2009年8月16日日曜日

121.目黒区鷹番 千代の湯

今日は目黒の銭湯、千代の湯を訪れた。
学芸大学駅の近くにあり、土曜の夜11時頃になるが街は活気に溢れている。
道路にはみ出して駐輪されている自転車や、ほろ酔いの学生達が道に広がって歩いているので車で訪れるのには向いていない。





負けじと千代の湯より200m離れたコインパーキングに駐車。千代の湯はマンション銭湯。間口は広く、入ると下足スペース。斜めに木札を挿入するタイプ。鶴亀錠だ。
鶴と亀が錠の部分に描かれ、オレンジを基調とした蓋でおしゃれでレトロな感じである。

脱衣場は天井低く、しかしながら80ものロッカーが立ち並んでいる。面白いのはロッカーのうち一つがフロントへ通じており、開けて女将さんとお話をすることが出来る。間違えてロッカーとして荷物をしまってしまう人もいらっしゃいそうな雰囲気ではある。

体重計はアナログの腰の高さまでのものでISHIDAと書かれている。
パパっと服を脱ぎ浴室へ。

天井は低めで、中央に向かって低くなっていくタイプ。お客は少なく、3人程。島カラン二列で外壁側は通路。6-5-5-5-5の構成である。立ちシャワーは4基あり、湯と水で役割が完全に分けられている。つまり湯の立ちシャワーが2基で水の立ちシャワーが2基である。これなら湯のつもりで浴びたシャワーから前のお客が利用していた水が噴出されびっくりするというような事象も起きる心配がない。

カランを確保し体をしっかり洗う。こちらの銭湯は注意書きがよく貼り出されており、片付けをするように、浴槽の縁に座らないように、体をよく洗うように、よく拭いて出るようになどなど、書かれている。

千代の湯は軟水銭湯である。カランやシャワーから噴出する湯水は軟水度の非常に高いとろみのある軟水で非常に肌に優しい。ここまでとろみを感じる軟水も珍しい。世田谷の塩の湯も軟水度が高く感じたがこちらはそれ以上のイメージ。

さて浴室へ。
こちらは大きく分けて二つの浴槽。
広い方は座ジェットが二基でバイブラ、ショルダージェットが設置されている。ショルダージェットは非常に弱いものだが座ジェットは強力。水枕もしっかり冷たくていい。湯温は40℃ほどとかなりぬる湯の設定なので長く湯につかり体をジェットに当てて連休の疲れを取ることが出来た。

半円形に浴槽が脱衣場側にせり出している部分があり、こちらには湯の吹き出し口が半円の中央部分に飛び出ている。そこからは湯が噴き出しているようだ。やや熱い湯が噴出している。

続いて深い浴槽へ。こちらは薬湯でしかも電気風呂でもある。漢方の薬湯のようだが効能はどこにも記載されていない。こい茶色の湯で漢方の匂いが充満している。電気は強いもので、ぴったりとつけることが出来ないほど。びくびくと体がいうことを聞かなくなってしまう。

湯から上がり休憩所へ。
ソファが6人程座れる大きさのもので空間も広くとてもゆったりとしている。
水槽もあって金魚やコリドラス系の魚も泳いでいる。常連客とお見受けするおばさまが楽しそうに女将さんとお話しされている姿を見つつ、ほてった体をクールダウンする。非常に和やかな雰囲気。またぜひ訪れたいと思う軟水銭湯であった。


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2009年8月14日金曜日

120.大田区下丸子 都湯

今日は大田区銭湯を目指し、車を走らせた。

多摩堤通りを南下、大田区に入ると秀の湯を目指す。銭湯マップとカーナビを活用し、到着。しかし付近に湯の香も明るさもない。正面に回ると14日、15日は休業との貼紙。仕方なく、近隣の一の湯へ、と思ったがこちらは廃業。銭湯マップに記載されていても多くが廃業となってしまっているので、事前に電話やサイトなどでチェックしなくてはならない。特に番台形式の銭湯は注意が必要である。

他の銭湯に行くかと移動を始めるも、消防車が何台も一の湯付近に停まり、火事であるから迂回してくれとの警察官からのお話。大きく回り道してなんとか脱出。こういう日は銭湯運(?)に恵まれていないと判断して諦めて帰宅してしまったり、地元の藤の湯を選択したりするものだけど、今日は藤の湯の定休日である金曜日。それに諦めて帰宅するというのも湯に浸かり夏休みの疲れをしっかり取りたいので選択できない。

気持ちが折れそうになりながらも都湯へ。
こちらはすぐ隣がコインパーキング。車で来るのにいい銭湯である。22:00以降、朝まで一時間100円の価格設定。良心的である。
パーキング側の奥に煙突が伸びている。塀があるので触れることはできないけど、目と鼻の先にある煙突は迫力がある。
都湯正面には立派な松の木が伸び、電線を飲み込むまでにも成長している。



建物自体は改装されており、近代的な造り。松の木がまだ若かりし頃はこの銭湯は宮造りだったのかもしれない。牛乳石鹸の暖簾を潜り、松竹錠の下足入れに下駄を預ける(夏は雰囲気を高める為にも銭湯巡りの際は下駄を履くようにしているのである)。

自動ドアを潜ると休憩スペース。ソファがあり4人ほどがゆったりくつろげるようになっている。フロント前にも磨かれた床が大きく広がり、気分よく休憩ができそうである。
テレビの奥には窓、樹木が多く植えられている庭も望む事ができる。

女将さんに湯賃をお渡しし、ロッカーキーを受け取り右手の男湯へ。ちなみにこちら側は駐車場側である。
脱衣場は開放的。天井高く、格天井。折り上げられているが、白い天井。茶色の木材であれば雰囲気も高まるような気もするが白い場合は明るい脱衣場となるのでそれはそれでいいのかもしれない。

体重計はデジタル式でKUBOTAのもの。ロッカーキーは29を受け取ったので外壁側のロッカーへ。外壁側にはサウナ室がせり出してきている。
ロッカーキー受取形式の場合は着替え中のお客を避けてロッカーを選べないので、しばしば隣り合いつつも着替えなくてはならない。

なぜかすぐ隣に床の間がある。何か他の用途に使われていた凹みなのかとしばし観察するものの、どうみても床の間である。置き物も置かれている。

パパッと服を脱ぎ浴室へ。
こちらも天井高く、開放的である。二段式の天井で水色のペンキが凸凹していながらもきれいに塗り固められている。昔に塗られたペンキが剥げた部分に水色のペンキを塗っているのでそこが凹みとなっている訳だけれども、その凹みの多さが深みを感じさせる。味わいのある凹みである。

島カランは一列で6-5-5-4。立ちシャワーは一基。真新しいカランやタイルなので、改装されたのはそう昔ではない事がわかる。
お客は7人ほど。出入りも激しく、なかなか繁盛している様子。
体をしっかり洗い浴槽へ。

女湯境側に座ジェットとボディジェット浴槽、底でつながっているが隣に広い浴槽。こちらにはショルダージェットの設備。檻の中に石があり、そこに湯が当たって流れ込んでくる仕組みもある。ただこれはガリウム石ではない模様。特に貼り出されていないだけかもしれないがガリウム石の様にはとても見えない。ただ赤外線ライトが檻の中で輝いているので、少しばかりかはありがたみのある湯が流れ込んで来ているようである。

そして外壁側に薬湯。サウナ室の前には水風呂がある。

まずはジェット浴槽から。湯温は42℃ほど。ジェットの強さはさほどではないが座り心地は良い。ボディジェットの方は手すりが片方にしかなく、バランスは取りづらいがジェットの勢いが強くないので困るほどではない。

続いて広い浴槽へ。こちらは湯温が若干高く43℃ほど。広いので背景を拝みながらゆったりと湯を楽しむ事ができる。こちらの背景は富士山。女湯ぶち抜きの背景で広告スペースもないので広大なもの。迫力満点だ。おそらく中島氏であろうと思われる。

つづいて外壁側の薬湯槽へ。深風呂ではない。湯温は42℃ほど。こちらは薬湯でありながら電気風呂でもある。二人が浸かれる大きさで、電気を浴びながら薬湯を楽しむ。電極が低い位置にあるので腰に当てる事ができる。実に快適。

ここで水風呂でクールダウン。水温は23℃ほど。狭いので利用客の多さによってはすぐに温度も上がってしまいそうである。目の前にはサウナ室。さすが大田区銭湯、こちらは無料のサウナ室である。しかし利用している方が常にいらっしゃったので今回はパスする事にした。また今度訪れた時にはぜひ利用しようと思う。

電気風呂、薬湯、サウナ室に水風呂、実に充実した銭湯であった。また訪れたい銭湯の一つとなった。


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119.世田谷区上北沢 北沢湯

今日は世田谷北沢湯へ。

以前一人で訪れた時、営業時間まであと30分ということで諦めたことがある。銭湯マップには24時までとあるのだが、実際表の看板には修正されて23時30分となっているのである。

22時30分には到着。じっくりこちらの銭湯を満喫できそうである。

千鳥破風の表向き。コインランドリーもありよくある街に息づく銭湯の風景が伺える。



下足入れに靴を預け中に入ると正面にフロント。女将さんがお座りになられている。右手手前には休憩スペース。友達の家の居間のような感じの個室。ソファや椅子があり6人は休憩できる。他に体重計や血圧計あり。

脱衣場に入るとこちらには体重計がない。その代わり身長計が置かれている。天井は白く二段型。やや高めの天井である。

パパッと服を脱ぎ浴室へ。中は天井高く二段型。女湯まで続くペンキ絵の迫力がすさまじい。中島氏の作品だろう。手前に向かって川が流れており、奥には富士山である。

島カランは一列。立ちシャワーは二基ある。
体を洗い浴槽へ。
深い浴槽と浅い浴槽。深い方にはイオン化オゾン浴泉というなんだか健康的な響きのある名前がついている。浅い方はバイブラとジェット。

浅い浴槽の湯温は42℃ほど。備長炭が備え付けられている。とてもありがたい演出である。湯の肌触りもよく、心地よい。

深い浴槽も柔らかく優しく体を包み込んでくれる湯。非常に心地よい。イオン化オゾン浴泉も名ばかりではないといった感じだ。

湯から上がり休憩所で一休み。天井が低くよくある家庭の居間な感じなので他人と二人きりになると気まずい。天井が高いというのはどれだけ効果的なものかというのがよくわかる。

外に出て狭い路地を歩く。狭いながらも一方通行でない道。しかしまっすぐ延びている。銭湯がこちらにできた時から変わらぬ道であろう。ひっそりとしているが過ごしやすそうな街。そしてまた湯に浸かりに来たいと思う銭湯であった。


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2009年8月9日日曜日

118.大田区池上 太陽泉

大田区銭湯、太陽泉を訪れた。

最寄りのコインパーキングに車を駐車し、呑川の側を歩いて銭湯の前まで。
夜10時頃、街灯もなく暗い道だ。

太陽泉は建築としては近代的なもの。太陽泉と立派に屋号が光っている。
コインランドリーが併設されており、街並に明るい光と湯の香を放っている。




牛乳1Lを販売している自販機

下足入れに靴を預け、自動ドアから中へ。
こちらの銭湯は番台銭湯である。
女将さんが番台にお座りになられ、笑顔で接客されている。
湯賃をお支払いし、ロッカーを確保。
脱衣場は天井高く、白い天井。二段式になっているがモダンな天井。円形の木枠で中にタイルが配置されている。

アナログ体重計はKEIHOKUのレトロなもの。隣に身長計、そして「ステッキレス」という機械。これは歩行運動をすることでステッキがいらなくなるようになる、という触れ込みの機械のようだ。

あと気になるのは洗面台の数。なんと5つも並んでいる。
お客は少なめのようだが、5つも必要だと感じた理由がその昔にはきっとあったのだろう。

パパッと服を脱ぎ浴室へ。
これがまた広大な浴室。
天井は高く緩やかなかまぼこ型。そして清潔。
床のタイルも光り輝き清潔。一歩踏み入れるだけでこの銭湯の質の高さを体全身に浴びる事ができるのである。

島カランは一列。7-7-5。浴槽がL字型に外壁側まで広がっている為カランの数は少なめ。女湯境のカラン5つのうち一つを確保。こちらは鏡とシャワーが並んで設置されているおり、鏡が少しずれて自分の顔は半分しか映らない。シャワーの位置が鏡と同じ高さというのがそもそもおかしいのだけれども、まぁ気にせず使うことにする。

体をしっかり洗い浴槽へ。
とにかく広大な浴槽。そして何よりもお客が少ない。土曜日23時頃だがなんと私の他に2人しかいらっしゃらない。なんと湯がもったいない事か。

脱衣場寄りにサウナ室があり、その隣に水風呂。そこから先は広大なL字浴槽であり、寝風呂、電気風呂、ジェット三基とミクロバイブラ。女湯境側には深い浴槽がありこちらはほのかにラベンダーの湯のような色をしている。

まずはL字浴槽から。湯温は43℃ほど。肌触りはやや固め。湯の量も多いし柔らかくなるにも時間がかかりそうである。
まずはミクロバイブラ。泡の細かさはないけどとにかく広いので寝浴が余裕で行える。
ジェットは三基。浴槽の壁面に取付けられている。へりの部分が高さもちょうど良く、頭を置いて瞼を閉じ、心地よいひとときの始まりだ。

背景を仰ぎ見る。
こちらの背景はチップタイル。欧州風の民家が並び、山脈を挟んで大きな虹がかかり、その下には理想郷のような街並が広がっている。横幅一杯に広がるチップタイル画は一見の価値ある迫力ある芸術。

さて電気風呂へ。電磁板が二つあるうち、ひとつは弱いがもう一つはなかなか強力。腰をあて疲れを癒す。
寝ジェットは水枕がなく寂しいが、素晴らしい背景を見ながらじっくりと湯を楽しむ事ができる。

しっかり体も温まったところで水風呂ヘ行きクールダウン。
水温は25℃ほど。冷たさはないけど、オーバーフローの仕組みもあり心地よい入浴感。

続いて深い浴槽へ。
ラベンダーのほのかな香りが感じられる。湯温は少し上がり44℃ほど。
二段式になっているけど、一段目の幅が40cmはあり、そこに体を沈め、落ち着く事もできる。広い浴槽は浸かるだけでゆったりとした気分になれるものである。

続いてサウナ室へ。大田区銭湯としては珍しくはないが、なんと無料サウナ室である。
こちらはスチームサウナ。入室すると一面スチームに覆われ呼吸が苦しい。温度も高く100℃はいっている。肌がじりじりと焼き付けられる感じだが、スチームのおかげでなんとかなっているといったところ。3分は我慢し、シャワーで体を洗い流し、改めて水風呂へ。
これを何度か繰り返す。
銭湯料金でサウナも利用でき、広く清潔な銭湯。これ以上何を望むというのだろう。それに加え背景も立派。開放的な気分になれる。ぜひまた訪れてみたいと思う、いい銭湯に出会う事ができた。


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2009年8月8日土曜日

117.世田谷区祖師谷 湯パークレビランド

お盆休みに入った。
道路はETC割引の影響もあり、高速入口がやたら混雑している。
一時間に降雨量が100mmに及ぶほどの集中豪雨もあり、一日を通して慌ただしい印象。
用事もあって車で東京を右往左往。せっかくの休みであるのにあまりのんびりできない一日であった。

こんな日は銭湯に行き、湯にじっくり浸かるに限る。

世田谷の銭湯レビランドを訪れた。
湯パークレビランドはマンション銭湯で脇に駐車場が三台完備されている。



北欧サウナとは何だろう。


下足入れに靴を預け、金属の札を取る。
中に入るとソファが設置されており休憩スペースがある。
フロントには女将さんがいらっしゃる。駐車場をお借りした旨お伝えすると、もう少し建物寄りに移動してほしいとのお言葉から、車を少し建物に寄せた。
その後、改めて中に入ると「シャンプー、石鹸は設置されておりませんが大丈夫ですか」とのこと。
もちろん大丈夫だが、手ぶら客が多い銭湯なのかもしれない。銭湯の外観からするとスーパー銭湯にも見て取れる為、前もって説明する必要があるのだろう。ただ、そういったお客として扱われた事に少々無念な心地になる。

さて気を取り直して左手の男湯へ。
脱衣場は天井低く、やや暗めの蛍光灯。お客が少ないせいもあり静かである。金曜の夜、23時頃、脱衣場には3人のお客である。

体重計はKUBOTAのデジタル。腰の位置までの高さである。身長計が一台、2mの背の高さまで計測可能のようだ。

パパッと服を脱ぎ浴室へ。
中は近代的な銭湯の雰囲気。まずカランが横向きである。外壁側から伸びているため、純粋に島カランとは言えないが、そういった意味では島カランは一番奥に位置している2-2のもの。
その他2列のカランもある。2-2-3-5-5-5-4の構成。立ちシャワーは一基である。

お客は3人ほど。徐々に多くなりはしたがそれでも6人くらいにしかならなかった。近隣にあるそしがや温泉21の方が活気があった気がするが、活気と銭湯の質は必ずしも比例しない。ここは自分の感覚を信じて湯を楽しもうと思う。

カランを確保し体をじっくり洗う。
浴室の照明は蛍光灯のカバーが黄ばんでいるため薄暗い。落ち着いた、またはどんよりとした雰囲気。浴槽へ行こうと立ち上がる。

大浴槽が女湯境側に設置されている。そして水風呂が外壁奥側のサウナ室前にある。
大浴槽にはうたせ湯、バイブラ、電気風呂、ジェットバス、リラックスバス、エステバス、スーパージェットなど。

湯温は42℃ほど。電機風呂に遭遇したのが久々なのでしばし電気を浴びる。片方は微弱な電気だがもう片方は強力。運転で疲れた体もしっかり癒されるというものである。

続いてうたせ湯へ。こちらは一人が入れるほどの個室になっており、ボタンを押す事で3分ほど天井から湯が流れ落ちてくる仕組み。視界は360°シャットアウトされるので恥じる事なく至福の表情を浮かべていい。

ジェットバスの並びを順に楽しむ。水枕もしっかりと冷たい。
体も温まったところで水風呂へ。水温は18.5℃とデジタル表示されている。4人はじっくり入浴できる広さ。オーバーフローの仕組みもあり清潔なイメージ。

クールダウンした体で続いては階段を上がり露天へ。
途中観葉植物も置かれている。
二階へ上がると木製の屋根が半分ほど突き出ているが、4m四方ほどの広さで大空を仰ぎ見る事ができる。浴槽は7人は浸かれるだろう。今日はラベンダーの湯となっている。湯口からどぼどぼと音を立てて空間を演出している。照明も落ち着いた色のもの。極上の空間だ。

階段の上り下りはさほど苦痛でなく、ただ何人露天にいるかが多少気になる程度で、何度か露天と水風呂を往復した。
最高の銭湯だ。

利用客も少ないので次々と設備を堪能できる。混み合っていないのは少々寂しくもあるが、やはり快適は快適である。利用者が少ないからのんびりできていい銭湯である、というのも見方としては間違っているのかもしれないが露天の雰囲気は秀逸。周りに高層の建築物がないので空が広く感じる。ぜひまた来たい銭湯だ。今度来る時は少し気になった北欧サウナを利用してみる事にしよう。


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2009年8月7日金曜日

116.新宿区新宿 東宝湯

新宿の銭湯、東宝湯を訪れた。

車をコインパーキングに駐車し、歩いていく最中にラーメン屋「志村軒」を発見。「なんちゃって志村軒」と看板に書かれているので、明らかにあの有名タレントをモチーフにしている。木曜の夜、23時頃だがお客はゼロ。果たして肝心のラーメンはうまいのだろうか。

今日のところは既に晩ご飯を食べているので銭湯へ。

東宝湯はビル銭湯。上はマンションになっている。











入口を挟むようにして左右にコインランドリーがある。
自動ドアをくぐると正面にフロント。右手が女湯、左手が男湯だ。どちらも自動ドア。
自動ドアの上には男湯と書かれた磨りガラスになっている。

フロントの女将さんはしっかりとご挨拶をされていた。元気過ぎず、しかし明るい接客である。休憩スペースは女湯側自動ドアの前に二人掛けソファがあるのみ。
ドリンクケースにはビールやフルーツ牛乳など、十分な種類のドリンクが陳列されている。

さて左手の男湯へ。
中は天井が高めの脱衣場。1.5階といったところか。
HOKUTOWのアナログ体重計が一台。とても真新しい。
なかなか広い脱衣場。20人は同時に着替えられるほどだ。しかしそこまで混み合うことはないか。

パパっと服を脱ぎ浴室へ。
こちらはやはりビル銭湯にしては高めの天井。フラットタイプ。
島カラン二列の外壁側より2-3-5-5-6の構成。立ちシャワーは一基。

お客は2人程しかいらっしゃらず。しかし一時間程滞在していると最大で7人程になった。
しっかり体を洗い、浴槽へ。
広めの浴槽と薬湯槽。
広めの方から入ることにする。

こちらはバイブラが設置されており、湯温は43℃程。クールバスという入浴剤でブルーの湯になっている。
背景などなく、静かに湯を楽しむ銭湯。
新宿の銭湯らしくていいのではないだろうか。

さてこの広い浴槽はジェットバス、ミクロバス、ボディジェットと設備が充実している。ミクロバスはバイブラとかぶる感じだがやや細かい泡が噴出されているように感じる。

一旦立ちシャワーでクールダウンし、薬湯の方へ。
こちらは
「あわあわ」と書かれた入浴剤。実際のところ石けんが入ってしまったのではないかと思われるくらいわずかに泡立ちが見られる。湯もややとろみがあり、肌触りは柔らかく心地の良い入浴感。

湯温も42℃程に抑えられており、じっくりと入浴を楽しむことが出来た。

さて湯から上がる。
脱衣場にはエアコンも扇風機もないため涼むことが出来ない。
それならばとフロントに行けばエアコンがあるが、ソファ付近にはなく、男湯入口の目の前にあるためいまいち恩恵にあずかりづらい。

フロントの女将さんにおやすみなさいと声をかけて帰宅。
おやすみなさいとはっきりとお返事を頂き、気持ちよく送り出していただいた。
東新宿駅の近くであるが、静かな住宅街。
風情ある路地裏や、階段、お墓もあるが歩いていて楽しい街だ。マンションやビルが建ち並ぶ街よりも断然歩いていて発見があるので面白い。そして銭湯もある。
また近くに来た時はぜひ寄ってみようと思った。


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2009年8月2日日曜日

115.大田区大森南 新呑川湯

日曜日、銭湯に浸かり明日からの仕事に向けて気を引き締めようかと思う。

大田区銭湯ヘ行く前に神奈川へ買い物に向かう。
サカタのタネという園芸用品を販売しているお店である。鉢植えや除草剤などを購入し、近くの回転寿司へ。
食事までの順番を待っている間銭湯マップを眺めていたのだが、その時に同じように順番を待っている親父さんに声をかけられ、私も銭湯ファンだということでしばらくお話をした。
神奈川、東京の銭湯を200は巡られているとの事。まだまだ自分は未熟だなと気合いを入れ直す。

さて食事の後はそのまま大田区へ行き、新呑川湯を訪れた。
駐車場ありとの銭湯マップ情報だが、周りをうろちょろするも見当たらない。
200mほど離れたコインパーキングに車を停める。ちなみにスーパー「ライフ」で買い物をすると割引の対象になる駐車場だった。





新呑川湯はマンション銭湯。4階建てだろうか。
自転車が数十台停められているのでかなり活気を感じる。日曜の夕方、私と同じように明日からの仕事に備えて心身共にリフレッシュをしたいと考えておられる方が多いのだろう。

入口を潜ると下足入れスペース。
木札を取り、フロントへ。
中は広い休憩所を伴っている。ゆったり三人は座れる立派なソファが3つ。テレビも大きく、快適。
フロントのおばさまは無駄のない動きで接客をされているが、浴場組合の方で26湯達成の印を押す位置に、おばさまは新呑川湯のスタンプを押してしまった。やれやれ。

その後、ある一般のお客様が駐車場はどちらにありますでしょうかと質問に来られていたが、フロントのおばさまは「さぁ私にはわかりません」とお話しになられている。ひょっとしたらお手伝いの人か何かだろうか。

男湯は右手である。
脱衣場は天井低め。マンション銭湯なので仕方ない訳だが広さがあるので閉塞感はない。体重計がありTERAOKAのレトロチックなデジタル体重計。2湯続けてTERAOKAの体重計だ。

パパッと服を脱ぎ浴室へ。
非常に広い銭湯。外光が取り入れられ明るいせいもあるだろうか。

まず何よりも目に入るのが外壁側手前一面に広がる水風呂。風呂というよりもプールと言った方が近いだろうか。下北辺りのワンルームくらいの広さはある。15平米と言ったところ。

島カランは2列。外壁から2-6-6-6-6-5。立ちシャワーは二基設置されている。
お客は10人ほど。サウナ室もなかなか人気があるようだ。ちなみに100円の別料金だが、大田区は無料のサウナ室も多いので割高感はある。いや、それは贅沢というものか。

体をしっかり洗い、浴槽巡りへ。
まず広大な水風呂。その他には外壁中央に楕円の形をした浴槽がありこれはバイブラ。奥にジェット二基がある広めの浅い浴槽。女湯境には個室となっているラドン浴槽。

まずは広めの浴槽から。湯温は42℃ほど。座ジェットの強さはあまりないが強すぎて内出血してしまうよりはいいだろう。しばし湯を楽しむ。

浴室の天井はやはり低めだが、外側へ向けて一段低くなっている形。かまぼこ型でもフラット型でもないので珍しく思える。これで水滴が落ちてくる事はないのだろうかと不思議に思う。

続いてバイブラ浴槽へ。
3人が入るといっぱいなほどの小振りな浴槽であるが、全面的に泡が噴出しており景色は荘厳。こちらから背景を仰ぎ見る。
よく内容は理解できないがチップタイルで形成されている象徴的なグラフィティが二つ。

しっかり体も温まったところで水風呂へ。
水深は50cmほどの浅い浴槽で子供だけでも安心して遊ばせておけるだろう。水温は25℃ほどで冷たさはほとんどなく、まさにプール。しかしこれが非常に心地よい。
背景も独立して描かれており、熱帯魚が何匹か。やはりチップタイルで描かれている。主浴槽の背景よりは、子供向けの理解しやすい背景だ。

最後にラドン浴槽へ。
個室になっているものの中はスチームなどで充満しているという事はなく、呼吸もラク。全面窓で、しかも曇っていたりもなく視界は良好なので窮屈な感じもない。
浴槽に浸かるとぬるめの設定で40℃ほど。じっくりラドンの効能を噛み締める感じだ。
二人も浸かると一杯になる浴槽である上に、個室なので他人と二人きりだと気まずい雰囲気になってしまう事もあり、それほど長湯もままならず、効能を噛み締める間もなく出てきてしまった。

さて湯から上がる。
休憩所でのんびり火照った体をクールダウンさせる。
空間が贅沢に広く、気も静まるいい休憩所だ。
明日に向けて疲れも十分に取れた。今度はサウナも利用したいと思う。
とても素晴らしい銭湯であった。


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2009年8月1日土曜日

114.大田区西蒲田 改正湯

大田区の銭湯、改正湯を訪れた。

改正湯といえば渋谷の銭湯を思い出すが、大田区の銭湯はどんな改正が施されているんだろう。

蒲田の繁華街から一本細い道を抜けた、控えめな商店街の奥にひっそりと佇む銭湯だ。
駐車場があると銭湯マップに書いてあるが、半地下に入るタイプで天井が低いため利用するのをやめ、100mほど離れたコインパーキングを利用。

カランコロンと下駄を慣らしながら入口まで。
どこからかお祭りの太鼓の音がかすかに聞こえてくる。そんな音に誘われて、改正湯を一旦通り過ぎお祭りの方まで。

提灯の灯りが通りの向こうに確認でき、近づいて行くと盆踊りが開催されることになっているようだ。人が多く集まっているところでは屋台があり、100円で引換券を一枚購入、その引換券で屋台で焼きそば(引換券2枚)、わなげなど、遊んだり食べたりする事ができる。焼きそばが200円というのは良心的な値段だ。地元の商店街で開催されるお祭りは儲け主義でなくてよろしい。

お腹が空いたのでラーメン屋へ。北海道のラーメン屋だ。味噌ラーメンと半チャーハンを頂くが、なかなかさっぱりした味付けでおいしかった。

さて、銭湯へ。
大田区の改正湯はマンション銭湯。
半地下に駐車場を備え、入口は中二階あたりにある。







下足入れに靴を預け、木札を取る。
フロントは入口から入ってすぐ左。女将さんがお座りになられている。
フロント前は休憩スペースになっており、座り心地の良さそうな一人がけソファが7脚。テレビもありゆったりと休憩できそうだ。

男湯は左手。
中に入ると実に静かである。お客はあまりいらっしゃらない様子。ちなみに時間は土曜日の8時過ぎだ。

脱衣場は横に階段があり、上の階に行く事ができる。上にはジムがある模様。天井はジムがせり出しているせいで少し狭いが2階分の天井の高さがある。そして梅の花のレリーフあり。
全体的にやや贅沢な質感を感じる。

レトロなローラーむき出しのマッサージチェアがあり(しかし故障中)、体重計はTERAOKAのデジタル体重計。

パパッと服を脱ぎ浴室へ。
やはりお客は少なめ。3人いらっしゃるが丸々カラン一列独占状態だ。
空いている列を独占し、ゆったり体を洗い始める。

島カランは二列で7-7-7-5-5。女湯境に立ちシャワーが4基もある。
しっかり体を洗い、浴槽へ。

驚くのはまずチップタイルの背景下にある大きな鯉の水槽。
寿湯でも鯉に出会えたが、こちらは横一面の水槽で優雅に泳いでいる。どうやら不服もない様子。ゆったりとしている。寿湯の鯉たちは狭さに不服があったように見えるが、それでも充分な酸素供給量を全身で浴びながら、気持ち良さそうに入浴客を観察しているようには見えた。

浴槽は3つ。
外側に広めのバイブラ浴槽。赤外線ライトが二基ある。
中央には座ジェット三基。
そして大田区銭湯ならではの黒湯浴槽が女湯境側の壁際に設置されている。

まずはバイブラから。
湯温は42℃ほど。
鯉を眺めつつ、時折チップタイルの背景を楽しみながら入浴だ。
チップタイルは欧州湖畔の情景。よく見るタイプのチップタイル画だ。鯉と比べると全くイメージが異なっているので違和感がある。

そして座ジェットへ。
こちらも浴槽自体は底でつながっているので湯温は変わらず。座ジェットは利用していると鯉を背中に感じることなので、あまり楽しめない。やはり鯉を眺めていたいかなと思う。常連客ともなれば飽きてしまっているのだろうけど。

続いて黒湯へ。
湯温が少し上がり43℃強へ。
黒湯はとても濃い色をしていて気の抜けたコーラといったレベル。
さらりとした肌触りで湯から上がり少し風呂イスに座り休憩をするも、なかなか体のほかほか感は抜けない。水風呂にどばっと浸かりたいなとも思う。なのでシャワーでクールダウンする。何回か黒湯と立ちシャワーを繰り返し楽しむ事にする。
サウナ室もあるが、有料なので次回に来る時に利用することにしよう。

脱衣場への天井側ガラスには熱帯魚のすりガラス。人魚がいないのは残念だが、上野毛の錦湯などで何度か見た事のあるすりガラスだ。あるとないのとでは趣が全然違ってくる。得した気分にもなれる。

さて湯から上がり休憩所でしばし休憩。
フロントは若いお兄さまにチェンジされている。跡継ぎであろうか。接客も元気で良さそうだ。今後もいつまでもこの銭湯を守り続けて行って頂けたらと切に願う。


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