2009年6月6日土曜日

106.新宿区中里町 金成湯

今日は土曜日。新宿の大黒湯を訪れるが4月より長期休業の張り紙が。
大黒湯マンションもあり、とても趣のある街並。ぜひ訪れたかったが仕方ない。早期に再開されることを祈りつつ、近くの金成湯へ。

パーキングメーターに車を駐車し、路地の中へ。
金成湯はビル銭湯だ。
金成ビルという建物の一階に金成湯はある。
暖簾はなく、戸口がぽっかり開いており、灯りが路地に漏れている。
通りには自動販売機が何台も並び、風呂上がりの喉が渇いたお客を狙って待ち構えている。



入口から中へ。下足入れと傘立てが並ぶスペースは和の雰囲気はないが、モダンというほどでもない。
男湯、女湯の磨りガラスはよく見る立派な和の雰囲気である。大田区の第一京浜浴場、三軒茶屋の清水湯でも拝見したものだ。その昔は立派な宮造り建築だったのかもしれない。

男湯、女湯で別れている自動ドアをくぐると、フロントがある。こちらは男女共用スペースだ。しかし休憩するスペースはそれぞれ一脚ずつの丸椅子のみ。ドリンクは牛乳、コーヒー牛乳、ポカリなど。やや少なめ。
フロントの親父さんは笑顔はないが忠実に業務をこつこつこなしている感じ。

右手の男湯へ。
番台をひっくり返した形の位置にフロントがあったことがわかる。
天井は高めで二階部分にまで広がっている。
庭があるがその先に手洗いがあり、こちらが強く異臭を放っている。庭で一休みという訳にもいかないほどの匂いだ。

体重計はアナログ式で腹の高さまでのもの。ISHIDAと書かれている。そして「新築記念 昭和47.7.21」とも記載されている。金成湯は建てられて40年近く経っているということか。しかし金成湯の新築記念とも限らないので断定は出来ないところだが。
縦型のエアコンはMITSUBISHIの新しいタイプ。新型の縦型エアコンというのも銭湯にしては贅沢続々と気持ちのよい風が送り込まれてきている。

ビル銭湯にしてはかなりの開放感。
パパっと服を脱ぎ、浴室へ。

こちらも天井は高い。その分、奥行きはそれほどでもなく狭くなっている。
島カランが二列で6-4-4-4-3-3。立ちシャワーは二基。
中央部分の島カランにはシャワーが備え付けられていないので、外壁側のカランを確保。
左のカランが湯である。大抵は右が湯のような気がしないでもないが、すぐ慣れる。
体をしっかり洗い、浴槽へ。

浴槽の数は三つ。
外壁にはサウナ室。そして正方形の浴槽が奥の壁沿いに並んでいる。まずはミクロバイブラ、座ジェット二基、そして深風呂だ。

ミクロバイブラに浸かると湯温は44℃ほど。湯が若干硬めである。
しかしバイブラのきめ細かい泡が快適。やや熱めの湯も体に染み渡る。

続いて座ジェットへ。こちらの湯温は0.5℃ほど下がるイメージ。ジェットの強さは普通。カランとの距離が近く、お客の顔がよく見える。徐々にお客は数を増し、7人ほどのご利用。女湯側からはほとんど音が聞こえてこないが、繁盛はしていないのだろうか。男湯側はなかなか繁盛しているようだ。
真っ赤な体の親父さんがサウナ室、立ちシャワーの往復を何度も繰り返している。サウナ室は2人入ると窮屈なほどの大きさなので、真っ赤な親父さんがいる限り利用するのも難しそうだ。

深風呂は湯温は同じ程度。ジェットが心地よくぼこぼこと噴出している。
こちらで背景をじっくりと拝む。チップタイルの四国の絵か。小島を近代的で立派な橋がつないでいる俯瞰の絵。本州と四国を結ぶ、本四架橋と思われる。
女湯境には洋風な湖畔、レンガ造りの建物がいくつか。銭湯ではよく出会うモチーフのチップタイル画だ。

しっかり温まり、仕上げにサウナ室へ。
真っ赤な親父さんも無事どこかへ行ってしまい、サウナを利用することが出来た。スチームサウナで、時折蒸気が噴出される。ベンチにはちょろちょろと水が流れている。温度計も時計も何もないが何にせよ無料なら満足できる。

水風呂はないので立ちシャワーでクールダウン。
お客が多い割に皆静かに湯に立ち向かっている。静かにじっくり湯を楽しめる雰囲気だ。フロントの親父さんもクールで深くプライベートに立ち入って来ないような雰囲気がある。暖簾もないし、大人の銭湯だ。
金成湯、屋号からして派手なイメージもあったが実際はそんなことはない。エアコンが新型でやや贅沢なところくらい。また近くに来たらよりたい銭湯であった。

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