2009年7月11日土曜日

112.大田区東雪谷 稲荷湯

土曜日の4時過ぎ、湯に浸かりたくなり自転車にまたがった。

大田区銭湯を目指し、二子玉川から環八をひたすら南下。
ALPS電機のふもとの道を右に入り稲荷湯に到着。時間にして一時間弱。途中アップダウンも多くあり、結構疲れる。季節的にもう少し暑くなってくると銭湯まで自転車で一時間っていうのは体力的にも温度的にも問題が出てくるだろう。

稲荷湯はビル銭湯。



入口は看板を中心にして右にコインランドリーの入口。左が銭湯への入口になっている。よく手入れされた大型水槽が目に入る。水質管理もよく、メダカが気持ち良さそうに泳いでいる。

下足入れは左右に二種類あり、金属鍵のものと木製のもの。趣きある木製をチョイス。どちらも松竹錠だ。

中に入ると休憩所が目に入る。フロントは右手にあり、親父さんがひかえめな接客をなされている。休憩所は6人ほどが座れる。大型デジタル液晶ハイビジョンテレビが設置されているが、アナログ受信。たわしの素材でできている動物が置かれているがあれはなんだろうか。下足入れの上にも置かれていた。

さて右手の男湯へ。
脱衣場は混み合っている。時間は5時半くらい。土曜日なので地元住民の入浴タイムなのだろう。KEIHOKUのアナログ体重計が目に入る。年季の入ったもので長年愛用されて来た体重計なのだろうと思う。

天井は低い。少し窮屈だが清潔。特に伝統的に感じるものは他に見当たらず。こちらにも水槽がありメダカが泳いでいる。かなり小さな水槽。まるで熱帯魚屋に置かれているようなきれいな水質の水槽だ。閉鎖された空間で活かされている魚たちとはいえ、これだけきれいな水質の中泳いでいるのを見ると、彼らは幸せものに見える。

パパッと服を脱ぎ浴室へ。
中は中型銭湯といった大きさの浴室ではあるがカランの配置が変わっており、少々面食らう。
女湯境の壁際に浴槽が配置されており、脱衣場寄りにサウナ室。奥の壁にはL字型に浴槽が伸びており、カランは外壁側に3つ。外壁側にずらっと9つ。そして中央には衝立の付いたカランが2-2-2-2と8つ並んでいる。合わせて20のカラン。

立ちシャワーは二基あり、水シャワーと湯シャワーが配置されているので「湯を浴びようとしたら前に水を使用されていた為に冷たい水が最初に出て来てびっくりした」という事象が起こらず安心だ。

浴室もなかなか賑わっている。10人ほど。脱衣場にも5人ほどはいらっしゃった。
カランを確保し体をしっかり洗う。
体を洗いつつも黒湯浴槽の人気振りが気になる。湯温がぬるめなのではないだろうかと考えつつ、背景を探す。奥の壁には背景がないが女湯境の壁にチップタイルが一面に埋め込まれている。雪化粧された山脈で、手前の湖に白鳥。建築物もあるが洋風建築だ。
白鳥に唯一ツートンカラーのチップタイルが利用されている。その他は一色のタイル。

さて浴槽へ。
サウナ室寄りに水風呂があり、その隣が大型の浴槽。ミクロバイブラ、ジェット、ボディマッサージ、そしてとどめの黒湯浴槽がある。

大型浴槽の湯温は43℃ほど。
ミクロバイブラの範囲が広く威力はないが迫力がある。一面泡の絨毯みたいだ。
背を壁に付けしばし極楽状態。
しかしお客が次々に入ってくるのでそんなに足を伸ばしてばっかりもいられない。ゆずりあいの精神で縮こまったりもしつつ湯を楽しむ。少し塩素の匂いがきついか。

隣は少し底が深くなり一穴式のジェットと、ボディマッサージ。ボディマッサージははまり込む方の円形浴槽だ。浴槽の深さが中途半端なので中腰になりつつ体の疲れを癒した。さすがに一時間も自転車を漕ぎ続けると疲れも来る。電機風呂があればよかった。

一旦水風呂でクールダウン。
水温は20℃を超えるほど。利用客が多いので少しぬるくなってしまっている模様。

最後に黒湯だ。
やや薄い黒湯で肌触りはさほどオイリーではない。湯温はやはりぬるめで42℃ほど。
湯が小振りではあるが積み上げられた岩から流れ落ちてくる。しっかりオーバーフローの仕組みもあり、排水口へ湯が流れ出す。流れ出す量は少ない(湯面が低い)が素晴らしい演出。なによりオーバーフローは見ていて心地よい。清潔感もある。

温まった後は何度か水風呂と往復。これは地元にあれば通い続けてしまう銭湯だろう。
大田区銭湯は素晴らしい。サウナは有料なので残念だが、こちらの近くにある明神湯もしかり、久が原湯もしかり。徒歩圏内に有力銭湯が集中しているスポットである。


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