2008年11月30日日曜日

49.大田区南雪谷 明神湯

非常に寒い日。
風も強い。太陽が出ているのが救いか。

今日はクルマで大田区の明神湯へ。
この銭湯は近くに駅がなく、歩くと10分以上かかる模様。
クルマで来ても駐車場はないので、近くを捜索すると東調布公園があり、ここのコインパーキングを利用できる。

明神湯の正面は立派な唐破風造。
しかしもう空は真っ暗なため、よく見えず。
この辺りは街灯も少ないので全体的に暗い。
銭湯は伝統的な造りで昭和初期を思わせる素晴らしい造りなのに、正面には大型マンションが建ち、時代の移り変わりを感じさせる。

入口を入り、下足を預ける。
番台に座る女将さんの背中が見える。

この銭湯は右手が男湯だ。
引戸を開けようとするが、片方は動かない。番台よりの引戸が動いた。













迫力のある男湯の文字。気合いが入るな。
ご丁寧な口調で「いらっしゃいませ」の声。
先にスタンプをいただくのはやめておこう。一見さんと思われてしまうのも気まずいからな。

湯賃をお渡しし、ロッカーの一つを確保する。
サッシの外は庭が広がっている。。後でじっくり鑑賞することにしよう。

天井は高く、格天井。木目がきれいに浮かび上がっている情緒ある天井。
アナログの体重計はKEIHOKUのものだ。
壁の上に「盗難除」の札が貼られている。番台なら盗難も少ないだろうけど、この札の効果も期待できそうだ。思わず微笑んでしまった。

パパッと服を脱ぎ浴室へ。
お客は4人。カランは5-5-5-5-5-6。島カランが二つだが、こちらにはシャワーがない。でも気にせずこの島カランを利用しているお客もいらっしゃる。

立ちシャワーが一基。さて体を洗おう。
湯煙はほとんどなく、うまく湯気抜きがされている。だからといって温度が低い訳でないので居心地がいい。

浴槽は3つ。
深風呂にラベンダー湯。そして普通の深風呂。浅風呂は気泡風呂になっている。

ラベンダー湯から。
湯温は42℃ほど。天然のラベンダーが袋に入り、やや紫の湯の色になっているがほとんど透明。香りがよく、とても柔らかく心地の良い湯。バイブラの泡が肌を優しく通り抜けて行く。
三軒茶屋の栄湯で味わったラベンダー湯にとても似ている。湯温しかり。あちらの方が泡が心地よかったか。

次は真ん中の深風呂へ。
湯温がやや高い気もするがほんのわずかだろう。
背景を眺める。
志摩と書かれ、海と松と青空が見える。ヨットも何艘か浮かんでいる。いい雰囲気だ。
立ち上がって女風呂の方の背景をみるとこれは立派な富士山。
こちらの銭湯は女性の方が少しお得かもしれない。

代わりに女湯境のタイルが富士山。女湯側はどうなのだろう。

さて立ちシャワーで少しクールダウン。
と思いきや、立ちシャワーは湯のみ出る仕組み。
島カランを使ったお客に対しての立ちシャワーということだろうか。
仕方なく、カランの水をかぶる。これでも充分なのだが。

続いて気泡風呂へ。
杉並の小杉湯や清瀬の喜多の湯である湯である。
とても細かい泡が肌に貼り付き、すべすべになるようである。

お客が段々増えだした。脱衣場には少年3人組もやってきている。10人ほどになりそうだ。

しっかり温まり、湯から上がる。
庭を眺めながらネクター120円をいただく。
スタンプをお願いすると女将さんが番台から降りてきて、ロッカーにしまったスタンプを取り出し、ベンチにて押してくれた。しかも5分以上かかって乾かしていただいた。
なんと丁寧なことだろう。

庭には濡縁があり、寒くなければじっくり外で過ごしたいところ。池はないが手入れが行き届いた庭。灰皿が設置してある。
お手洗いは濡縁に出て右手。和式で古く、電気のスイッチがあり得ない高さにある。これは少年にはとても押せまい。
清潔で落ち着くトイレだ。

帰り際、女将さんより「遠くからわざわざありがとうございます」のお言葉をいただいた。

銭湯の近くで住宅が売りに出ていた。
明神湯まで歩いて5秒と行ったところか。
これは十分にメリットになり得る条件だ。検討してみようか。
毎日通いたくなる、女将さんの接客、雰囲気にとても心打たれた銭湯であった。

0 件のコメント: