2008年11月3日月曜日

38.下石神井 栄湯












下石神井の栄湯へ。と、言いながら写真は石神井台のたつの湯である。
今日は月曜日。祝日なので車で銭湯へとたつの湯へ向かったところ、こちらは月曜が定休日。
悲しいかな煙突から煙は出ておらず、敷地内にあるコインランドリーにお客が二人いるのみ。
しかし、駐車場が12台もあり、番台形式で昔ながらの唐破風造。あ〜入りたい。

そんな気を押さえつつ、近くの富士の湯へ。なんとこちらも月曜が定休日。
しばし、停車してじっくり銭湯マップで作戦会議を行う。
そして、下石神井の栄湯へ向かうことにした。

番台でなく、フロント形式であるがいたしかたない。
時間は夕方の5時頃目的地へ到着。
住宅街の中でマンションの側に栄湯はあった。

煙突から煙が出ている。営業しているようだ。
駐車場は3台。一台だけ埋まっていたが、自分が駐車した後すぐにもう一台駐車して満車。
ちなみに一台はベンツである。

さて、栄湯の入口へ。
コインランドリーが併設されており、屋根は普通の住宅のようだ。かなり平べったい屋根。まさか千鳥破風ではあるまいな。
とても清潔感が漂う銭湯入口である。

下足を預けるが番号がピンク色で女湯側かと思うものの、これしかない。ひょっとしたら改装時に男湯側はなくしたのかも。勝手な憶測だが。

入ると右手にフロント。
お若い女将さんがいらっしゃった。
正面にはソファ、休憩スペースになっている。右手が女湯だ。
銭湯マップには男湯のみ露天となっていたが、確かにマンションがすぐ側にあるので露天を作る訳にはいかないのだろう。

さて脱衣場へ。
もともとの脱衣場スペースを番台からフロントに変えたタイプなので面積は狭い。
お客が4人ほど座ってテレビを見ている。剣道の試合を中継しているが、あれやこれや討論をしながら見ている。剣道が盛んなのかなこの地域は。

洗面台が一つ、デジタル式の体重計。懐かしさを現しているものはローラーむき出しのマッサージ機くらいなものだ。

さてさて、ササっと服を脱ぎいざ浴室へ。
夕方だが文化の日だからかお客が多い。10人ほど。
カランの空きはあるにはあるが、盛況だな。

大きさは中型銭湯といったところ。天井は二段型で高いけど、いろいろ浴槽があり工夫された造りになっている。

まず左手からサウナ室。そして外への扉があり露天。水風呂の浴槽、そして寝ジェットが二基、丸形のボディマッサージ、電気風呂、最後にカルシウム温泉。そう、ここには温泉があるのだ。人工的に温泉成分の湯を作り出す仕組みのようだ。

体を洗い、さっそくカルシウム温泉から。
浴槽のヘリにじいさんが腰掛けており、このお方は最後まで常にこの浴槽を独占しておられた。カランもすぐ側。かなりカルシウム温泉に魅かれていると見える。
しかしあまりヘリに腰掛けないでもらいたいよなぁ通路が狭くなる。
常連でないのであまり大きなことも言えない。静かに湯を楽しむとする。

ここは深風呂になっていて、正方形の浴槽。湯温は41℃ほど。ぬるめ。
カルシウム温泉がしみ出している機械のようなものが壁に設置されている。エアコンの室外機みたいなものからじょろじょろと湯がしみ出してきている。
少し色がついた感じもするがほぼ無色。
長く入ったが芯から温まる感じだ。いい湯だ。

次は電気風呂へ。
ここの電気風呂は幅が広く、二人が並んで座ろうと思えばできなくもない。
真ん中に座ると電気の威力は弱く感じる。
なので少し片方に寄って電気を当てる。
なかなか快適。浅風呂なので上半身に電気が集中するが、もし下半身に当てたければ立ってやるしかない。

さて、次にボディマッサージ。
たまにある丸形の浴槽にはまるタイプのものだ。
ここの丸形は浅風呂なので面白い。小さい丸形なので両足が隙間からうまく出ない。すこし突っかかりながらも泡を体験。これは心地よい。客観的に見ると少し情けないのが玉に瑕である。

立ちシャワーは一基。そろそろクールダウンしよう。
ここの水はかなり冷たい。井戸水なのか?

次に寝ジェットへ。
水枕完備。しかも冷たさは完璧。完全に横になると水枕の恩恵に預かれないので、姿勢正しくジェットを背中に当てる。

ところで背景はどこだろう。
ここの銭湯には背景が全くない。
タイルでなんか山の形をしているような模様はあるものの、全く鑑賞に堪えうるものではない。
やはり少し寂しい気がする。女湯境の壁の上にステンドグラスがある。少し、モダンなイメージになるが大きさは小さいので印象は薄め。

気を取り直して露天ヘ行こう。
引き戸から外へ。
広さは二人が足を伸ばすといっぱいになってしまうくらいの浴槽。岩に囲まれ、苔むしている箇所もある。浴槽自体は石でまっすぐ作られているので岩が載っているといった感じ。
湯温は42℃ほど。
壁でしっかり外が見えなくなっているが、外気を浴びることができ心地よい。
天井は空いていて、見上げる形で迫力ある煙突を鑑賞することができる。
「♨ 露天風呂 サウナ 栄湯」と書かれている。
あれだけ大々的に宣伝されている露天風呂に今まさに浸かっているのは自分なのだなと思うと少々優越感に浸れる。

お客は浴室にたくさんいるものの、この露天を目指している人は少ないようで、何回か露天に来たが一度もお客が入っていることはなかった。サウナやカルシウムの方が人気があるようだ。

まぁ、煙突をじっくり眺めることができるのはレアなことだ。世田谷のノザワランドは露天で煙突を仰ぎ見ることができるが、それとまた違った角度(煙突に近い位置)から見上げる形になる。また見に来たいと思う。

それから水風呂へ。二人ほど入れる大きさで20℃ほど。心地よい水風呂だ。サウナを利用せずとも入れるので、何度か往復を楽しんだ。

湯から上がり苺ミルクを飲む。
ロビーでは何人か常連客の楽しそうな声が聞こえてきて、脱衣場でも4,5人がテレビを見ている。湯だけでなく、仲間とのコミュニケーションを楽しむのも銭湯の良さ。
銭湯巡りをしていると常連となり、その銭湯で仲間を作ることができないので少々切なさを感じる時がある。
いつしかここぞという銭湯に出会えたら、そこの近くに家を買い、住んで常連となることが夢である。いつまでもその銭湯がその街に生き続けられるように協力できるような、そんな人生を送るのが幸せだと思う。

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