金曜日は午前3時までの営業。これは都内でも一番遅い時間ではないだろうか。
午前2時までならいくつか思い起こされるが。
到着は午前2時である。
さすがにマジック温泉。噂には聞いているものの、こんな時間にマジックを披露してくれる訳もないだろう。
下足を預け中に入るとロビーがあり、ソファに6人ほど休憩できるスペース。フロントにはマジシャンの親父さんがお座りになられている。
電話をしているようで、会話をしている様子はどうやら深刻なようである。何かあったのだろうか。
それはさておき湯賃をお渡しし、左手の男湯へ。
脱衣場は天井高く、白い格天井。改装されきれいになっている。
体重計はヤマトのデジタル。
古き良きアイテムというものは見当たらないが、お客も若く、割引サービスのポスターが張ってあるなど活気に満ちた雰囲気。
パパっと服を脱ぎ浴室へ。
浴室は少々荒れている。風呂イス、風呂桶が出っぱなしのカランが多い。
閉店間際であるから仕方ないにしろ、混んでいたのかそれとも見回りに来られていない状況なのか、それとも片付けるタイプのお客が少なかったのか。
島カランが一列で7−7−8。外壁側には浴槽、サウナ室が並びカランはない。
さっそく体をしっかり洗う。
体を洗いながら奥の壁の女湯境上を見ると「♦4」のトランプが貼り付いている。マジックをしたときに使う仕込みであろうか。
境の壁にはタイル絵が端から端まで。壮大である。水墨画タッチのもので、銭湯全体に流れるエンターテイメント的な雰囲気とは趣が異なるものの、鑑賞を楽しむ事ができるタイル絵。
浴槽へ。
奥の壁から外壁へL字型に並ぶ浴槽群。
女湯寄りに「座風呂(熱め)」、「座風呂(やや熱め)」、「広い備長炭風呂(ややぬるめ)」、「電気風呂(ぬるめ)」、「水風呂」と並んでいる。
まずは広い備長炭風呂から。
広いので浅湯かと思いきや、そうではなく深めの風呂。
中腰になり湯につかるも落ち着かない。
仕方なく体を浮かせて入浴。
これはこの浴槽のベストスタンスかもしれない。つまり寝浴というやつだ。
湯温は43度ほど。備長炭の香りがほのかにして心地よい。
大学生の二人組がしゃべりながら浴槽のはしごをしている。
常に話し続けており、時折浴室に轟くほどの笑い声。サウナ室にも連れ立って移動して、出てきて水風呂で冷たいと発しながら笑う。
気にしないようにするものの、声が大きいだけに気になってしまう。
これが気にならないような懐の深い男にならなくてはならないなと思う。
さて、続いて座風呂へ。
片方は熱め。とはいえこちらも44度ほど。そんなにアツ湯でもない気がする。大学生は熱い熱いと連呼していたが。
座風呂には水枕完備だが残念ながらぬるい状態。
もう片方のやや熱めの座風呂は浅い浴槽で寝る感じで湯に浸かる。
水枕が非常に残念だ。
続いて電気風呂へ。
一人用の浴槽で、幅は広め。電気力は弱めだがあまり得意ではない自分でも深く腰掛けて楽しめるのでとても気に入った。
腰の位置に電磁板がないので、腰痛の人は横向きに座り腰に当てる必要がある。
最後の浴槽、水風呂に浸かりながら背景を鑑賞。
こちらの背景は巨大なチップタイル画で富士山を描いている。
全面雪で白い富士山で、白富士とでも呼びたくなるような光景。
全体的に江戸の雰囲気を醸し出す画風である。
湯から上がり、フロントで一休み。
親父さんは閉店準備を始め、奥さんがフロントについている。
今日は奥さんも一緒に来たのだが、奥さんの情報によると女湯の脱衣場には「チョビ」という名前の大きな猫がマッサージ機に横たわり居眠りしていたとの事。
女湯で居眠りとはチョビはきっと男であろう。
さて、帰る事にする。
丁寧にパウチされた割引券もいただいたので、またぜひ訪れたいと思う。
次ぎに来るときは自分のような大人でもマジックを見せていただけるであろうか。
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