2009年5月10日日曜日

100.新宿区北新宿 天神湯

北新宿の住宅街にある銭湯、天神湯を訪れた。

コインパーキングは一番近くても200mは離れている。
車を駐車し、銭湯まで歩いていく途中JT跡というのがあり、一面原っぱになっていた。公園にしてほしいという張り紙がいくつもあったが、実際どうなるのだろう。



さて天神湯は全面にせり出す形でコインランドリーと入口があり、屋根の形は道路から見ることができない。下足を預け、自動ドアをくぐると休憩スペースがあり右手にフロント。
4人ほどが座れるスペースにテレビがあり、大きなショーケースに入浴グッズがいろいろ販売されている。

親父さんに湯賃をお渡しし、左手の男湯へ。
フロントは番台を逆さにしたような形だ。脱衣場の天井は高いのでもともとは伝統的な銭湯建築だったのだろうと推測される。
格天井ではないが天井扇が元気よく回転している。

女湯境の壁の上にテレビが設置されており、島ロッカーが一基。洗面所が新しいもので清潔だけど、洗濯機は昔ながらのSANYO製で4台、改装される前から長らく使用されているものだろう。

パパっと服を脱ぎ浴室へ。
こちらの天井も高く、二段式でペンキは綺麗に塗られている。
島カランは一列。タイルもカランも鏡もピカピカである。床のタイルは貝の裏のように甘く輝いている。7-5-5-6、立ちシャワー2基がある中で、お客は10人ほどいらっしゃる。
立ちシャワーは脱衣場にせり出す形で設置されている。

カランを確保し体をしっかりと洗う。こちらの湯はかなり熱い。シャワーはそれほどでもないが、カランの方は80℃くらいあるんじゃないかと思われる。タオルをつけておけば殺菌ができそうだ。しかし湯と水の割合を考えながらうまいこといい配分の湯を作り上げるのは非常に楽しい。最近は湯がぬるいところが多く、特に水を混ぜることもなかったりする場合が多いのでこれはこれでいいかもしれない。

さて浴槽へ。
三層の構造となっており、まず外壁側には広く浅い浴槽。中央には座ジェット(あつめ)、女湯境側には薬湯スペースとなっており漢方の湯(宝寿湯)だ。
まずは浅い方から。
こちらの湯温は41℃ほど。ミクロバイブラである。そして壁に「岩盤泉(7つの秘密)」と書かれている。一瞬何のことかと思うが、端の方に黒い椅子があり、そこのことを岩盤泉と言っているようだ。腰掛けてみるが非常に浅い椅子なので座り心地は悪い。それでも7つの秘密とやらを読みながら座っていると少しいい気分にはなってくる。つまりは効能がいろいろあるよということだ。

続いて中央の座ジェットへ。
二基ある座ジェットのうち、外側は二穴の片方の出が悪いようなので反対側へ。
熱めと書かれているだけあり、湯温は44℃ほど。いい湯である。こちらの浴槽は縁の部分が高いので首を預けることができずのんびりできない。洗い場側の縁はさすがに低いのでそちらに行けばいいが、お客が湯船に入ってくる部分なのであまり頭を預ける訳にも行かない。
あつめの浴槽は首を預けることができる縁になっているので助かるが、他の浴槽もその辺を考えられていればと思う。
あと、浴槽のタイルは普通のブルーのタイルなので味っ気がない。伝統的銭湯のよさにはタイルの美しさもポイントにあげられるだけに残念だ。
しかしこちらの銭湯には立派な背景がある。
ペンキ絵であり、富士である。中島氏の作でお弟子さんのブログにも公開されている(→こちら)。2008年3月10日の掲載なので一年以上経っているもののかなり状態はいい様子。

さて薬湯へ。こちらは宝寿湯と書かれており、漢方の匂いが漂う。いくつかの銭湯で宝寿湯にはお目にかかっている。湯温は42℃ほど。深い浴槽でペンキ絵を拝みながら長湯が楽しめる程度の湯温である。

さて湯から上がり休憩スペースで一休み。今日は奥さんも一緒であったが、話を聞くと女湯側は見附島であったとのこと。先ほどリンクを貼った中島氏の見習いさんのブログにも書いてあったので知ってはいたけど、実際見てみたいものだ。

向かいにあるコンビニで買物をして帰ろうかと思ったが既に閉店。24時を過ぎると閉店となってしまうようだ。
さて駐車場まで200mを歩く。
途中コンビニを始め、店が全くなく、ひたすら住宅、マンション、アパートが続く。
北新宿の静かな町並みの向こうには高層ビルが林立する新宿周辺が見える。どちら側にいると落ち着くかと言われればこちら側であろう。空には満月がぼんやりと輝き、街並みを照らしていた。


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