2009年10月24日土曜日

127.大田区西蒲田 池上温泉

大田区の西蒲田にある黒湯温泉「池上温泉」を訪れた。

池上温泉とはいえ、表向きは至って普通の建築である銭湯。
すぐ隣にコインパーキングあり。銭湯マップには駐車場ありとなっているが、銭湯の側に細い道路があるものの、駐車場というはっきりとしたものは存在しない様子。建物にピッタリ横付けすれば停められないでもないだろうが。

もし銭湯の駐車場を利用したい場合は直接確認する必要があるだろう。
私は平和主義者(ただの面倒くさがり)なので、コインパーキングへ駐車する。
こちらの駐車場からは銭湯の雄大な煙突を麓から一望できる。なかなかの迫力に包まれている。













池上温泉のオリジナル暖簾を潜り中へ。
下足を預け、プラスチックの札を取る。フロント形式で右手が女湯、左手が男湯。そして休憩スペースは広く7人ほどはゆったりソファに腰掛け休憩が可能だ。テレビもあるし、なぜか松井秀喜のサインや写真が飾られている。



フロントにお座りになられているのはメガネの女将さん。非常に丁寧な接客で心のこもった笑顔を投げかけてくれる。

脱衣場は天井はさほど高くない白塗りの平凡な建築。体重計もデジタルで腰の高さのもの。特にレトロなものはないかなと思っていると、大きな首振り扇風機は味のあるものだった。SANYOと書かれている昭和を感じる重厚感のある扇風機だ。

パパッと服を脱ぎ浴室へ。
天井は高めで二段式。べたべたっと厚く塗られた白ペンキが銭湯らしさを醸し出している。島カランは二列で女湯境から5−5□5−4□4−2(□は島)。立ちシャワーは二基だ。
外壁側の2つあるカランは黒湯浴槽のすぐ側にあり、黒湯を楽しむにはいい位置にあるのでこちらを確保。金曜の夜11時頃だがお客は5人ほど。ご老人から学生まで幅広い構成だ。

体をしっかり洗い浴槽を巡る。
女湯境側に白湯の浴槽。広めで浅いバイブラが控えめにぼこぼこしているところと、座ジェットが二基。
どちらも湯温は43℃ほど。柔らかく非常にいい湯である。背景が特になく、ラインがぐねぐねと水道管のように描かれているのみ。少し退屈だが、こちらの浴槽には高さ45cmほどの位置から湯が滝のように流れ落ちてくる演出があるので、それを眺めつつしばし時を過ごす。

座ジェットは水枕もついているが、残念な事に全く機能していない。
湯温は変わらず。
体がやや温まったので立ちシャワーでクールダウン。

さて続いては黒湯浴槽だ。
ぬる湯と熱めの湯の浴槽に分かれている。黒湯を違う温度で楽しめるというのは贅沢な楽しみ方と言えるだろう。

黒湯は濃いめでさらっとしている。少し浸かるだけでも芯からぽかぽかと体が温まる。不思議である。
あつ湯の方も心地よい。毎日入れば体にいい事がきっとあるだろう。
3人組の学生が黒湯を楽しんでいたが、「この黒いのって漢方か何かか?」と話している。教えてやりたい気持ちもあったが、自然と正解に近づいていくのが好ましいだろう。いつか黒湯のなれそめに気づいてくれるとありがたい。東京にいるなら余計黒湯に関しては知っておいてほしい知識である。

端には露天スペースがあり、空を眺めつつ外気浴を楽しむ事ができる。
10月も下旬に入ってくると外気も随分冷たく、クールダウンにはうってつけである。

さて湯から上がり休憩スペースで一休み。
ドリンク類は豊富でフルーツ牛乳を頂く。明治乳業のものだが、よくみるとフルーツ牛乳でなく「フルーツ」と書かれている。しかも清涼飲料水と書かれている。フルーツ牛乳とばかり思っていつも飲んでいたが、少々違ったようである。

池上温泉は黒湯を熱めとぬるめと二パターン楽しめる贅沢で気軽に入れる銭湯。女将さんの接客も心地よく、休憩スペースでのひと時ものんびり楽しめる。また訪れたい素晴らしい湯を沸かす銭湯である。


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