2008年12月21日日曜日

59.杉並区桃井 秀の湯

12月21日、今日は冬至である。
冬至と言えばゆず湯。
浴場組合のサイトをチェックしていると、杉並区の銭湯はスピードくじ付きとのこと。
では杉並へ向かおうか。

杉並区は銭湯のサイト(こちら>>>)があり、googleで「せんとう」と入力し検索すると一番上にくる。しっかりSEO対策されている模様。

肝心の内容もしっかりしており、営業日や写真、休業情報など頻繁に更新されている。公衆浴場への情熱が感じられるサイトだ。将来は杉並に住みたいなと考える。銭湯に関して言えば大田区も捨てがたいのだが。

羽田経済新聞の記事によると今日東京浴場組合の銭湯で使用されたゆずは25トン。
5キログラムの箱5000個というからものすごい数だ。

都内最多、大田区の銭湯70軒で「ゆず湯」−高知産2トン超使う(羽田経済新聞)

大田区は銭湯の数も多いが、大田区浴場組合の専用ホームページは今のところ存在しない。
大田区のサイトに少し銭湯のコーナーがあるだけ(こちら>>>)。
これだけではどうにも寂しいので、ちゃんとした情報ページを作っていただきたいものだ。
世田谷に住んでる分際でこういうことを言うのもなんだが。

ちなみに世田谷区の銭湯ページはリストも載っていて少し情報量も多いが(こちら>>>)、休業してしまっている南烏山の松の湯や、既に廃業している弦巻の弦巻湯がまだ掲載されているところを見ると頻繁に更新はされていない模様。
でも2008年6月に廃業した玉川の新寿湯は掲載されていないから一年に2回ほどは見直しているのだろう。

さて、今日は「秀の湯」へ。

青梅街道の環八近く。
角を曲がるとすぐに秀の湯はある。
駐車場は50メートルほど離れた位置にあり、12台駐車可能。
12台とはいえ軽自動車しか停められないスペースもあるので注意が必要だ。

隣にコインランドリー、中華料理屋があるがこちらは定休日だった。
小腹が空いたので何か食べようと少し歩き、青梅街道を渡り「一圓(いちえん)」というラーメン屋へ。
「上荻セット(890円)」を頂いたが、餃子が肉いっぱいでジューシーでおいしく、味噌味の上荻ラーメンもおいしかった。

お腹もふくれたところで銭湯へ。
建物の形は正面からは把握できない。非常に奥まったところにあるのだ。
下足入れに靴を入れ、中に入ると右手にフロント。
そして左手には休憩所だ。
マッサージ器が3つあり、イスもいくつか。子供が好きそうなおもちゃが端の方にうずたかく積み上げられている。

湯賃をお支払いし、くじを引く。
奥さんもいるので二回。
ポカリスウェットの小さいやつと、共通入浴券が二枚当たった。
女将さんは「大当たり〜」とおっしゃっていた。

クルマの鍵を預け、駐車位置をお伝えする。
名前も聞かずに預けるのか。少々セキュリティー的に不安である。

右手が脱衣場。
脱衣場へ行く道には水槽があり、グッピー、コリドラスジュリーなどが芋洗い状態となって泳いでいる。とくにコリドラスは巨大である。7~8センチほどの体調。これは大きい。

脱衣場は天井高く、白い天井。
お客が10人ほどいらっしゃる。
浴室を覗いてみてもお客はかなり多い。
冬至のせいか繁盛しているようだ。でも、普段ガラガラの銭湯にいきなりこれだけのお客が集まるとも思えない。普段から人気のある活気ある銭湯なんだろう。

脱衣場にはテレビもあり、4人ほど腰掛けられるソファもあり。
サッカーのクラブW杯チャンピオンシップの3位決定戦をやっている。

パパッと服を脱ぎ、浴室へ。
それにしてもお客が多い。空きカランを探すのに苦労する。
島カランが一列で、女湯境にずらっとカランが11並び、島カランは6-6なので全部で23。
いや、こちらの銭湯には露天風呂ガあるのだがそちらにあと3つカランがあるので全部で26だ。
しかし露天のシャワーは一基故障中。

立ちシャワーは二基ある。
サウナは脱衣場側にせり出す形で設置してあり、バスタオルがサウナ利用証代わりになっている。

しっかり体を洗い、浴槽へ。
外壁側が浴槽に使われているのでL字型に配置されている。
ちょうど同じ杉並区の小杉湯の浴槽配置に似ている。

サウナ室よりに水風呂、隣に電気風呂、ミクロンバイブラがあり、座ジェットは三基、そして薬湯の深風呂槽。きょうはもちろんゆず風呂である。

そして通常釜場へ行く扉がある位置に露天への引戸がある。
なのでこちらの銭湯には背景がない。

まずは空いていたミクロンバイブラへ。
長いことミクロバイブラかと思っていたがここはミクロン。
内容に違いはないか。

湯温はぬるめで41℃ほど。
バイブラの上にあぐらをかいてもバランスを崩してしまうほどの威力ではない。
でも充分心地よい。

続いて空いていた電気風呂へ。
電気パワーはなかなか強力。
奥の壁に背中を付けることができないので手前でビリビリ。

続いて座ジェットへ。ここまでが同じ浴槽。
深風呂になっており、水枕も完備でしっかり冷えている。
ジェットの威力はかなり弱め。
背景もないので温まりながら天井を仰ぎ見る。
二段型で高い天井。水色のペンキがきれいに塗られており、改装されて長い時間は経っていないのだなと思う。

次はゆず風呂へ。
こちらの湯温はやや高めで43℃ほど。
ぐちゃぐちゃに潰されたゆずがネットにたっぷり入っていて、種や身が全部出ている。
初めから潰した形でネットに入れたんだろう。

香もよくストレスが和らぐ。
休日なのでそんなにストレスもないのだがとにかく癒される。
お客の数にしてはかなり居心地のよい銭湯だ。

ぬる湯では温まりにくかったが、ゆずのおかげで少し温まった。
立ちシャワーでクールダウンし、露天風呂へ。
引戸の先にはカランが3つ。
岩風呂となっていて、鉢植が岩の上に何個か置かれている。
湯温は驚くほどぬるい。38℃ほどか。
浅い風呂で3人ほど入れる大きさ。
ベンチがあるので内風呂で温まった体を冷ますのもいい。

空を見上げると屋根の隙間から星空が見える。冬は比較的星がよく見える。
釜場への扉が露天の先にある。
浴室と釜場の間に露天風呂をこしらえた形だ。

湯から上がる。
お客も多いが、居心地もよく、よく考えられた設計といえる。
地元にあれば重宝する銭湯だ。

フロントは若めの女性に変わっていたが、愛想がない。しかも景品のポカリスウェットを飲みながら業務についている。
クルマの鍵を受け取り外に出るがひと言もありがとうの言葉はなく、少々虚しさと切なさを覚える。
こんなときは高輪浴場を思い出してストイックな気分に逆戻りすることにしよう。

明日は千代田区のいくつかの銭湯でゆず湯がある。
せっかく高知から25トンのゆずが運ばれて来たのだ。
一日ではもったいないので明日もぜひ楽しむことにしたい。


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