2010年8月1日日曜日

162.中野区南台 栄湯

8月1日、猛暑である。
ただ外気にさらされているだけで汗がじわっと背中ににじむ。
特に運動もしていないけど、こんな日は暑い湯につかり、冷たい水をかぶり、湯上がりによく冷えた牛乳でも飲みたいものだ。

中野区銭湯、栄湯へ。
中野区の南に位置している銭湯だ。通りを挟んで反対側は渋谷区である。
クルマで来ているので50mほど離れた方南通りにあるコンビニ側のコインパーキングに駐車。日曜日の昼間で一時間400円だ。

 方南通りから斜めに入る狭い小道へ。
住宅が並び、味わいのある通りとなっている。先に煙突が見えている。
栄湯の入り口は唐破風屋根に守られている。自販機を左右に従え、最近では見なくなった公衆電話も。左手にはコインランドリーがある。

暖簾を潜り、下足入れに靴を預ける。
松竹錠の下足入れに、傘入れも備え付けられている。男湯側、女湯側両方に傘入れがある。合わせて100本の傘は収納できそうである。これだけの傘を収納できる銭湯にはなかなかお目にかかれない。

さて左手の男湯へ。
引き戸を開けると女将さんのいらっしゃいませという声が聞こえてくる。
栄湯は伝統的な番台銭湯。
湯賃をお渡ししながら脱衣場を見渡す。
天井は高いが通常の板張り天井。ロッカーは外壁側と島式で合わせて48。松竹錠である。外壁側はせり出しいるロッカーでなく、壁の外側に収納されているので広さを感じる。
他に膝の高さまでの体重計。ASANOと側面台座部分に書かれ、なかなか味のあるたたずまい。その側にはクラシカルなローラーむき出しの体重計だ。

パパッと服を脱ぎ浴室へ。
開放的な浴室。天井は二段式でブルーに塗られた壁と、射し込む光のコントラストがたまらない。高齢のお客が4名ほど、皆じっくりと体をこすっている。
島カランは一列でカランは外壁側から 8-7□7-8(-は通路、□は島)。外壁側の手前二つ、シャワーはあるがなぜかカランが取り外されている。

カランは子持ちししゃものようにふっくらしたカラン。Waguriのものでレバーもふっくら丸いものだ。遊び部分が多いのでがたつきも多いが癒される。

さて浴槽へ。
浅いものと深いもの、二浴槽ある。
浅い方には檻の中に石があり、湯がその石に当たり浴槽に流れ込んでくる演出あり。特にガリウム石などの記述はない。

湯温は41℃ほど。非常に柔らかく心地の良い湯。優しい歌声が聞こえてくるようだ。すーっと肌にしみ込んでくる。
座ジェットは二カ所から。赤外線ライトも一基あるが、残念ながら故障しているのか点いていない。

さて続いて深い浴槽へ。
底でつながっているので湯温はさほど変わらず。
バイブラ状態でジェットは豊富に噴出している。こちらから背景をしばし眺める。
1cm四方のチップタイルで男女ぶち抜きの見事な富士。
しかも浴槽のすぐ上の部分までタイルとなっている。やや淡い色使いなので控えめには写るものの迫力はなかなかのもの。

しっかり温まったところで湯から上がる。
コーヒー牛乳(130円)を頂きながら、縁側へ出てみる。
ほぼ雑草で埋め尽くされた感のある庭であり、あまり見応えはないが鄙びた感じは十分に味わえる。よく手入れされていた時期もあったのかもしれない。
トイレは縁側左にあり清潔。

さて外に出るとする。
女将さんからありがとうございましたとお声をかけて頂く。
肩の力を抜いてほっと湯につかる事ができる地元銭湯。設備は最低限のものしかないが、まぁ柔らかい湯を楽しむだけで十分。夏の銭湯も実にいいものである。


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