。
やはり銭湯は番台がいいと思う。
自動ドアをくぐり脱衣場へ。
おや、自動ドアとわかりやすく書いてあるものの、なんか動いてないようだ。
女湯の方もずっと空きっ放し(中は見えない)。
電源を切ってあるのかな。
湯賃をお支払い。
親父さんはぼーっとしてるようだ。
タオルしか持ってないので石鹸を購入。
手ぶらセットも買う。
これでタオルが二枚になってしまうが、手ぶらセットの石鹸はどうみても少なすぎるのだ。
今はスタンプノートを浴場組合に提出中なのでない。
また朝日湯に来た時に押してもらうことにしよう。
天井はかなり高い。
けど、横幅は狭い気がする。
行ったところだと、駒沢大学駅の弦巻湯に近い。
けど、朝日湯の方が奥行きがゆったりしている。
立派な天井扇風機がぶら下がっている。
女湯にもあるけど、女湯の方は快調に回っているのに対し、こちらのはピッタリ止まっている。
天井は格子で白壁に茶色の格子といういかにも趣きのある天井だ。
液晶テレビが女湯との境にあり、麻生党首の所信表明がよくなかったという話題をやっている。
パッと脱ぎ、いざ浴室へ。
やはり縦長だ。
カランが両端に8。
島に7−7。
つまり30か。
30と聞くとすごい多いような気がするけど、島にはシャワーがない。
今日は手ぶらセットなのでゴミ箱近くの手前の壁側へ。
外壁側は分厚い正方形のブロックガラス。たまにステンドグラスのように色がついている。おしゃれだ。
どれどれ、体を洗いながら周りを見渡すとお客は8人ほど。
なかなか入っているではないか。ほとんどはじいさまだが、中には30代くらいの方もいらっしゃる。
それでは浴槽へ。
ここは二層で左が正方形の深風呂。右はジェット3基付きの広めの浅風呂だ。
ではまず右から。
むむ、ちと湯は熱め。44℃くらいかな。いやぁでもこれくらいは何てことない。万才湯(田町)の深風呂に比べたら。
ジェットの一つに背中を当てる。
おや、赤外線が二つついているが点灯していない。点灯していない赤外線を見るのも珍しいな。親父さんつけ忘れてるのかな。
湯に浸かりながら背景を見上げてみる。
おお、湖かな。西伊豆かな。
しかし富士山は見当たらない。
なんか目線に富士山が飛び込んできたような記憶はあるのだが気のせいだろうか。
まぁ富士でなくとも立派なペンキ絵。
これでお湯を楽しみながら素晴らしい景色を楽しむことができる。
ここは天井は青色のペンキで塗られており、背景から空がつながっているようで全体的に明るく感じる。しかも、背景は大体1面で終わっているんだけど、ここはL字型に背景が1メートルほど外壁側に続いている。
こりゃ書く方も大変だろうな。
L字になってるところはどう書いたんだろうね。
では全身シャワーがないのでカランの水を何度も浴びクールダウン。
この水が非常に冷たくて心地よい。井戸水か?
続いて深風呂へ。
こちらは浅くなっている一段目の面積が非常に細く、しかも欠けていて丸くなっているので危ない。
薬湯にして中が見えなくなってたら・・・。一見さんは要注意だな。しかも子供は危ないね。
泡がちょぼちょぼでているがかなり弱いので湯の底がよく見えるので助かった。
まぁそれはさておき、湯はぬるい。42℃くらいだ。
しかし、左奥の方からぐんぐん熱い湯が迫ってくる。
これはだれか水を埋めたのだろうな。
さて、浴室を見渡す女湯との境の壁にあるタイル絵がかなり素晴らしいことに気づく(気づくのが遅い?)。
浴槽からだと富士山が遠い位置にあるが、端から端まで続く立派な絵だ。右端にサインがしてあり「章仙」と書かれている。待つが何本もたつ中に富士山がそびえている絵。
章仙とはタイル絵師・石田庄太郎さんの雅号で、昭和55年頃まで書かれていた。九谷焼のものが多く、これもおそらくそうなんだろうな。
江戸東京たてもの園の子宝湯にも章仙のタイル絵があるらしい。
実家が近いので、今度ぜひ行ってみよう。
さて、タイル絵に感銘を受けたところで、湯から上がる。
お客はそのころ10人ほどにふくれ上がっていた。
なかなか繁盛しているな。
さて、帰るかと番台横を通り過ぎる時に「どうも」と声をかけるも親父さんは気づかない様子。なにか考え事をされている最中だったのかな。
これまで何人もこの大井町の飲屋街側にある朝日湯にはお客が訪れ、そして横丁に消えて行った。
自分のようなぽっと来た客など目にも入らないのかもしれない。
また今度来てみることにしよう。
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