2010年8月21日土曜日

163.練馬区桜台 辰巳湯

練馬区銭湯、辰巳湯を訪れた。

中央口から西友を抜け、日乃出湯の前を通りすぎ、大門通りを北へ。


6分ほどで辰巳湯だ。
辰巳湯の前にはスーパーあまいけがある。こちらの銭湯はマンション銭湯で一階の通りに面して歯科があり、右脇から奥に入るとコインランドリーがあり、その先に玄関口。
松竹錠の下足入れに靴を預ける。全部で98足収納可能である。

自動ドアから中に入ると建物の幅一杯がフロントスペース。コインランドリーからも直接フロントに入れるようになっている。

床は木の板がよく磨かれていて気持ちがよい。
ソファは4人が腰かけられるほどの大きさ、地デジ対応済の液晶テレビ、ドリンクケースには牛乳やビールもあり、その他下着類なども販売している。

それでもフロント前は広々としている。
丁寧に接客をされている親父さんに湯賃をお渡しし、左手の男湯へ。

マンション銭湯だけに天井は低い。
ロッカーが並び、サウナ用ロッカーもいくつかある。松竹錠のシリンダ式である。

体重計はデジタル式でKUBOTAのもの。腰までの高さしかなく、控えめな存在感である。
脱衣場はやや狭い印象を受けるが、それはすぐ外側に露天風呂が設置されている為。サッシから露天風呂のすぐ脇に出る事もできるが、その先には貯水槽しかない。
パパッと服を脱ぎ浴室へ。土曜の夕方の自分、湯客は10人程である。あまり広くない浴場ではあるが繁盛しているように見える。
カランは外壁側から3-4□4-5(-は通路、□は島)。立ちシャワーは二基ある。
やはり天井は低く、限りなくフラットに近い。奥の浴槽スペースから脱衣場に向けて緩やかに下り勾配になっている。これなら浴槽で湯に浸かっているときに冷たい水が肩に落ちる事も少ないだろう。

さて体をしっかり洗い浴槽へ。
奥の壁に浴槽が三つ並んでいる。背景はなく、窓が開け放たれている。外には駐車場や低層の建物など。駅前は高層マンションが目立つ練馬だがこの辺りまでくればそういった建物もない。

浴槽は女湯境から円筒形ジェットと座ジェットの浴槽、中央に浅い浴槽(ジェット二基付き)、外壁側に薬湯槽、今日は緑茶である。

まずは円筒形のジェットから。湯温はぬるめ、40℃ほどか。勢いのあるジェットが疲れた体を包み込む。快適だ。
すぐ隣は座ジェット。水枕も完備されており、しっかりと冷えている。
ぬる湯なので体はなかなか温まらないが、しっかりと体に火を入れたいお方はサウナを利用するべきか。サウナは300円のようだ。外壁側に設置されている。

続いて中央の浅い浴槽へ。
こちらにはジェットが二種類。湯はやはりぬるめで、じっくりと長い時間をかけて入浴できるようになっている。

外壁側の薬湯は深めの浴槽になっている。湯温はやはりぬるい。
緑茶の香りはさほどしないが色は濃くて体によく染み込んでくるようだ。
背景もないし、カランも近いので湯に浸かりながらも目のやり場には困る。何となく目を閉じていろいろな思いを巡らして一人楽しむ事にする。

湯から上がりサウナ室の隣の水風呂を通り過ぎる。
あまり体も温まっていないので水風呂という気分でもないのだ。手をつけると水温は22℃ほど。3人は浸かれそうなほどの大きさである。

水風呂の隣のドアから外に出るとそこは露天風呂である。
建物に囲まれている事もあり広い空、という見晴らしは望めないが、外気が心地よい。
5人は浸かれる大きい浴槽には岩型の腰掛けが浴槽内にあり、湯が流れ込む注ぎ口も岩でできていて趣がある。
塩素の匂いがやや鼻につくものの、少しだけなので注ぎ口から離れたところに入ればほとんど気にならない。

さて湯から上がる事にする。
フロント前スペースでエネルゲンを買って一休み。
全体的に湯がぬるめなので、ぬる湯に満足できない方はサウナを利用した方がいい。雰囲気も趣はあまりないけど露天はなかなかいい。
次回来るときはサウナを利用してみようと思う。
帰宅途中、日乃出湯の前を通過する。昔ながらの銭湯を練馬で、というのであれば日乃出湯を利用した方がいいかもしれない。どちらのアプローチからも楽しめる地元の方々は非常にうらやましいものである。


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2010年8月1日日曜日

162.中野区南台 栄湯

8月1日、猛暑である。
ただ外気にさらされているだけで汗がじわっと背中ににじむ。
特に運動もしていないけど、こんな日は暑い湯につかり、冷たい水をかぶり、湯上がりによく冷えた牛乳でも飲みたいものだ。

中野区銭湯、栄湯へ。
中野区の南に位置している銭湯だ。通りを挟んで反対側は渋谷区である。
クルマで来ているので50mほど離れた方南通りにあるコンビニ側のコインパーキングに駐車。日曜日の昼間で一時間400円だ。

 方南通りから斜めに入る狭い小道へ。
住宅が並び、味わいのある通りとなっている。先に煙突が見えている。
栄湯の入り口は唐破風屋根に守られている。自販機を左右に従え、最近では見なくなった公衆電話も。左手にはコインランドリーがある。

暖簾を潜り、下足入れに靴を預ける。
松竹錠の下足入れに、傘入れも備え付けられている。男湯側、女湯側両方に傘入れがある。合わせて100本の傘は収納できそうである。これだけの傘を収納できる銭湯にはなかなかお目にかかれない。

さて左手の男湯へ。
引き戸を開けると女将さんのいらっしゃいませという声が聞こえてくる。
栄湯は伝統的な番台銭湯。
湯賃をお渡ししながら脱衣場を見渡す。
天井は高いが通常の板張り天井。ロッカーは外壁側と島式で合わせて48。松竹錠である。外壁側はせり出しいるロッカーでなく、壁の外側に収納されているので広さを感じる。
他に膝の高さまでの体重計。ASANOと側面台座部分に書かれ、なかなか味のあるたたずまい。その側にはクラシカルなローラーむき出しの体重計だ。

パパッと服を脱ぎ浴室へ。
開放的な浴室。天井は二段式でブルーに塗られた壁と、射し込む光のコントラストがたまらない。高齢のお客が4名ほど、皆じっくりと体をこすっている。
島カランは一列でカランは外壁側から 8-7□7-8(-は通路、□は島)。外壁側の手前二つ、シャワーはあるがなぜかカランが取り外されている。

カランは子持ちししゃものようにふっくらしたカラン。Waguriのものでレバーもふっくら丸いものだ。遊び部分が多いのでがたつきも多いが癒される。

さて浴槽へ。
浅いものと深いもの、二浴槽ある。
浅い方には檻の中に石があり、湯がその石に当たり浴槽に流れ込んでくる演出あり。特にガリウム石などの記述はない。

湯温は41℃ほど。非常に柔らかく心地の良い湯。優しい歌声が聞こえてくるようだ。すーっと肌にしみ込んでくる。
座ジェットは二カ所から。赤外線ライトも一基あるが、残念ながら故障しているのか点いていない。

さて続いて深い浴槽へ。
底でつながっているので湯温はさほど変わらず。
バイブラ状態でジェットは豊富に噴出している。こちらから背景をしばし眺める。
1cm四方のチップタイルで男女ぶち抜きの見事な富士。
しかも浴槽のすぐ上の部分までタイルとなっている。やや淡い色使いなので控えめには写るものの迫力はなかなかのもの。

しっかり温まったところで湯から上がる。
コーヒー牛乳(130円)を頂きながら、縁側へ出てみる。
ほぼ雑草で埋め尽くされた感のある庭であり、あまり見応えはないが鄙びた感じは十分に味わえる。よく手入れされていた時期もあったのかもしれない。
トイレは縁側左にあり清潔。

さて外に出るとする。
女将さんからありがとうございましたとお声をかけて頂く。
肩の力を抜いてほっと湯につかる事ができる地元銭湯。設備は最低限のものしかないが、まぁ柔らかい湯を楽しむだけで十分。夏の銭湯も実にいいものである。


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